なおきさんのブログ

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[読書]『ヴィクトリア朝時代のインターネット』

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ヴィクトリア朝時代のインターネットヴィクトリア朝時代のインターネット
著者:トム・スタンデージ
エヌティティ出版(2011-12-21)
販売元:Amazon.co.jp
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インターネット関連のビジネスに携わる方は、ぜひ本書をお薦めしたい。『ヴィクトリア朝時代のインターネット』というのは、19世紀の電気通信のことを指す。19世紀にどのように電気通信が発展してきたかを理解することにより、今日のインターネットをより深く理解できるのではないだろうか?


新しいテクノロジーに熱狂した時代

本書では、シャップの腕木通信(1793年)、モールスの電信機(1835年)からグラハム・ベルによる電話の発明(1876年)の間の通信黄金時代の歴史をふり返る。今日、我々がインターネットの日々の進化に熱狂しているように、19世紀ヴィクトリア朝時代のヨーロッパ人、アメリカ人もまた、電気通信という新しいテクノロジーに熱狂していた。


リアルタイムの情報伝達が可能に

言うまでもないことだが、電気通信の登場により情報伝達のあり方が変わった。リアルタイムの情報伝達が可能になった。それまで、情報の移動速度は人の移動速度を超えることはなかった。遠方での戦争の勝敗の行方を知るには、人が移動して伝えてくれるのを待つしかなかった。



出典:Wikipedia

腕木通信とフランス革命戦争

電気通信の前に登場する腕木通信というのは、大きな手旗信号の灯台のようなもの。当時、電気はまだなく、双眼鏡で遠方の信号を読み取っていた。革命が起きたフランスでは、ヨーロッパ諸国との戦争に突入していくわけだが(1792年)、腕木通信網を駆使することにより、ヨーロッパでの戦況をいち早くパリに届けることができ、戦争を有利に進めることができた。


電気通信サービス開始

しかし、腕木通信はコストが高く、国家が利用するに止まっていた。19世紀初頭より、ヴォルタら科学者たちの努力により、人類は「電気」を安定的に扱えるようになった。モールスが最初に発明した電気通信は、長距離での利用に耐えられなかったが、やがて品質が向上し、長距離でも品質が保たれ、1844年にはワシントン~ボルチモア間で商業サービスを開始する。


全世界が繋がった

当初、人々はそれを何のために使うのか疑ったが、一旦メリットが分かると、瞬く間にアメリカ、イギリス、ヨーロッパ大陸に爆発的に普及を開始していく。1851年にはドーバー海峡を超え、イギリスとヨーロッパ大陸が結ばれ、そして1858年にはなんと大西洋をも越えてしまう(品質が悪く一旦切断し、安定的な開通は1866年になる)。その後1870年にはインド、そしてついに日本まで到達する。ほぼ全世界が、即時に情報伝達ができるようになったのだ。



1891年現在、世界の主要電信線地図

出典:Wikipedia


ニュースが瞬時に伝わる

新聞社は当初、電気通信を新たな競合の登場と警戒したが、自分たちのための情報収集手段であることに気づき、新聞社同士が共同でこぞって通信社を開設していく。そして当時、戦争こそが最大のニュースであった。1854年に勃発したクリミア戦争では、戦況は逐次ロンドンに伝わり、悲惨な戦地の状況を知ったナイチンゲールは看護婦として従軍することになる。


まるで現代のインターネットのよう

時代を切り開いていく電気通信。そんな電気通信士の仕事は花形の職種だった。エジソンもカーネギーも創業の金を通信士の仕事で手に入れた。電気通信士は常に通信機械の前に通信が送られてくるのを待ち構えている必要があるわけだが、空き時間では遠方同士、まだ見ぬ相手とチャットを行い、友情、時には恋愛感情を育んだ。実際、通信を経由した恋も成就した。一方、悪さをする者も絶えなかった。騙し・詐欺情報、情報の盗聴、防御のための暗号化。暗号破りと暗号のいたちごっこ。友情も恋愛も詐欺も暗号も、まるで現代のインターネットのようではないか!


熱狂の終焉

やがて、グラハム・ベルが電話を発明し、電話もまた一気に普及する。電話の普及にともない、電信の役目は徐々に終えていく。日本では電報は慶弔事用に残っているが、アメリカでは2006年、電信サービスは終了した。19世紀ヴィクトリア朝時代の電気通信。新しいテクノロジーが立ち上がり・混沌の時を経て安定の時代に入り、やがて次のテクノロジーへとバトンタッチしていく。現在、我々は日々のインターネットの進化に一喜一憂している。しかし、それも未来永劫続くわけではなく、また新しい何かへとバトンタッチしていくのだろう。本書はそう暗示している。


<目次>

まえがき

第1章 すべてのネットワークの母

第2章 奇妙に荒れ狂う火

第3章 電気に懐疑的な人々

第4章 電気のスリル

第5章 世界をつなぐ

第6章 蒸気仕掛けのメッセージ

第7章 コード、ハッカー、いかさま

第8章 回線を通した愛

第9章 グローバル・ヴィレッジの戦争と平和

第10章 インフォメーション・オーバーロード

第11章 衰退と転落

第12章 電信の遺産

エピローグ

新版あとがき

謝辞

参考文献

訳者開設

電信に関連する出来事とヴィクトリア朝時代

索引


<年号>

1793 シャップの光学式テレグラフ(腕木通信)>>フランス革命戦争で利用

1800 ヴォルタの電池

1820 エルステッド、電磁場発見

1835 モールスの電信機

1837 ヴィクトリア女王即位

1844 ワシントン~ボルチモア間で電信開始

1848 米AP通信社設立

1851 ドーヴァー海峡横断ケーブル>>クリミア戦争で利用

1851 英ロイター通信社設立

1858 初の大西洋ケーブル敷設(すぐに切断)

1866 大西洋海底ケーブル稼動

1876 米アレグサンダー・グラハム・ベル、電話を発明

1901 ヴィクトリア女王崩御

2006 米ウェスタン・ユニオンが電報サービス廃止


関連書籍

テクノロジーに熱狂した時代を著したもう一冊の本を紹介する。秀逸な書だと思うのだけど、Amazonレビューで私しか書いていない。ぜひお薦めしたい本なのだが。1850年ごろから1890年ごろまでのアメリカを扱っている。日々の新しいテクノロジーに熱狂していた時代だった。


若き日のアメリカの肖像―トウェイン、カーネギー、エジソンの生きた時代若き日のアメリカの肖像―トウェイン、カーネギー、エジソンの生きた時代
著者:飯塚 英一
彩流社(2010-01)
販売元:Amazon.co.jp
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[読書]『成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝』ー常に成長を目指す姿勢

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出典:famouswhy

マクドナルドのことを知っているようで、まったく知らなかった。なぜ、マクドナルドはファーストフード業界世界ナンバーワンの座を勝ち取ることができたのか?本書を通じて理解したのは、それはレイモンド・クロック氏の創業の精神が企業理念として根付いているからではないだろうか?


その創業の精神、企業理念とはなんであろうか?


常に成長を目指す姿勢

クロック氏がマクドナルドから販権を獲得し、チェーン展開を開始したのは、1954年、クロック氏52歳だった!本書の英語版原著を執筆したのが1977年、75歳になる年。常に成長を目指す姿勢は、以下の言葉に表れている。


未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる

ビジネスは立ち止まったら終わる。一人ひとり、常に成長を心がけよ


75歳に自分の半生をふり返って、自分は未熟だった、だから成長できたと言い切れる、その謙虚さと成長への強いコミットメントがあったからこそ、まさにマクドナルドは成功したのだろう。


マクドナルド成功への道のり

そんなクロック氏も、いきなりマクドナルドを創業したわけではない。彼は一環して、レストラン業界でビジネスをしつづけていた。最初は紙コップの卸し、そして、マルチミキサー。


今となっては紙コップになんら目新しさはないが、1920年当時、新製品だった。クロック氏は、10数年にわたり、紙コップを売り歩く。そして、紙コップの先に目をつけたのがマルチミキサーである。複数カップに一度に飲料水を注ぐことができる。このマルチミキサーも十数年にわたり売り歩く。


そして、マルチミキサーを駆使し驚異の売上を稼ぐマクドナルド兄弟のハンバーガー店に出くわす。フランチャイズ権を獲得し、紆余曲折がありながらも、店舗を増やし、売上を急成長させ、上場し、メジャーリーグのチームのオーナーとなる。そして、アメリカの消費文化の象徴であり豊かさの象徴であるマクドナルドを作り上げたのである。


マクドナルドの経営手法

読み進むと、マクドナルドが実践した特徴的な経営手法が浮かび上がる。いくつかピックアップしてみた。


「発展的会計」で急成長

これはレバレッジを活かした成長。既存店舗を担保に融資を取りつけ、急速に店舗展開をさせていく。しかしこの方法は、ダイエーやそごうの破綻で、日本では失敗例として言われることが多い。

シンプルなメニュー

とにかくメニューが少ない。ハンバーガー、チーズバーガー、フライドポテト、ドリンクのみ。当初のマクドナルドには、ビッグマックもフィレオフィッシュもなかった。シンプルであるがゆえに、標準化、品質の維持ができた。

徹底的な標準化による品質維持

ものすごい徹底振りである。今となってはたくさんのフランチャイズチェーンがあるので、みなそうなのかもしれないのだけど、間違いなく、マクドナルドがその先駆けなのだろう。

コンピュータによって、当て推量ではなく、一回ごとにポテトに含まれている水分量に応じて。、揚げている時間を修正することにより、フライドポテトを均一の状態に仕上げることに成功した。

パティ用の牛肉は脂肪分が19%以内でなくてはならない。

公正な取引とコスト削減

仕入先からの接待的行為は毅然と断る。

私は良い製品以外、何もいらない。これからは、ワインを送ったりディナーに誘ったりしないでくれ。コストを下げられるなら、その分をオペレーターたちに還元してほしいんだ。

やる気の引き出し

なにより、社員のやる気を引き出せたからこそ、成功したのだろう。その姿勢が現れているのが以下の言葉。

職権というのは一番下のレベルにいる人の手にあるべきだと常に考えていた。

戦略は細部に宿る

以下の考え方に、まったく同意である。

完全なシステムを初めから考えつく人もいるが、私は細部を十分に検討し、感性させてから全体像に取り掛かった。


<目次>

はじめに 「これが僕の人生のバイブル!」 柳井正

第一章 チャンスを逃すな

第二章 仕事はハンバーガーの肉だ

第三章 セールスの極意

第四章 売り上げを伸ばす

第五章 ストレスに打ち勝つ

第六章 契約の落とし穴

第七章 フランチャイズシステム

第八章 成功の方程式

第九章 知りたいことはゴミ箱の中に

第十章 キャッシュフロー

第十一章 取引先とともに成長する

第十二章 理想の組織

第十三章 トップは孤独である

第十四章 ヒット商品の作り方

第十五章 球団買収

第十六章 やり遂げろ!

おわりに 「おまえたち、金儲けに精を出せ!」 孫正義

付録1 特別対談 「心に焼き付けた起業魂とアメリカの夢」 孫正義 vs. 柳井正

付録2 レイ・クロックの金言、私はこう読む 「事業の創り方」「市場の捉え方」法則7 柳井正

<柳井氏が考える7法則とは>

  • 一、成功者の発想法ー商売の真髄はbe daring, be first, be different
  • 二、失敗を乗り越える力ー原理原則を、「知る」ことと「わかる」ことは違う
  • 三、リーダーシップーお客様に配ったアンパンと牛乳への想い
  • 四、成長する組織づくり、人材づくりーなぜ、高学歴社員だけでは駄目なのか
  • 五、ヒットの作り方ー売れるブランド、売れる営業の相関関係
  • 六、ライバルとどう戦うかーなぜレイ・クロックはゴミ箱を見るのか
  • 七、大富豪の金銭感覚ーお金は儲けるより使うほうが難しい


成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)
著者:レイ・A. クロック
プレジデント社(2007-01)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


成長に関する本と言えば、こちらもお薦め。

40代を後悔しない50のリスト 1万人の失敗談からわかった人生の法則40代を後悔しない50のリスト 1万人の失敗談からわかった人生の法則
著者:大塚 寿
販売元:ダイヤモンド社
(2011-02-18)
販売元:Amazon.co.jp
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[読書]あなたは自分の成長にコミットしているか?『40代を後悔しない50のリスト』


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