2010年に読了したベスト10を選んでみた。


「みんなの意見」は案外正しい
ジェームズ・スロウィッキー, 小高 尚子
角川書店 ( 2006-01-31 )
ISBN: 9784047915060


2009年末に文庫本が出いてたので読んだ。


英文原著は2004年とのことだが、インターネットのことはほとんど触れていない。事例は株式市場や渋滞、企業組織、民主主義などで、時流に迎合していない。そのため、時代を超えた普遍性が感じられる。もし仮に2004年時点でインターネットを中心に具体的に語っていたら、2010年の今から見るととてもチープな内容だっただろう。



KJ法発案者川喜田二郎氏の著書。日本人が考えた発想法であるKJ法の発案書である。KJ法は、ブロック線図による図解と文章による記述の部分から成る。1967年の本だが、書かれている内容は決して古くない。ソーシャルメディアやWikiによる知識創造を行おうとしている者にとっては、必読書と言える。



図書館の新刊コーナーに置いてあったので衝動借りした。あまりの面白さに、2日間で一気に読破した。


19世紀後半、おおよそ南北戦争(1861~1865)からシカゴ万博(1893)までのアメリカの英雄列伝。政治家・作家・実業家・発明家らが登場する。マーク・トウェインの言葉を借りて「金メッキの時代」と評する。金メッキというのは、つまり、本物の金ではない、一皮向け地金が出てくるということである。筆者はアメリカ人の精神の形成がこの時代に確立されたと説く。


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たかが弁当、されど弁当。この本はすごい。感動した。読書で泣いた。まさか弁当の本でなくとは思わなかった。


食育とはこのことだ。親にご飯を作ってもらうことは、親の時間、親の命を食べることである。食べることの大切さ、弁当を作ってくれる親への感謝、命を殺傷して食べていること、食料自給率という社会問題まで、考えさせてくれる。



ビジネスモデルを俯瞰するのによい。人(法人)と物・金の流れを単純に図式化する方法。日本人は、概念化が苦手。このような手法を習得しておくと、概念化が容易にできる。既存のビジネスをモデル化し、どんな事業拡張が可能かを検討しやすくなる。


畑のある生活
伊藤 志歩
朝日出版社 ( 2008-07-15 )
ISBN: 9784255004419


期待以上に秀逸な本。


30代の若い世代の新しい農家、元々サラリーマンや他の職業だった人で農業へ転職した人々、従来の慣行農法ではなく有機農法、産地直送をメインに扱っている。著者の伊藤志歩女史は、産地直送の若い世代の農家の支援サイトを運営している。


今若い世代で農業へ回帰する人々がいるが、その世相をうまく反映させた書と言える。


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ドラッカー晩年の衝撃の書である。ドラッカーは未来は予測できないとした。しかし、本書は予言書と言っても差し支えがない。


本書は1998年から2001年ごろにエコノミスト誌等に寄稿した論文を集め2002年に出版された本である。社会のあり方、政府のあり方、企業のあり方、個人(知識労働者)のあり方を論じている。執筆から10年経って、既にその通りになっていることもあれば、ようやく予兆が見えてきたこともある。


たとえば、最終章では、都市におけるコミュニティの必要性を説く。現在、ソーシャルメディアを中心に、あちこちで勉強会・講演会の類が盛んだ。これはまさに都市コミュニティではないか?


再読であったのにも関わらず、新たな発見がいくつもあった。



2009年の参院選での敗因は、自民党による世論の曲解が原因だった。安倍・福田・麻生の自民党時代も、民主党時代も、民意は変わらない。一貫して指示しているのは、小泉の構造改革路線である。安倍・福田・麻生ら自民党の敗北は、小泉構造改革路線を否定したことに他ならない。


自民党最後の首相麻生の人気は幻想である。小泉が派閥を破壊してしまったことにより、安倍・福田が退陣した後、既に自民党に選択肢がなかっただけのことである。


ネット上の人気もまた幻想である。2chの麻生スレッドはたった150人で7割の書き込みを行っている。一見盛り上がっているネット上の盛り上がりは、たった150人程度である(同様のほかのサイトがあっても、合計1000人前後だろう)。この規模は、リアル社会で街宣車活動をしている団体と五十歩百歩に過ぎない、と著者を断ずる。一部の熱狂的支持者を、世論と勘違いしてはいけないのである。



元巨人投手・桑田真澄氏の著書。ロジカルチームワークシンポジウムで桑田氏の講演をきくために購入した。


本書でも泣いてしまった。


講演きいて改めて感じたこと。桑田氏の誠実な人柄と口下手。説明がうまくできないため、現役時代はマスコミに叩かれることが幾度とあった。利き腕の怪我を負い、手術を受け、約2年間のブランクも経験した。しかし、彼は挫折しなかった。


講演・本書で分かったことは、挫折しなかった最大の理由は、彼のいう「裏の努力」に他ならない。PL学園入団時(15歳)、巨人入団時、彼は人知れず、トイレ掃除を毎日続けた。トイレ掃除をしたからと言って、野球がうまくなるわけではない。しかし毎日続けた。彼は神様が見てくれたから実力のない自分に運をくれた、と言ったが、それは違う。この裏の努力こそが、彼の精神を鍛え、怪我・マスコミによる中傷をも乗り越えていったのではないだろうか?



『ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代』で、本書の著者山岸俊男氏が提唱する「一般的信頼性」をリファレンスとして挙げられていたので、数多くある山岸氏の本から、本書を取ってみた。


結果大正解である。


日本のネット社会は匿名・仮名社会であり、実名社会ではない。実名縛りのあるFacebookは日本では普及しないと言われる。しかし本書を読めば、それが誤りであることが分かる。


経済のグローバル化・終身雇用の崩壊により、社会のあり方が変わろうとしている。まさに閉じた集団主義から開かれた個人主義(個人普遍主義)へと、時代が転換しようとしている。


ここでの個人普遍主義というのは、従来の欧米の個人主義ではない。自分勝手のことでもない。自分をさらけ出し(バルネラブル)、仲間うちではなく社会全体一般を信頼することである。




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