視覚マーケティングのススメ (アスカビジネス)視覚マーケティングのススメ (アスカビジネス)
著者:ウジ トモコ
クロスメディア・パブリッシング(2008-05-14)
販売元:Amazon.co.jp
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ナレッジマネジメント・情報共有・情報の見える化という課題があり、コミュニケーション・デザインがその課題解決に役立つのではないかと考えている。著者のウジトモコさんとは、FacebookとTwitter上で繋がっていたこともあり、本書を読んでみることにした。


本書はマーケティングの観点で書かれたデザインの本であり、デザインの対象はWEBや紙媒体(ポスター、名刺、パンフレット等)である。しかし、これは持論であるが、「デザイン」とは全てのビジネスパーソンが押えておくべきポイントだと思っており、その観点で述べれば、本書はマーケティングに関わる方のみならず、全てのビジネスパーソンに勧めたい。

目次

  • 第1部 少ない投資で大きく儲けるデザイン戦略
    • Part1:デザインで「商品・サービス」力を上げる
    • Part2:デザインで「価格」を上げる
    • Part3:デザインで「売上」を上げる
    • Part4:デザインで「顧客満足度」を上げる
    • Part5:デザインで「広告・宣伝」効果を上げる
    • Part6:デザインで「マネジメント」を変える
  • 第2部
    • Point1:文字・・・デザインの「人格」は9割「文字組」で決まる
    • Point2:レイアウト・・・機能を理解して、感覚的効果まで狙う
    • Point3:配色・・・可能性とモチベーションの切り札
    • Point4:トーン&マナー・・・知られざる”プロフェッショナル”の世界
    • Point5:コピー・・・最強のパートナー


これまでに暗黙裡になんとなく知っていたことを、ズバリ!指摘いただいたことにより、いくつかの点で腑に落ちた。たとえば以下のような事柄である。

  • 人は”デザインされているモノ”をデザインされていると意識していません。
  • デザインは365日、24時間、休まず働き続けます。
  • ファーストコンタクトの役目を、デザインが負っている。
  • デザインはフィルタリング

特に一つ目の「デザインされていると意識していない」ということ、これは恐らく『未来のモノのデザイン』の著者であるドナルド・ノーマンも同じことを言っていたのではないかと思うが、「良いものが意識されない」のは、何もデザインに限った話ではなく、良いビジネスプロセス、良い仕事の進め方についても言える。また、老子も『道徳経』で同じことを述べている。

最上の指導者は誰れも知らない。 その次の指導者は人々に親近感があり、ほめたたえられる。 その次の者は人々に畏れられる。


良いビジネスプロセスや良い仕事もまた意識されない。本書を全てのビジネスパーソンに薦めたいのはこの理由からである。


さて、著者は、「デザインセンスを磨く5つのポイント」として、「文字」、「レイアウト」、「配色」、「トーン&マナー」、「コピー」の5つを挙げている。私がB2Cのマーケティング経験がないためからか、「文字」「コピー」については、正直よく分からなかった。

  • レイアウト:ホワイトスペースの活用
  • 配色:「文字を赤にして文字を大きく目立たせる」ことは最もお薦めしない。
  • トーン&マナー:たとえロゴが入っていなかったとしても、雰囲気で「アップルだ」と分かるように作ってある。

恥ずかしながら、今まで「ホワイトスペース」の活用はできておらず、「赤の大文字」を多様してきた。これをまず全面的に改めたい。このブログも、ホワイトスペースが活用されず、ごちゃごちゃしすぎている。またトーン&マナーも考えずにブログテンプレートを選んでいる。配色を変更したいのだが、テクニックがなく出来ずにいる。時間をかければできるのだろうが、その時間が取れない。しかし、もう少しシンプルに、かつ、統一感のあるトーンにしてみたい。


Flickrで見つけたタイポグラフィの例


95% of Web Design is Typography / thebudman84
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This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 2.0 Generic License.


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