全貌ウィキリークス
マルセル・ローゼンバッハ, ホルガー・シュタルク
早川書房 ( 2011-02-10 )
ISBN: 9784152091970


本書を読んでいる最中に、偶然、livedoor元社長の堀江貴文氏の実刑が確定し、収監された。なんということだろう。堀江貴文氏とウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏とが、だぶって見えて仕方がない。


両氏に共通して言えること。それは高い志を持ちながら、一方で不遜な態度により、足元を救われ、国家権力につぶされてしまったことだ。しかし、国家権力がいかにつぶそうが、その意志を継ぐ者が現れ、新しい時代を牽引していくことになる。


堀江貴文氏

さきほど、たまたまTwitterのタイムラインをよっしー氏の堀江貴文の意志 (実刑確定のニュースを聞いて)に関するつぶやきが目の前を横切っていった。


2002年の堀江氏の率先垂範の態度は素晴らしかった。高い志と倫理観が両立していた。


2004年から2006年ころ、私自身、livedoorを愛用していた。一時期はブラウザのホームページをlivedoorにしていた。堀江氏は、Yahoo!など敵ではない、Googleを超え世界一を目指すんだと吹聴していたが、事実、当時のlivedoorのサービスは群を抜いていた。


livedoorブログは使いやすく、当時、今のように実名ではなく、仮名でlivedoorブログを使っていた。株価検索機能では、株価・企業情報以外に、関連するブログ記事や2ch記事さえも、一つの画面で読めるようにしてあった。Web2.0、マッシュアップという概念が普及する前後のことであり、今となっては当たり前のことだが、当時は間違いなく、世界最先端を進んでいたように思う。


その時の仮名ブログは一旦閉鎖した。Twitter/Facebookを経て、実名ブログへとして舞い戻ってきたわけだが、ブログを再スタートさせようとした時、はてなブログやAmebaブログも複数検討したが、使い勝手のよさ、拡張性から、結局、livedoorブログに戻ってきた。


一方、堀江氏の不遜な態度は決して心地よいものではなかった。ニッポン放送の株を買占め、フジテレビと確執があった2005年、ポータルサイトとしてのlivedoorに変化があった。新機能の実装が減り、更新されないまま放置されたサービスが出始め、急速にサービスの低下が目立っていった。これは堀江氏逮捕前のことである。


まるで本業そっちのけでマネーゲームやロケットに興じているようにしか見えなくなった。


-- 閑話休題 --

ジュリアン・アサンジ氏

全貌ウィキリークス目次

プロローグ

第1章 「国家の敵」ウィキリークス

第2章 ジュリアン・アサンジとは誰か

第3章 ウィキリークス誕生

第4章 「コラテラル・マーダー」ビデオの公開、マニング上等兵の背信

第5章 大手メディアとの協働、アフガン戦争記録のリーク

第6章 内部崩壊の危機、イラク戦争日誌40万件公開の衝撃

第7章 世界が震えたアメリカ外交公電流出

第8章 包囲されたウィキリークス

第9章 ウィキリークスの未来、世界の未来

エピローグ・謝辞・原注


2010年11月28日、ウィキリークスは英ガーディアン誌、独シュピーゲル誌らと共同で、アメリカの外交公電の一斉暴露を始めた。そして9日後の2010年12月7日、ジュリアン・アサンジはイギリス当局に出頭し、別件逮捕された。2010年8月のスウェーデン人女性2人の性的暴行容疑である。スウェーデン当局は一旦逮捕状を取り下げていたのにも関わらず、アメリカ外交公電暴露を契機に、逮捕された。


アメリカ政府のウィキリークスへの攻撃は容赦なかった。アメリカ政府内からウィキリークスへのアクセスを禁じたのみならず、ウィキリークスをDNSから削除、つまりインターネットから削除させた。ウィキリークスは、大量アクセスに対処するため、Amazonのクラウドサービスを利用していたが、政府はAmazonにも圧力をかけ、ウィキリークスはAmazonからも締め出されてしまった。ウィキペディアと同様、ウィキリークスの資金源も募金によって成り立っている。しかし、ペイパル等からの送金も、アメリカ当局の圧力に屈し、ストップさせられた。


しかし、ウィキリークスの理念に共感をしていた者のみならず、ジュリアン・アサンジに反感を持っていた者さえ、一斉蜂起した。あちこちにリークサイトが立ち上がった。もはや国家権力が情報統制することは不可能な時代へと突入した。


情報が公開された社会を構築しようとした強い理念を持ったジュリアン・アサンジ。しかし、彼はウィキリークスという組織では独裁者だった。性的暴行事件を契機に、ドムシャイト=ベルク、ヘルベルト・スノラソン、ブリギッタ・ヨンスドティルらがウィキリークスから去った。アサンジは学生であったスノラソンに次のように投げつける。


僕はこの組織のハートであり魂なんだ。創設者であり、スポークスマンで、最初のプログラマーで、主宰者で、出資者で、残り全部。きみがそれを問題だというんなら、失せろ。


スノラソンはTwitterアカウントを削除したようだが、今でも、スノラソンのアサンジへの返答は今でもネット上に残っている。


@wikileaks Fuck off, Julian. You say "if you have a problem with me, piss off" and then you whine when that gets talked about?


高い理念を持ちながら、このような暴言を吐くところが、残念であるとしか言いようがなく、また足元を救われた原因であろう。


意志を継ぐ者たち


堀江氏の話題に戻る。実刑判決自体、絶対間違いだと思う。既に多くの人が述べているので、この点についてこれ以上語ることはない。


しかし、先に述べたとおり、堀江氏が逮捕される以前に、既に堀江氏の高い志は一旦終わっていたように思える。率先垂範を見せた2002年当時の堀江氏のままでいてくれたらよかったのに・・・


堀江氏は刑務所で読書三昧できるようだ。堀江氏をつぶした老獪な人びとにも負けぬ人生哲学を身につけ、再起をしてくれるだろうと信じたい。


また、アサンジの意志を継ぐ者たちによって、政府の不正を暴く情報公開が決して潰えなかったように、NextRenaissanceのよっしー氏のような堀江氏の理念・哲学を継ぐ者たちが現れ、新しい時代を牽引し、切り開いていくだろう。



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