3.11東日本大震災で、動転せずに落ちつきはらい、困った人を助け合い、暴動も略奪も起きなかった日本。そんな日本を世界は賞賛と尊敬のまなざしで見ている。この日本人の精神はどこから来ているのか?来週5月18日、1000 English Speakersでプレゼンを行うわけだが、この日本人の精神に焦点を当てたいと思う。


和の精神


では、日本人の精神とはいったい何か?一言で申せば、それは「和」だ思う。「和」の精神を紐解くため、この1~2週間、いくつかの関連書籍を読んだ。手始めに、明治・大正の経済人、渋沢栄一の『論語と算盤』を紹介したい。


菅原道真は「和魂漢才」ー日本独自の精神と中国の学問をあわせ持つことを説いたが、渋沢は「士魂商才」ー武士の精神と商人の才覚とをあわせ持つことを説いた。


誤った論語解釈


江戸時代において、徳川家が諸大名の上に君臨するため、また、士農工商の思想原理として、江戸幕府は論語の一派である「朱子学」を導入した。江戸時代において『論語』は武士のための学問であり、「朱子学」では金儲けは賎しいとされ、江戸幕府の階級においても、商人は生産者である農民や職人よりも下位に位置づけられた。現在でも金儲けが賎しいという考えが日本人の根底に残るのは、この「朱子学」の影響によるものだ。


しかし、渋沢は、朱子学を創設した朱子や、江戸時代での大学頭(現在の文部大臣に相当)であった林家を、実践も苦労もしていなかったと一刀両断に切り捨てる。渋沢が言うには、『論語』は実学である。決して学問上の理論ではない。

  • 「金銭を賤しんでいては、国家は立ちゆかない」
  • 「個人の豊かさとは、すなわち国家の豊かさだ。」
  • 「個人が豊かになりたいと思わないで、どうして国が豊かになっていくだろう」

と渋沢は説く。実学である以上、農民、商人も学ぶべき素養である。


現代日本


1980年代後半、日本は倫理を置き去りにしてバブル経済を引き起こしてしまった。しかし、2000年以降、今度は、「グローバルスタンダード」の名の下、欧米流のコンプライアンス、個人情報保護、内部統制を導入し、理論偏重の統制重視によって、かえって経済活動にブレーキをかけてしまっていないか?


『論語と算盤』とは、倫理と実践のバランスを説くことに他ならない。


冒頭に述べた日本人の姿勢。世界は日本人の姿勢に驚嘆している。欧米でも中国でも、このような災難時にはかならず暴動や略奪が起きる。彼らはコンプライアンスどころか、軍隊による自国民への発砲でもしなければ、自国民を制御することすらできない。


日本人は違う。震災において、コンプライアンスや軍隊がなくても、日本人は自らを律し、お互いを助け合うことができる。そのことを世界にまざまざと見せつけた。


世界に広げるべき日本の精神「和」


2000年以降、世界での日本の存在感は徐々に失われていった。しかし、震災によって再び注目を浴びている今、欧米流のお仕着せのコンプライアンスや軍隊出動に代わり、日本人の「和の精神」を世界に広める時ではないだろうか?日本人の精神性が、世界によい影響を与えるのではないだろうか?世界の人々が日本人と同じ倫理観を持つようになれば、戦争のない世界を作ることができるのではないだろうか?


であるならば、この震災を契機に「和の精神」を世界に広めることこそが、日本の使命かもしれない。


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-- 閑話休題 --


日本の精神を理解するための他の本


この1-2週間の間に、いくつか読んだので、あわせて紹介しておきたい。


独走する日本―精神から見た現在と未来
日下 公人
PHPファクトリーパブリッシング ( 2007-10 )
ISBN: 9784569695792


日下公人氏の著。とんでも発言の多い方なので、少し冷めた目で読む必要がある。氏の主張する日本人独自の思想は「許し」、「世間様」、「お上」としている。



タイトルに対する著者の答えは、松尾芭蕉が述べたとも言われる「不易流行」。不易とは、時代を超越した普遍的な真理であり、流行とは、その時々のはやり。日本人はこの二つの対極を合わせた「不易流行」が強みであるとしている。



元皇族、竹田氏の本。日本の強みは、他に追随を許さない世界最長の歴史にあるという。2000年に及ぶ万世一系の国は存在しない。「建国」を理解し「天皇」を理解し「自然」を理解し「ごはん」を理解することが、日本の強みの再確認になるのではないだろうか?



自由の国の象徴と言えばフランス。しかし、そのフランス人が、フランスには自由がなく、日本には自由があるという。その象徴が日本人のカワイイファッション性だ。かくして日本の「カワイイ」は世界に多大な影響を与えている。このことを理解していない日本人・企業が多いが、「カワイイ」を理解することが、世界へ進出・展開できるきっかけになるのではないか?



「カワイイ」がどちらかというと女性目線のファッション性をテーマにした本であるならば、本書はどちらかというと、男性目線の書である。テーマは「痛い」。「カワイイ」と「痛い」が現代の日本のシンボルという点が「痛い」。しかし、「カワイイ」と「痛い」を理解せずに、日本人の強みを発揮することはできないだろう。



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