「オープン・イノベーション」を理解する上で、いくつか気づきが得られた。チェスブロウの『オープン・イノベーション』とほぼ同時期に執筆されているが、本書のほうは、野中郁次郎のナレッジマネジメントのフレームワーク・SECIモデルがベースになっており、また、日本企業の事例を取り扱っていることから、チェスブロウの『オープン・イノベーション』よりも、日本人には馴染みやすいと思う。


4x4のマトリクス(ユーザ・資金・経営・技術)でオープン・イノベーションモデルを類型し、さらにそこから5つに集約したインテグレータモデルを提唱し、それぞれのモデルについて事例を提示している。


本書の第3章はオープン・ナレッジ・プラットフォームの説明がなされているのだが、大部分が概念説明になっており、分かりづらい。本書の執筆時期が2004年ということもあり、概念モデルを十分検証せずに出版に至った経緯が伺える。


また、本書は、「フューチャーセンター」の記述が見られ、日本では初出と思われる。


<目次>

第1章 産業構造変革に向けての知識連携

Chapter1-1 産業構造変革の方向

Chapter1-2 オープン・ネットワークの活用とモジュール化

Chapter1-3 デコンストラクションからインテグレータへ

Chapter1-4 無形資源(Intangibles)連携の強化へ

第2章 インテグレータの事例分析

Chapter2-1 カスタマ・インテグレータ<エレファントデザイン株式会社>

Chapter2-2 マーチャント・インテグレータ<アスクル株式会社>

Chapter2-3 キャピタル・インテグレータ<有限責任中間法人 日本エンジェルズ・フォーラム>

Chapter2-4 リソース・インテグレータ<株式会社ベンチャー・リンク>

Chapter2-5 エンジニアリング・インテグレータ<社団法人TAMA産業活性化協会>

第3章 オープン・ナレッジ・プラットフォーム・モデル

Chapter3-1 企業価値創出のためのナレッジ・マネジメント

Chapter3-2 知識移転の概要

Chapter3-3 ナレッジ連鎖モデルの設計

Chapter3-4 オープン・ナレッジ・プラットフォームの展開

第4章 オープン・ナレッジ・プラットフォームの構築に向けて

Chapter4-1 オープン・ナレッジ・プラットフォームを活用したナレッジ・マネジメント

Chapter4-2 オープン・ナレッジ・プラットフォームの実現に向けて


合わせて読むべき本



本書をベースにナレッジベースに「オープン・イノベーション」を記述した。


ビジネスモデルを図解する手法で、物・サービス・金の流れがよく分かる。オープン・イノベーションのビジネスモデルの可視化手法として最適だろう。『オープン・ナレッジ・プラットフォーム』と本書の両方に、アスクルが事例として取り上げられており、とても参考になる。


↓↓参考になったらクリック願います↓↓
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村