日本の田舎は宝の山―農村起業のすすめ
曽根原 久司
日本経済新聞出版社 ( 2011-10-15 )
ISBN: 9784532317379


この本は、農業従事者、農業や豊かな自然に憧れる都会人、そして地域活性化の課題を持つ政治家への贈り物ではないでしょうか?


基本的には、普段、読みたい本を読んでいます。だから、歴史や社会学、知識創発の読書が圧倒的に多いです。恐らく多くの人もそうでしょう。しかし、本書は「読まれるべき本」です。


本書は、地方再生、農業再生、限界集落再生の実践的なHow toを提供してくれます。本書の紹介文には「農村資源を都市のニーズと結べば、10兆円産業が動き出す!」とあります。ホラではありません。著者の曽根原氏が自ら耕作放棄地を開墾し、実践した結果、全国の耕作放棄地の面積等から計算した数字です。


日本の耕作放棄地は約40万ヘクタールもあるとのこと。考えてみれば当たり前のことなのですが、工業製品と同じように、加工前の農業・林業よりも、加工後の食品産業のほうが巨大です。国内農業の生産額が約8兆円(GDP2%以下)、国内食品市場は99兆円(GDPの約20%)もあり、農業の10倍以上もあるのです。


農業・林業に従事されている方が、サプライチェーンを構築することにより(具体的には、加工し付加価値をつけてから出荷するということです)、市場は大きく膨らむ可能性があります。


地方は疲弊している、農業は保護しなければ守れない、だから補助金が必要という論理は、間違いではありませんか。一般の企業、工業、サービス業では当たり前のことであった「ビジネスを自分で考える」ということが、なぜ農業ではほとんどできていなかったのでしょうか?


本書は、日本の田舎、農業、林業、または本書では触れられていませんが恐らく水産業も、変えていくことができるのではないかと思います。


農業従事者のみなさん、農業にチャレンジしたい都会の方々、そして何より、地方政治家のみなさん、ぜひ本書を読んでいただけませんか?


地域活性化関連のダイアログ(フューチャーセンターセッション)を2-3月に検討しています。本書関係者にご相談させていただこうかと考えています。


<目次>

プロローグ

第1章 ぼくの農村企業ストーリー

第2章 限界集落に人を呼べ

第3章 巻き込み、仕掛け、動き出す

第4章 働き方と人生を開墾する

第5章 山梨からの日本再生ー農村資源で10兆円産業を

第6章 都市と農村をうなぐ仕掛け

おわりに


関連リンク/書評ブログ



関連書籍

畑のある生活
伊藤 志歩
朝日出版社 ( 2008-07-15 )
ISBN: 9784255004419


農業へチャレンジしたい方にお薦めの本。産地直送農業の実践書です。自宅栽培から専業農家まで5つのステップがあります。



食育を考える本。泣けた本です。「いただきます」というのは、「おいのちをいただきます」なんですよね。弁当を大切にする子どもは、食べ物を粗末にしない人に育つでしょう。この本を思い出すと、食べ物を残してはいけない、と感じます。


また、『日本の田舎は宝の山―農村起業のすすめ』は、未来志向の本です。未来志向について理解したい方は、以下の2冊がお薦めです。

ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則
バーバラ・フレドリクソン
日本実業出版社 ( 2010-06-24 )
ISBN: 9784534047243


2冊の書評記事はこちら>>ポジティブな未来を描くための2冊




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