ふしぎとうまくいく交渉力のヒント
齋藤 孝, 射手矢 好雄
講談社 ( 2009-12-11 )
ISBN: 9784062157452



実は著書の一人、射手矢弁護士に交渉力の研修をお願いしておりました。そんなご縁で読んだ本です。競合他社には読ませたくない本です。


<目次>

1 交渉力は人生を豊かにする技術

2 相手の心の扉を開く<7つのカギ>

3 交渉の極意

4 親子でできる交渉力トレーニング

5 コミュニケーションに踏み込む身体

6 いつでもどこでも<7つのカギ>

彼を知り己を知る


「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」とは、『孫子』で最も有名な言葉です。結局、交渉とは、この言葉に尽きるのかもしれない。自分の利益だけを押し通してはダメで、相手の利益、しかも表面的な利益ではなく潜在的な利益まで見通せた上での交渉が必要です。


本書はハーバード流交渉術を題材とした射手矢弁護士と明大の齋藤孝教授の対談本です。射手矢弁護士自身がハーバード大学で学び、長い弁護士生活で実践したノウハウを、齋藤孝教授との対談を通じて、日本人向けに分かりやすく解説してくれます。


ビジネスそして人生


ビジネスとは、顧客とのみならず、仕入先・上司・部下・ありとあらゆる関係者との交渉の連続であるとも言えます。そしてビジネスのみならず、実は人生そのものも交渉の連続ではないだろうかと示唆します。というのは、人生とは一人で歩むものではなく、家族、友達、友人、恋人、ありとあらゆる人々と歩むもの。最初から利害が一致していることはなく、常に相手の利益と自分の利益とのすり合わせを行うこと、すなわち交渉が発生します。適切な交渉力を身に着ければ、人生そのものが豊かになるのではないでしょうか?というのが本書の提言です。


交渉の7つのカギ


本書では、交渉のフレームワークとして、「交渉の7つのカギ」を紹介しています。その中で聞きなれない言葉が一つあります。BATNA(バトナ)=Best Alternative To a Negotiated Agreementです。代替案と訳してしまいそうですが、代替案のことではありません。代替案と言ってしまえば、合意に向けた交渉の複数の案のひとつということになりますが、ここで言うBATNAとは、万が一交渉が決裂した場合の次善の策です。BATNAを準備しておけば、破れかぶれになることなく、心に余裕を持って交渉に臨むことができるはずです。うーん、なるほど、思わず納得しました。


<7つのカギ>

交渉の土俵

 1 利益 「本当に大切なことって何?」

   Interests

 2 選択肢 「どんなやり方があるの?」

   Options

 3 根拠 「それはどうして?」

   Legitimacy

交渉へのインパクト

 5 関係 「自分と相手はどんな関係?」

   Relationship

 6 意思表示 「こっちはこう思っているけど、あっちはどうなのか?」

   Communication

交渉の結末

 4 BATNA 「それがだめでもこの手があるさ」

   Best Alternative To a Negotiated Agreement

 7 合意 「本当に満足?」

   Commitments

関連する本


『孫子』について触れましたので、紹介しておきます。たまたま今(7月6日現在)読んでいる岩波文庫版の『孫子』です。Amazonレビューでは一番評価が高いです。




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