女子会2.0
「ジレンマ+」編集部
NHK出版 ( 2013-05-23 )
ISBN: 9784140816035


当ブログでも紹介している婚活・妊活の提唱者・白河桃子さんのツイートで本書の存在を知りました。白河さんは、4名のアラフォー女子とともに著者に名を連ねてます。


私の嫌いな言葉の一つに「女子力アップ」という言葉があります。その理由を一言で申せば、この言葉自体が男性を無視した言葉に思えて他ならないからです。そんなこともあり、帯に書かれていた「磨きすぎた『女子力』はもはや妖刀である」という言葉に、思わず琴線が触れてしまいました。


<目次>
  • まえがきに代えて - 女子会観戦記 古市憲寿
  • 第1章 結婚で幸せになれますか?
    • 座談会1 結婚で幸せになれますか?
    • 論考1 恋愛と結婚はつながっているのか?
      ~ロマンティック・ラブ・イデオロギーを見直す 千田有紀
    • 論考2 「憧れ」か、「リスク」か~専業主婦という選択 石崎裕子
  • 第2章 「女子力」アップの果てに
    • 座談会2 男性に選ばれないと「かわいそう」ですか?
    • 論考3 「玉の輿幻想」と「理想の妻」の変遷
      ~夢と希望の同床異夢を検証する 水無田気流
    • 論考4 あなたの「ロールモデル」は?
      ~生き方が細分化する時代の“お手本”像 西森路代
  • 第3章 真に“自由”になるために
    • 座談会3 磨きすぎた「女子力」はもはや妖刀である
    • 論考5 モヤモヤ女子に捧ぐ
      ~不確定な人生を生き抜くための「武器」四か条 白河桃子


4名のアラフォー女子、千田有紀さん、石崎裕子さん、水無田気流さん、西森路代さん。その中で人一倍気を吐く水無田さん。詩人であり、水無田という姓は雅号であるわけですが、さすがに詩人だからなのでしょうか、言葉の使い方が絶妙にうまいです。松田優作を引き合いに出し、「なんじゃこりゃー」と我が子について語るありさまに抱腹してしまいました。


一方で、詩人として豊かな表現を交えながら、社会学者としての本領も発揮します。なにゆえ、女性の自立が求められている時代に同時に妻であり母でもあることが要求されるのか、一方の男性はそこまで要求されていないのに、ということを冷静に分析してみせます。西洋と違い、日本では、産業構成比の変化と民主化が一気に訪れてしまったため、女性の自立のあり方が歪んでしまったのではないかと指摘しています。


女性が負ってしまった十字架の半分は男性に責任があるでしょう。いや、半分以上かもしれません。1956年の『婦人公論』からの引用となりますが、以下の言葉が私の心にも突き刺さるのです。


「男はまず母親に甘え、姉妹に甘え、そして結婚すれば妻に甘える。」


「女子力アップ」という言葉は、男性無視の言葉だと思っていましたが、こうしてあらためて本書全体を眺めてみると、女性の悲鳴に聞こえてきました。男性諸氏も真摯に耳を傾けてみる必要があるかもしれません。



女子本・女子映画

ここ1年ぐらい、好んで読んでいるジャンルの本、ジャンルと呼んでよいかわかりませんが、女子本です。女子力アップや女子磨きの本は、男子目線で見れば、大方、はずれのものが多いです。読了した本の中で、男子目線でお薦めの本を二冊挙げます。機会があれば書評を書いてみたいところです。



「外面美人」ではなく「内面美人」になるための本。実は性別関係ありません。だからでしょうか。非常に好感の持てる本でした。


女のしくじり
ゴマブッ子
ヴィレッジブックス ( 2009-12-10 )
ISBN: 9784863322004


著者のゴマブッ子氏はホモなのですが、ホモであるがゆえに、男心も女心も見通せているようです。女子の恋心についての本なのに、ものすごく共感できてしまいました。



元祖女子会映画と言えば、この映画なのでしょう。飛行機の中かどこかで見ましたが、ちーっとも共感できませんでした。この映画、なにがそんなにいいの?女のだべりに男はついていきません。



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