非ビジネス書からビジネスを学ぶ3分プレゼン会で、シュリーマンの『シュリーマン旅行記 清国・日本』を紹介した際、この『古代への情熱』を薦めれました。トロイアを発掘・発見した、ハインリッヒ・シュリーマンの自伝。厳密には自伝部分は、1822年から1866年部分のみで、主語がシュリーマン自身として語られています。1868年以降は、シュリーマンの友人、アルフレート・ブリュックナー氏によります。


本書は、シュリーマンのトロイアを発見しようという強い意思、いや、信念・執念の物語です。執念があれば、なんだってできることをシュリーマンは証明して見せてくれます。


シュリーマンは幼少のころよりホメーロスの叙事詩『イーリアス』を読み込み、そこで描かれているトロイアの伝説を信じていました。当時、トロイアは空想の産物とされていたが、ホメーロスの描写が写実的であるため、シュリーマンは実在していたと信じるに至り、そして、いつしか絶対発見するんだという強い執念を持つようになります。


発掘するために、商売で必要な財を成し、商売をするために、何ヶ国語も言葉を覚えます。発掘には100人以上の工夫を動員します。これらが執念でなくてなんでしょうか?


また、彼は考古学のあり方をも変えてしまいました。それまでの考古学はどちらかというと机上の学問だったのが、シュリーマンがトロイアを発掘して以降は、発掘して実在を証明することが求められるようになりました。なにもそれまでの考古学者が怠けていたわけではありません。ビジネスで莫大な富の蓄積があったシュリーマンが私財を投げ打ったからこそ可能なのであって、工夫100人にものぼる費用を、道楽ともとらえられていた考古学に一体誰が投じれると言うのでしょう。


<目次>

初版のまえがき ソフィア・シュリーマン

第九版のまえがき エルンスト・マイヤー

少年時代と、商人としての人生行路(1822年ー1866年)

イタケー、ペロポネーソス、そしてトロイアへの最初の旅(1868年ー1869年)

トロイア(1871年ー1873年)

ミュケーナイ(1874年ー1878年)

トロイア 第二、第三の発掘(1878年ー1883年)

ティーリュンス(1884年ー1885年)

晩年(1885年ー1890年)

後記 エルンスト・マイヤー

訳者のあとがき

(2013年6月4日に読了したメモを再構成)


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photo credit: Ozgurmulazimoglu via photopin cc


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この本のスライドはこちらを参照→非ビジネス書からビジネスを学ぶ3分プレゼン会




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