食育の絵本『しんでくれた』を読んだ際、著者で絵本作家の塚本やすしさんのブログでこの絵本を見つけました。
戦争ものの絵本としてはすばらしいです。もう一人の著者塚本千恵子さんは、やすしのお母さんで昭和13年生まれ。昭和20年3月10日の東京大空襲の日、千恵子さんは6歳でした。そして、その日、千恵子さんは母親を空襲で失います。千恵子さんを守るために黒こげになって・・・
なぜ戦争がいけないのか。説明するまでもありません。
私の母親は昭和18年生まれ、いわゆる戦中生まれです。物心がついたのが3歳として昭和21年。大変な食糧難の時代に幼少期を過ごしたことになります。だから私の母親は食べ物を粗末にできません。私も物心ついたころから、食べ物を残してはいけないといい続けられました。子どものころは好き嫌いもありましたが、今のほうが食べ物を残さなくなりました。
人は、母親からもっとも影響を受けて育ちます。母親を空襲で亡くした千恵子さん。その千恵子さんを母に持つやすしさん。先の『しんでくれた』とこの絵本。この二つはやすしさんの幼少体験、千恵子さんの幼少体験の映し鏡ではないかと思います。そして、こうした体験を伝えていくことが、絶対に必要なのだと思います。
関連リンク(書評読み比べ)
- せんそう: 昭和20年3月10日 東京大空襲のこと|塚本やすしオフィシャルブログ
- 拙著絵本の紹介になります。「せんそう: 昭和20年3月10日 東京大空襲のこと」|塚本やすしオフィシャルブログ
- 母は黒こげになって私を守った 絵本で伝える東京大空襲:朝日新聞デジタル
- 絵本作家塚本やすし先生が親子で描く「せんそう 昭和20年3月10日 東京大空襲のこと」 | ミュージカルとお菓子musicaleetconfiserie
関連書籍
東京大空襲に参加したアメリカ軍パイロットの手記。
子ども目線の戦争の絵本。小学校三年生の教材になっている。
コメント