ここまでの書評


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<目次>
  • Virtu62 1492年
  • Virtu63 星の下で
  • Virtu64 フィレンツェⅠ
  • Virtu65 フィレンツェⅡ
  • Virtu66 遭遇
  • Virtu67 ニュクス -夜の女神ー
  • Virtu68 パッツィ家の陰謀
  • Virtu69 闇に潜む者
  • Virtu70 掌の中
  • Virtu71 祝祭


前巻で1491年のクリスマス・ミサを追え、年が明けて1492年。この年、イベリア半島のレコンキスタ(半島のイスラムからの奪還)が完了し、クリストファー・コロンブスが大西洋を横断、西インド諸島に到着した年、イタリアでも激変の年でした。時系列に追っていくと以下の通り。


  • フィレンツェ共和国の僭主ロレンツォ・デ・メディチの次男・ジョヴァンニ・デ・メディチが16歳で枢機卿就任。
  • 4月8日、ロレンツォ・デ・メディチ死去。この後メディチ家は衰退し、2年後、ジョヴァンニはフィレンツェを追放される。
  • 7月25日、教皇インノケンティウス8世死去
  • ロドリーゴ・ボルジアがローマ教皇に選出され、アレクサンデル六世となる。


本書の中では、ピサの大司教・リア―リオ・ラファエーレがチェーザレとともにフィレンツェを訪問し、ロレンツォに面会する。ロレンツォの弟ジュリアーノが殺害された1478年のパッツィ事件が回顧される。若きリア―リオは状況を知らないまま、パッツィ側として事件に巻き込まれる。リアーリオはメディチ家と敵対する立場だったが、チェーザレの尽力により両者は和解した。


また、フィレンツェにて、チェーザレは、ドミニコ会のジロラモ・サヴォナローラと遭遇。ラテン語を語るサヴォナローラに対し、ラテン語で応酬するチェーザレ。サヴォナローラは若きチェーザレをただ者ではないことを見抜く。


イタリアの支柱と言われたフィレンツェ共和国。ボルジアと敵対するローヴェレにより、フィレンツェ・ミラノ・ナポリの三国同盟が壊されそうとしている。さらに、ロレンツォの様態悪化を目の当たりにしたチェーザレは、イタリアの支柱が折れてしまうのではないかと危惧する。


つづく。


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