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一昨日の日曜日(9月27日)、『半沢直樹』の最終回でした。最終回の視聴率は32.7%だったとのこと。前回と比べれば見劣りしますが、今は他に比類すべき相手はいません。まさに国民の注目の的であり、半沢直樹は今や常識・教養の類いとも言えるかもしれません。今日思わず、二度目を見てしまいました。


花ちゃん

前回と同様、今回も上戸彩演じる半沢花ちゃんに心を奪われました(上戸彩に「なおき」と呼ばれて)。白井大臣の心を動かしたのは、間違いなく、花ちゃんから贈られた桔梗の花と応援していますという声でした。白井大臣が半沢・中野渡・大和田との対面で、花ちゃんからの桔梗を見つめて涙ぐむシーン、感極まりましたね。また、花ちゃんから直樹への声掛けシーンも心を揺さぶられてしまいました。


なんと言い表せばよいのでしょうか。同世代の女優、宮崎あおい、蒼井優、石原さとみ、綾瀬はるかのような演技力があるわけでもありませんし、北川景子のような美貌があるわけでもありません。好みのタイプというわけでもありません。ほとんど素で演じているような自然体の演技でここまで心を揺さぶられるとは。ここに名前を挙げた女優の中で一緒にいたいと思わせるのは、上戸彩ですね。素晴らしいです。上戸彩にMVP!




誠実が人を動かす

主題についても触れておこうと思います。『半沢直樹』シリーズは言うまでもなく勧善懲悪モノです。誠実が人を動かし、不誠実が人を遠ざけます。


半沢の誠実さでもって、スパイラルの瀬名社長、東京セントラル証券のメンバー、帝国航空の山下部長、開発投資銀行の谷川次長、金融庁・国税庁の黒崎検査官、進政党の笠松秘書、大和田取締役、中野渡頭取、東京中央銀行のメンバーらの心を動かしました。そして極めつけは、花ちゃんからの桔梗の花と相まって白井大臣の進退を決するほどまでに心を動かします。


翻って、不誠実が人を遠ざける典型が乃原弁護士と箕部幹事長でした。白井大臣を蔑ろにする乃原の振る舞い、白井大臣のことを選挙の広告塔呼ばわりし、桔梗の花を踏みつけた箕部。白井大臣の心を遠ざけたのは、この二人の不誠実な態度です。部下をぞんざいに扱えばしっぺ返しを喰らう。ざまあみろ!とはこのことです。


政治家の汚職と銀行口座の調査

また、政治家の汚職の追求の在り方も垣間見れました。金融庁や国税局は、銀行口座の取引履歴の閲覧権限があるんですね。かつて大物政治家の汚職疑惑について、嫌疑不十分につき不起訴処分としたのに対し、それを不服として、検査審査会が起訴を主張したことがありました。しかしこれって、銀行口座の調査も済んだ上で嫌疑不十分と結論を出していたのでは?


その後の政治家の疑惑とされるものも、何が疑惑なのか、さっぱり分かりません。証拠はあるんですか?やれるもんなら、やってみろ!ではありませんか。


外国の金融機関

また、裏金を隠すには外国の金融機関を使うという手口も分かりましたね。日本企業の社長を務めたレバノン人の方も、外国の金融機関に送金していましたね。日本の口座に残されたお金は、所得税法違反で差し抑えられたのでしょうか?


図らずも、当局による銀行口座の調査方法、外国の金融機関への送金手口など、一般的には知られていない金融業界の事情について、垣間見ることができました。銀行出身の池井戸潤氏ならではでしたね。


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