オリンピックのロゴマーク使用中止問題が発生したおかげで、すっかり、反安保法制デモが霞んでしまい、ややタイミングを逸してしまいましたが、表題の問題について少しだけ触れておこうと思います。
民主党の気持ち悪さの原因がわかった
2012年12月の総選挙で民主党が政権を失って以降、どうも民主党が壊れていく感じを抱いていました。安保法制における「戦争法案」という罵声、採決拒否の姿勢、対案を示さず廃案に追い込むためにただ反対すればいいという姿勢、国会前のデモ運動への党首の参加など。。。
民主党の中には、野田、前原、中島といった保守系の議員がいるのにも関わらず、現在の民主党の行動は、かつての万年野党の日本社会党にそっくりです。そうですよね?
なので、このままいくと、民主党は割れるのではないかと2ヶ月ぐらい前から考えています。
- 民主党は1年以内に崩壊する。(2015年7月28日)
そして、この民主党の気持ち悪さはなんだろうと思っていましたら、ZFさんのブログ記事を拝読し、たいへん腑に落ちました。ZFさんより画像転載許可をいただきましたので、転載します。反安保運動が盛り上がりを見せようとも、民主党の支持率が上がらないわけです。気持ち悪いから。
- 画像出典:イデオロギーポジションマップ - ZF
イデオロギーポジションマップにおける各党の分布
この図の中で、イデオロギー断絶の壁の左上の革命志向勢力が、共産党、社民党、一郎と太郎のなんとかの人たち。イデオロギー断絶の壁の下側で、右側半分ぐらいの薄紫あたりが自民党。そして、下側の真ん中から左半分ぐらいが、維新の党や旧みんなの党。松田公太氏ら、経営者が集う日本を元気にする会は、左下の利潤追求型の典型。
民主党は、ちょうど真ん中あたりから左上の進歩文化人にまたがっている政党で、イデオロギー断絶の壁を唯一またがっています。岡田、枝野、菅、辻元らは、左上の革新勢力の人たち。野田、前原、中島らは真ん中より下の人たち。岡田、枝野が主導権を握り、辻元が国会で吠えている現状の民主党は、どんどん左上に引っ張られています。つまり、政権交代可能な政党を放棄し、万年野党の道へ突き進んでいます。
野田氏が内閣総理大臣になった際に読みましたが、本書を読むと、彼が保守・親米だということが分かります。尖閣問題においても、国有化した理由が頷けます。野田氏が革新化する岡田・枝野・辻元といつまでも野合している理由が、私には分かりません。
維新の党は無傷のままでは民主党に合流できない。
橋下徹氏が大阪維新の会の国政化を宣言したことにより、維新の党が分裂するのではないかと懸念されていますが、本来的には、維新の党は現実主義の中道のため、真ん中下あたりのポジショニング。だから、ありえいないのです。維新の党が民主党に合流するというのは。
合流を図ったら、党員はどんどん維新の党から脱落して、大阪維新の会に鞍替えするのではないでしょうか?橋下氏は、明確に、反安保法制デモに参加した民主党を否定しました。橋下氏の元で当選した維新の党の国会議員たちが、橋下氏が否定する民主党に合流するわけにはいかないのです。
維新の党の民主党への合流は、なんでも反対野党の再編に過ぎない
そして、幾人かが民主党に合流できたとしても、所詮、なんでも反対野党の再編にすぎず、決して、国民は政権交代可能な政党とは見なしません。自民党に不満を持っている層、無党派層にとっては、結局投票すべき政党を欠いたままです。もし、今国政選挙が行われれば、投票率は下がり、地すべり的に自民党の勝利をもたらすでしょう。
自分たちが置かれている状況をわかってる?細野と松野。
いつもありがとうございます。一強多弱の要因は野党がバラバラで弱すぎる事。そこで維新の党の松野さんと民主党の細野さんに出演してもらってそれぞれ解党して新党を作る、と言う決意を語ってもらった。 https://t.co/EwmXAkA7oT
— 田原総一朗 (@namatahara) September 5, 2015
田原総一郎氏は、維新の党を民主党に合流され、政権交代可能な政党にしたいという思いがあるようですが、今のままの民主党では無理です。ここ最近の田原氏の劣化が残念です。
何でも反対野党の茶番劇がもたらす帰結
ここからは妄想ですが、安倍総理は、橋下氏を国政に参加させるために、橋下氏が大阪市長を退任するタイミングで、衆議院解散&選挙に打って出る可能性があると見ています。民主党の分裂の誘発も画策するでしょう。
そして次の参議院選挙で、自民党・公明党・橋下新党、そして憲法改正に意欲的な次世代の党ので3分の2を取れば、衆議院・参議院で憲法改正に必要な議席をそれぞれ3分の2ずつ確保することができ、自民党の党是である憲法改正も実現の目処が立ちます。
- 関連記事:橋下徹氏の奇策、今日&1960年の国会前デモ、岸おじいちゃん&安倍少年の関係から見えてくるもの(2015年8月30日)
コメント