日本政府の貸借対照表



2015年の冒頭、財政規律の喪失が何をもたらすのか、ざっくりと書きました。



そして、今日、日本政府の債務超過が490兆円というニュースがありましたので、具体的な数字を使って考察してみました。本記事の中盤以降、私の拙い財政・金融知識での推論ということもあり、間違っていたらすみません。


日本政府の債務超過


平成25年度末(2014年3月末)で、負債が1143.1兆円、資産が652.7兆円、債務超過が490.4兆円とのことです。資産を100とすると、負債が175、資本が▲75になります。政府の貸借対照表をグラフにすると上図の左図のようになります。



日本政府の資産を簿価ですべて売却することが可能だとしても、490兆円の借金が残ります。日本の人口1.27億人で割ると、一人当たり約4百万円になります。


また、その際、日本銀行の資金循環統計を参考にし、民間非金融法人全体の自己資本比率を求めたところ、見方を間違っていなかったら、31.7%でした(間違っていたらすみません)。資産を100とすると、負債は68、資本が32となります。民間非金融法人全体の貸借対照表を上図の右図に示しました。



債務超過はどうやって解消するの?


さて、ここからは推論・仮説ですので、間違っていたらすみません。ただ、絶対数字の解釈が間違っていたとしても、方向感はこうなるだろうと考えています。


日本全体の金融資産(借方)は、家計1654兆円、民間非金融法人972兆円、一般政府541兆円、および、海外債権877兆円で、合計4044兆円になります。なぜか借方と貸方が一致しないのですが・・・よく分からないので、話を先に進めます。


日本全体の金融資産4044兆円に対する債務超過の割合は490/4044=約12%。もし、日本全体で日本政府の債務超過を肩代わりするのなら、12%の減損ということになるのかな?たぶんこの計算は間違っていると思いますが、家計を分母にすると、30%になります。


円安・インフレそして増収、しかし社会保障費は据え置き




黒田日銀総裁の腹積もりは、円の価値を下げることによって債務超過を帳消しにすることだと私は見ています。


一般会計の最大費目が社会保障費で、一般会計歳出総額に占める割合は32.7%、一般歳出に限ると55.0%!財政債権には、社会保障費の削減が必要なはずですが、先の総選挙でもまったく話題になりませんでした。


かつて、麻生政権で後期高齢者医療制度の導入に失敗したように、投票率の高い老人の生活を脅かす社会保障費の削減は、選挙公約に掲げにくいです。先の総選挙で安倍総理は消費税増税を争点に持ち出したわけですが、こうやって考えてみると、完全に目くらませでした。


為替を円安に誘導し、円の価値を相対的に下落させることによってインフレを起こさせて増収を図り、かつ、社会保障費を据え置くことによって、実質社会保障費を切り下げることしか、日本政府の財政持続性はないと考えています。


そこで問題なのは、この実質切り下げ率がどの程度なのかということです。先の債務超過肩代わりのロジックを強引に当てはめると、12~30%の間かな?


話を分かりやすくするため、月額の年金受取額10万円、生活費10万円の年金受給者を想定します。近い将来、年金受取額が10万円で変わらないのに、同じ生活を維持しようとすると、生活費が11.2万円から13万円になるということです。


リセッションはいつ起きるのだろうか?


黒田日銀総裁は、まさか自分が将来日銀総裁になるとは思わずに本書を書いたのかもしれません。本書で、インフレ目標・為替誘導目標を設定してソフトランディングすることは不可能であると、過去のインフレ目標・為替誘導目標の実績と照らし合わせて解説しています。


しかし、昨年10月31日の量的緩和拡大策は、自分が不可能だと言った領域に踏み込んでしまっています。もはやこれ以外に打つ手がないほど、切羽詰ってしまっているのかもしれません。


近い将来、突然、日本政府の債務超過を解消するようなリセッションが起きても、不思議ではないと考えています。金融資産を守るには、海外に移すのもひとつの手です。今日の債務超過490兆円のニュースでも、外貨資産は円安により12兆円増加したと報じています。



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