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【書評】『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』第一章


第一章につづいて、第二章で紹介されている本についてもまとめようと思います。第二章から読みたいと思った本は三点です(※)。


第二章 世の中の仕組みを俯瞰する

『エルサレムのアイヒマン』 アーレント △※
『ソフィーの世界』 ゴルデル △※
『構造と力』 浅田彰 ×
『贈与論』 モース ×
『歴史的現実』 田辺元 ×
『世界史の哲学』 高山岩男 ×
『問題集』 アリストテレス ×
『神学・政治論』 スピノザ ×
『フランス革命についての省察』 バーク ×
『現代のヒューマニズム』 務台理作 ×
『「現代」への哲学的思惟』 滝沢克己 ×
『ムッソリーニ』 ヴルピッタ ×
『新皇正統記』 北畠親房
『新葉和歌集』 ×
『太平記』
『おもろさうし』 ×
『異形の王権』 網野善彦 ×
『東方見聞録』 マルコ・ポーロ △※
『永遠平和のために』 カント ×
『善悪の彼岸』 ニーチェ ×
『プラグマティズム』 ジェイムズ
『啓蒙の弁証法』 ホルクハイマー他 ×
『玉勝間』 本居宣長
『現代語訳 論語』 宮崎一定 ◎サ
『相対性理論』 アインシュタイン
『世界の共同主観的存在構造』 廣松渉 ×
『十二支考』 南方熊楠 ×
『死者の書』 折口信夫 ×
『人間の条件』 アーレント ×
『悲しき熱帯』 ストロース △サ
『不思議の国のトムキンス』 ガモフ ×
『アラビアのロレンス』 グレーヴズ
『共同幻想論』 吉本隆明
『公共性の構造転換』 ハーバーマス ×
『痴愚神礼讃』 エラスムス ×
『星の王子さま』 サン=テグジュペリ
『寛容論』 ヴォルテール ×
『中世の秋』 ホイジンガ ×
『愚管抄』 慈円
『哲学に何ができるか』 五木寛之/廣松渉 ×
『ロウソクの科学』 ファラデー ×
『世界史』 マクニール ×


記号 凡例 数量
原著を読んだ。 1
異訳本/解説本/マンガで読んだ。 2
どんな本か知っている。説明できる。 1
タイトルは知っている。 10
× タイトルも知らなかった。 28
齋藤孝の『古典力』で紹介されている 2
読みたい 3

Naoki's Selection~読みたい本リスト~

『エルサレムのアイヒマン』


読みたい本の一冊目の本は、方々で耳にすることの多いハンナ・アーレント『エルサレムのアイヒマン』。ユダヤ人虐殺の張本人です。『ヒトラーとナチ・ドイツ』によると、ナチスによるユダヤ人虐殺は、元々は大量虐殺を意図したものではなかったとのこと。


当時、優生学が幅を利かせ、ハンセン病など劣性と見なされた者、役に立たないとみなされた者に避妊手術を施す、あるいは安楽死を施すことは是とされました。一方でユダヤ人は国外追放処分としており、その追放先は当初東欧でした。しかし、対ポーランド戦争(第二次世界多選)つづいて独ソ戦が始まると、ドイツ国内より人口の多いポーランドやベラルーシ内のユダヤ人の処置に困ります。


優生学の安楽死と相まって、当初はユダヤ人を安楽死させるつもりでしたが、人数が多くて対処しきれなくなり、ガス室送りにしたとのことです。いきなりガス室で大量殺戮を始めたのではなく、避妊手術→安楽死というステップを踏んでいたため、罪悪感が希薄だったとか。


そして、その罪悪感の希薄ぶりを証言したのがアイヒマンでした。


『ソフィーの世界』


1990年代のベストセラー。読もう読もうと思いつつも、667ページとかなり骨太で、ついぞ手が出せていません。「ファンタジックなストーリーを読みながら哲学の歴史を体系的に学べる」とのことです。また、「本書を読めば、人は誰でも物心がついた頃は『哲学者』だったが、大人になるにつれて、その気持ちを忘れていったことを知るだろう。」との書評が心に刺さりました。


『東方見聞録』


ほとんどの日本人が知っていながら読んだことがない代表例と言えます。日本を黄金の国だと評価しておきながら、そういえばマルコ・ポーロは日本には訪れていません。驚愕の事実が隠されていました。『東方見聞録』でマルコ・ポーロは日本人を「人食い人種」と評していたとのこと。つまり、日本は西洋に「人食い人種」と紹介されてしまっていたのです!


いやはや。。。


さて、『東方見聞録』は複数の出版社から翻訳本が出ています。『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』で紹介されている平凡社ライブラリー版以外にも、角川ソフィア文庫版、現代教養文庫(社会思想社)、東洋文庫から出ています。その中で、翻訳があたらしいもの、ページ数が少ないもの(全訳ではなく抜粋と思われる)ということで、角川ソフィア文庫版をチョイスした。


『第2版 公共性の構造転換』


教養、民主主義、読書、メディアの関係を表しているとのこと。『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』から2か所引用します。


自由な討論の基礎となるのは、各人の教養である。そして、教養は多くの場合「読書」から得られるものであった。しかし印刷機の発明によって出版事業が金儲けの道具となってしまったことから、教養は徐々に力を奪われていく。 ー 171ページ

私企業であるメディアの発信する情報はさまざまな形で利益を誘導するためのものである。こうしたビジネスの論理が公共圏に入ると「面白おかしく、カネが儲かればいい」という場となり果て、国家を監視・規制するという機能が失われてしまうのだ。まさしく、テレビなどの普及によって真偽不明の情報がばらまかれ、市民たちには、その真偽を明らかにするための教養の力が失われつつある今の状況のことである。 ー 171ページ


以上3冊は読んでみたいと思ったのですが、以下は次点です。


『寛容論』


日本人になかなかなじみのない宗教的不寛容について書かれています。中世ヨーロッパの歴史はイスラムとの闘いの歴史でした。異教徒は人にあらずという観念が罷り通っていました。現代では幾分和らいでいるものの、それでもヨーロッパに流れるイスラム移民は摩擦の火種になっています。


日本人にはあまり馴染みのない、宗教における不寛容な感覚が、本書ではリアルな体験として描き出されている。

ヴォルテールの言葉として、「私はあなたの意見には反対だ。だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」という有名な一節が語り継がれている。 ー 176ページ


よく引用されるヴォルテールの言葉がここにありました。


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