女流阿房列車
酒井 順子
新潮社 ( 2009-09-19 )
ISBN: 9784103985068

<目次>
  • はじめに
  • メトロな女 東京の地下鉄全線完乗16時間22分
  • 鈍行列車の女 24時間耐久 1343.9km
  • 秘境駅の女 「鉄子の旅」同乗記
  • 【相互乗り入れ企画!?】
    「鉄子の旅プラス」菊池直恵 酒井順子さんと水のある風景を求めて
  • 膝栗毛な女 東海道五十三乗りつぎ
  • トロッコ列車の女 紅葉独り占め京都「鉄学」の道
  • 9to5の女 根室本線 宮脇俊三さんに捧げる寝ずの旅
  • 廃線跡の女 日傘片手に北陸本線旧線を歩く
  • こだま号の女 東京~博多10時間半
  • スイッチバックの女 信越本線・篠ノ井線「スイッチバック銀座」
  • 旧国名駅の女 四国巡礼「お線路さん」の旅
  • 【おまけ】鉄と油の二泊三日 九州一周揚げ物紀行
  • 徐行列車のふたり 秋田周遊車窓対談 原武史×酒井順子
  • あとがき


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「阿房列車」とは内田百閒氏(1889年-1971年)の造語で、行き先に目的のない、目的地に用事のない、ただ乗ること自体が目的の鉄道の旅です。自動車が普及しておらず飛行機での移動もままならなかった時代、鉄道は貴重な移動手段であるのにもかかわらずです。


【書評】『第一阿房列車 (新潮文庫)』 : なおきのブログ


翻って現代、女流阿房列車に果敢に(?)挑戦したのは、『負け犬の遠吠え』の著者酒井順子女史。酒井さんは女子鉄(鉄道オタクの女性)だったんですね。しかし、本書は対談を含めて12の旅が記されていますが、彼女は一つとして旅程を組んではいません。旅程を組んだのは小説新潮の編集長T氏ら他の鉄男たちでした。彼等が組んだ旅程に基づき、受身で旅をするのが酒井さん。


内田百閒氏が生きていた時代は、機関車が牽引する長距離の客車列車が主流で、風情がありましたが、現代はそのような客車列車はほとんど走っておりません。東京の地下鉄(厳密には東京メトロと都営地下鉄の運営する路線で地上路線を含み、この2法人以外の地下路線は含めない)を一日で踏破するというような苦行に満ちた旅でした。


酒井さん(&道連れとなる新潮社のK嬢)が乗り回した路線を目次にそって説明すると・・・


  • メトロな女:東京メトロと都営地下鉄を1日で踏破
  • 鈍行列車の女:横浜から八代まで(1343.9km)24時間鈍行の旅。一説には24時間鈍行で移動できる最長不倒距離らしい。
  • 秘境駅の女:ほくほく線美佐島駅と只見線田子倉駅(廃止済)
  • 膝栗毛な女:東海道線&寄り道で53回乗り継いで日本橋から京都三条大橋まで。
  • トロッコ列車の女:京都嵯峨のトロッコ列車と京福電鉄
  • 9to5の女:乗り換えなしでの根室本線滝川から釧路までの踏破
  • 廃線跡の女:北陸本線(現えちごトキめき鉄道)有間川駅~浦本駅間
  • こだま号の女:東京~博多をこだま乗り継ぎで踏破
  • スイッチバックの女:信越本線(現しなの鉄道)・篠ノ井線
  • 旧国名駅の女:四国四県を旧国名のつく駅を4つずつ回る
  • 【おまけ】鉄と油の二泊三日:九州各県で揚げ物を食べる
  • 徐行列車のふたり:奥羽本線・秋田内陸縦貫鉄道内での原武史氏との対談


朝6時台から夜23時台まで17時間ぶっつづけでほとんど地下鉄構内にいるのは、気が狂いそうです。しかも踏破したのは2005年。2018年の現在のほうが路線が伸びており、17時間では済まないかもしれません。あんまり真似したくないですねぇ。


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