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ついに禁断の書に手を出した。光文社古典新訳文庫で全5巻、合計2,000ページにも及ぶ『カラマーゾフの兄弟』。これを読破するには気合が要ります。


2018年は世界の文学の名作を読もうと思い、年末に2018年に読む世界の文学作品11選を選びました。その一つが『カラマーゾフの兄弟』です。一昨年から昨年にかけて、読書会・読書仲間から四度紹介され(一度目二度目三度目四度目)、年末に読んだ齋藤孝氏の著書でも薦められました。ここまで薦められたら、読むべき世界の文学作品にノミネートせざるを得ません。1冊目を読了したところで、まずは書きます。


『カラマーゾフの兄弟』は全部で4部12編構成になっており、1冊目は第1部の3編が掲載されています。


<目次>
  • 第1部 
    • 第1編 ある家族の物語
    • 第2編 場違いな会合
    • 第3編 女好きな男ども
  • 読書ガイド


構成

第1編は、カラマーゾフの3兄弟、ドミトリー、イワン、アレクセイとその父フョードルの紹介。末っ子のアレクセイは敬虔なクリスチャン(ロシア正教会)として描かれていますが、長男ドミトリーと父フョードルはとんでもない下衆野郎として描かれ、金と女を巡って反目しあっています。


第2編は、修道院でのとんだ茶番劇、大醜態です。ドミトリーとフョードルの仲直りの会合が企画されるも、フョードルの破壊的な罵詈雑言により、お流れとなります。すごいなこのおっさん。こんな人がこの世の中にいるのか・・・


第3編は、女二人が登場します。ドミトリーの婚約者である令嬢のカテリーナと、ドミトリーとフョードルを惑わす悪女グルーシェニカ。女二人は遭遇し、カテリーナが手にグルーシェニカの手に接吻をして歩み寄るも、グルーシェニカがカテリーナを徹底的にいたぶります。すげえ悪女です。


人間の業を描く

なぜ、この本が読まれるべき本なのでしょうか?まだ続きを読んでみないと分からないのですが、主要登場人物の約半数が下衆な奴・下衆な女として描かれ、人間の悪しき業が描かれています。現実にはこのような人物になかなかお目にかかることはありませんが、犯罪を犯すよう者の中には、このような人物がいるように感じます。



この世の社会には色んな人たちがいて、中には嫌な人と接する機会もあります。しかし、嫌だからといって避けて通ってばかりもいられません。本書を通じて、これ以上もないほどに嫌な人たちに接しておくことは、現実の社会で嫌な人たちに遭遇した時に、身の施し方のヒント・一助になるのではないでしょうか?


ロシア人のニックネーム

さて、ロシア文学が読みにくいと言われる理由の一つが、ロシア人の名前とニックネームの変化でしょうか。英語であれば、マイケル(マイク)、ロバート(ボブ)、エリザベス(ベス)、みたいな感じです。三兄弟の場合は、ドミトリー(ミーチャ)、イワン(変化なし)、アレクセイ(アリョーシャ)です。


私はロシア語をもちろん習ったことはありませんが、学生時代にドイツ語、フランス語の単位を取り、スペイン語も少しかじり、ある程度ヨーロッパ言語の共通性を見い出していたこともあり、それほどロシア人の名前がとっつきにくいということはありませんでした。その分、他の方が悪戦苦闘しながら読んでいるのと比べると、比較的スムーズに読了できたのかもしれません。


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カテリーナを演じたクレア・ブルーム
Claire_Bloom-Katerina_from_Karamazov
via Wikimedia Commons (license : CC0)


「世界の文学を読む」シリーズ


  1. 『アラビアン・ナイト』
  2. 『カラマーゾフの兄弟1』



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