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記憶

知っている人はほとんどいないと思うけど、私のカラオケ定番ソングの一つが『海のトリトン』。幼稚園から小学生低学年のころ(1974~78)、夏休みの楽しみといえば『海のトリトン』。夏休みの再放送で毎日放送されていた。あの時はトリトンになりたいと思った時もある。


トリトン以外の登場人物などで憶えているのは、ちょっとおませな人魚のピピ、イルカのルカ、イル・カル・フィン、オリハルコンの剣。


原作マンガがあることに気づいたのは数年前。満を持して2009年に発売された「手塚治虫文庫全集」版で読んだ。全部で2巻33話。


よくあることなのだけど、子どもの頃見たアニメは、登場人物や情景は覚えいても、ストーリーはからっきし覚えていない。トリトンは最後は死んでしまうのかと知り、ちょっとショックを受けた。また、トリトンはピピの間に子どもが生まれるのだけど、子どもは卵生だった。ピピは人魚で下半身が魚だから、赤ん坊を産みようがないか。。。


アニメと原作の違い

まずは、ポセイドンってこんな獣だったけってこと。Google検索してもポセイドンの姿が出てこない(バビル二世のポセイドンは出てくる)。そういえばポセイドンの姿の記憶がない。ひょっとしてアニメではポセイドンは姿を見せなかったのだろうか?

(追伸:画像を見つけた。Amazonの画像へ直リンク。ポセイドン


原作ではピピはピピ子だった。剣は持っているのだけど、「オリハルコンの剣」という名前は出てこない。Wikipediaを見ながら、もろもろ確認した。



アニメ制作の二大巨匠

アニメ制作に携わったのは、後に『宇宙戦艦ヤマト』を手掛ける西崎義展と『機動戦士ガンダム』を手掛ける富野由悠季の二大巨匠。おー!両者がメジャー制作者になっていく一つのステップだったのですね。


なお、「手塚治虫文庫全集」版の手塚治虫自身の後書き(初出1980年)によると、手塚治虫自身はアニメ化に携わっていないとのこと。Wikipediaによると、虫プロダクションの経営悪化が原因らしく、それどころではなかったのだろう。(旧虫プロダクションは1973年に倒産)。


時代背景

アニメが1972年制作、原作は1969年から1971年に産経新聞に連載されたとのこと。原作では海の公害が描かれており、人間は公害を垂れ流す悪者として描かれている箇所もある。


時代背景を振り返ると、1960年代に四大公害病が世間を席巻して社会問題化し、1971年には環境庁が設置された。原作では環境悪化への警鐘を鳴らしている。



また、『海のトリトン』には未開の土人の描写が出てくる。「手塚治虫文庫全集」全体での手塚プロダクションと講談社連名による後書きに、人種差別問題にどう向き合い、文化遺産をどう継承していくのか、読者に対し理解を促している。その文章が秀逸につき、以下に引用する。


私たちが今あえてこの手塚作品を刊行しつづけるのは、作者がすでに故人で作品の改訂が不可能であることと、第三者が故人の作品に手を加えることは、著作人格権の問題もさることながら、当該問題を考えてゆく上でも決して適切な処置とは思えないこと、加えて私たちは日本の文化遺産と評価される作品を守ってゆく責務があると考えるからです。もとより私たちは地球上のあらゆる差別に反対し、差別が無くなるよう努めて参ります。それが出版に携わる者の責任であると考えます。読者の皆さまも、この手塚作品に接するのを契機に、さまざまな差別が存在している事実を認識し、この問題への理解を深めてくださいますようお願いいたします。


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