アナログ
ビートたけし
新潮社 ( 2017-09-22 )
ISBN: 9784103812227


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本書との出会いは、昨年10月の読書会のことでした。通常、読書会で紹介を受けた本は読まぬことにしています。なぜなら、紹介されて素晴らしい本だからといって読もうとすれば、積読地獄に陥るからです。しかし、この時ばかりは読みたい本が複数あり、その禁を破ることを宣言したのでした。


ようやく読んだのですが、読んでよかった!


【朝活読書サロン】(2017年10月30日)~禁を破りそうだ。 : なおきのブログ

第95回朝活読書サロン。女性4名男性2名の参加となりました。前日までと打って変わって青天になりました。また、私自身、105回目の読書会参加となりました。

naokis.doorblog.jp

あらすじ


巨匠ビートたけしが初めて書き下ろした恋愛小説。インターネット、ソーシャルメディアなどのデジタルで人と繋がることが容易になった現代で、電話番号もメールアドレスも、むろんLINE IDも交換せずに、毎週木曜日にピアノという喫茶店で待ち合わせることにした中島悟とみゆき。


どちらかが都合が悪ければ会えない可能性もあるが、連絡ができないからこそ、次に会えるのが楽しみにできる。実際、悟に出張が入ってしまい二週間連続で会えないこともあったけど、次の木曜日にピアノに行けば、みゆきは待ってくれていた。そして、一緒に食事に行き、クラシックコンサートに行き、二人はだんだん距離を縮めていく。


悟はお母さんっ子だった。夫に先立たれ、女手一つで悟を育ててくれた。しかし、みゆきを母に紹介しようと思った矢先に母は亡くなる。木曜日のことだった。


翌週の木曜日、みゆきに会う悟。二人でドライブで海へ。悪友がみゆきに母の死を知らせていたのだろう。母への想いがあふれて突如泣き出す悟。みゆきはそっと悟の目元から涙を拭った。そして、悟はみゆきの胸に顔を埋めいつまでも泣いた。みゆきは、「母であり菩薩であり天使」になった。


みゆきとの結婚を決意する悟。結婚指輪を買い、木曜日にピアノに向かう。しかし、彼女は来なかった。翌週、そしてのその次の週も・・・・


感想


連絡手段のない中での逢瀬と愛の育み。そのほうが相手への気持ちがよりいっそう深まるのではないかと思います。このような恋愛ができるのならしたい、率直にそう思います。


AV女優であり日経新聞記者でもあった鈴木涼美さんが、本書での女性崇拝を批判しているのだけど、これはたぶん、ビートたけしの母親像が下地にあるように思えてなりません。『13歳からの道徳教科書』という選書本でまた読みしただけなので原著にあたっていませんが、『菊次郎とさき (新潮文庫)』で母親への想いをビートたけしは綴っています。


『13歳からの道徳教科書』に引用されていたのは、ビートたけしとおふくろさんとのエピソード。ビートたけしにこの母あり。一見頑固なんですが、母親の無条件の愛情にほろっとさせられました。


ビートたけしと母親との関係は、こちらにもまとめられていました。



ビートたけしと母親との関係を知っていたため、たけしの女性に対する母性イメージ・菩薩イメージが、この『アナログ』にも投影されているのだということが分かりましたが、その背景を知らない人には、過剰な女性崇拝と映るのかもしれません。ただし、これは決してマザコンということではありません。


男性による女性像は人にもよりますので一概には言えませんが、女性の中に見出した母性を含めてその女性に対して恋愛感情を持つ男性は、私もそうですが、それなりにいるのではないかと思います。ですので、私の勝手な願望を申せば、女性には母性を持っていて欲しいと願います。


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書評読み比べ


他の人の書評を探してみて分かったのだけど、この本のレビューの数が半端じゃありません。ビートたけしの著作とあって、芸能関係者がこぞって読んだのでしょう。市井の市民が書いた書評が、なかなかヒットしません。





個人の書評



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