完結編となる第7巻を読了しました。第6巻ではネタバレ的な書評を書いてしまったので、今回はネタバレしないように注意を払って書きます。
ファースト・フォリオ
今回の題材は、シェイクスピアのファースト・フォリオ。Wikipediaから引用すると、「シェイクスピアの戯曲をまとめて出版した最初の作品集」。全36作品が掲載されています。シェイクスピアの没年が1616年、ファースト・フォリオの出版が1623年でした。
『ビブリア~』によると、現存が確認されているファースト・フォリオは世界で250冊程度。価格は1億円を下らないようです。そして、ファクシミリという複製版も存在します。こちらは1960-1970年代に複製されており、『ビブリア~』の中では3冊登場します。
ハッピー・エンディング
栞子の母・智恵子の謎も明かされます。完全に、とは言えませんが、栞子と智恵子は和解します。そして、五浦くんは、しっかりと栞子にプロポーズし、栞子も二つ返事で了解!最後はハッピー・エンディングとなりました。
あとがき
全7巻で初めて、作者三上延氏の告白がなされています。メイキング・ノートというのでしょうか。第6巻が出版されてから第7巻が出版されるまで、2年以上が経過しました。丹念に情報収集をし裏取りをしながら書いているとのことで、今回は海外ものということで情報収集に苦労されたようです。
一応、メインストリームの物語としては完結しましたが、今後はスピンオフものがいくつか予定しているようです。
批評
さて、『ビブリア~』シリーズ、読書家のみなさんには、古書にまつわるエピソードが楽しめる内容になっています。最初の3~4巻ぐらいまでは一話完結になっていて、途中から読むこともできなくありませんが、読み進むうちに、それまでの流れを前提知識として持っていないと、なかなか読むのが難しい内容になっていきました。なので、途中で脱落してしまった人も多いのではないでしょうか。
私が読書管理として使っているなおきの本棚 (Naoki’s Bookshelf) - メディアマーカーを見ると、第1巻の登録者が1681人なのに対し第6巻の登録者が473人です。もっとも、メディアマーカー自体の利用を途中で脱落している可能性も否定はできません。いづれにせよ、途中の巻から読むのは難しいです。
それにしても、うらやましいなぁ、五浦くん。美人、黒髪、巨乳の栞子さんとお付き合いができ、かつプロポーズもできて。知的でお話しを聴いていても飽きない。
栞子さんとお別れてしてしまうのも悲しいのですが、『ビブリア』シリーズは大変楽しめました。作者の三上さん、ありがとうございました!
【書評】『ビブリア古書堂の事件手帖6』人間関係図を図解!【ネタばれ注意】 - なおきのブログ https://t.co/GWYIcbfHRL
— Naoki Sugiura (@naokis) March 24, 2017
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