6月の読了は13冊の読了でした。年間200冊目標に対して、折り返し時点で87冊、13冊未達です。気持ちとしては、6月は20冊読了するつもりだったのですが・・・なかなか年間200冊への道のりは難しいです。
社会(公民)
片方を聞いて沙汰するな、ということを信条にしています。大阪都構想は賛成だったのですが、念のため、反論も読んでおくことにしたのですが、反論の代表者の論評がこの程度か、とガックリしました。
日本の国会では集団的自衛権の法整備にあたり、成文憲法の「解釈」を巡って論争中ですが、成熟したイギリスの国会のあり方を知ってしまうと、国家の安全保障そのものよりも、憲法解釈が議論の中心となってしまう日本の国会のありようが、実に滑稽に見えてしまうのは気のせいでしょうか?
本書のタイトルは、野口氏の代表的著書『1940年体制』の対になるもので、1940年から100年ということで2040年としたのでしょう。しかし、日本に置かれている現実はさらに厳しいです。
人口減少に伴う労働力不足、持続不可能な社会保障制度、そして財政問題。年金制度だけに焦点を当てれば、野口氏の試算では2031年には破綻します。しかしそれ以前に、2023年ごろ財政が破綻するかもしれません。野口氏ですら予測できないと言います。黒田日銀の異次元緩和は出口のない隘路に陥ってしまいました。別途書評を書く予定です。
科学
コペルニクス、ガリレオ、ケプラーあたりから、現代のノーベル賞受賞者小林・益川あたりまで、古典力学、電磁気力学、量子力学、相対性理論の歴史を俯瞰します。今まで知らなかった物理学者同士の人間関係や、ある発見があったため、次の発見があり、またその次の発見があるといったような発見の連鎖の状況がよく分かりました。
たとえば、放射線がそうです。古典力学と量子力学の狭間に、けっこう、放射線の研究があったんですね。ノーベル物理学賞の初期の受賞者(レントゲン、ゼーマン、ベクレル、キュリー夫妻等)は、みんな放射線研究者でした。放射線の発見により、それまで物体の最小単位と考えられていた原子が、内部構造を持つことが明らかになり、後のラザフォードらによる原子核モデルが提唱されていきます。
歴史
江戸時代の女性の一生、くらし、娯楽、生業、着物の着こなし、髪型。女性のことを知るのは楽しい!
妊婦の腹裂き、巨根伝説、男色、奔放な男性遍歴、不倫、駆け落ち、変態、AKB商法。歴史とは夜作られているのかもしれません。
鉄道
5月につづき、6月も鉄道関連の本を読みました。
秘境駅シリーズ3冊目。
関東周辺、京浜地区、そして東京23区内の鉄道遺産。エクストリーム出社などの近場の小旅行によいかもしれません。
挿絵が実にすばらしい。驚嘆しました。そのすばらしさは言葉では説明できません。
ビジネス
著者の一人一橋大学一條和生教授からのいただきもの。MBO(Management by Objectives)に対してMBB(Management by Belief)を提唱します。『モチベーション3.0』の経営版といったところでしょうか。ナレッジマネジメントのフレームワークSECIモデルで説明します。また、星野リゾートやレコフなど、6つの事例を紹介します。
教育
通常、美術教育というと、「創作」に重きを置きます。しかし、本書では「鑑賞」の重要性を訴えます。著者は、美術館で来館者に対して作品の説明をしますが、来館者の記憶には全く残らないことに気づきます。「教える」のではなく、作品は何を表しているのか?どうしてそう思うのか?を問うことの必要性を説きます。
現代社会の問題は複雑です。容易に解は見つかりません。誰かが答えを用意してくれるわけではありません。問わなければなりません。「問い」の大切さにあらためて気づかされました。別途書評を書く予定です。
雑誌・ムック
天狼院書店の『READING LIFE創刊号』を入手しました。これに関連して3本の記事を書きました。
- 天狼院書店に行ってみた(6月12日)~街の本屋さんが堂々と戦う方法と「俺の棚がほしい」
- 術中にはまる~マーケティングで大切なことはすべて天狼院書店にある(6月19日)
- http://naokis.doorblog.jp/archives/reading_books_saloon_20150625.html">朝活読書サロンに参加しました。(6月25日)
NHK出版, 大島 里美, 宮村 優子, 金子 ありさ, NHKドラマ制作班
NHK出版 ( 2015-05-29 )
ISBN: 9784149233697
やばい。3話連続で見れていません。テレビでは久坂玄瑞は亡くなってしまったようですね。久坂亡き後のステージへ。
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