本に埋もれる
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前項:2017年4月の本(その1) からのつづきです。


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『ヒルビリー・エレジー』


HONZの内藤順さんのレビューより。



昨年のアメリカ大統領選で、まさかの内藤さんとは、当初HONZ落選組として、勝手二軍を結成していました。内藤さんはHONZの中ではピカ一のレビューワーです。


昨年11月アメリカ大統領選で、まさかのトランプ勝利となりました。そんなトランプの支持層と言われているのが、オハイオ州などのアパラチア山脈以西の白人労働者階級たち。内藤さんのレビューより引用します。


「ヒルビリー(田舎者)」と呼ばれた彼らは代々貧困を受け継いでおり、アパラチアから五大湖周辺のラストベルト(錆びついた工業地帯)に移住したものも多かった。


このラストベルトに位置する州の多くは製造業の衰退、人口減少、移民増加といった共通の課題を抱えており、さしたる注目を集めてこなかったのが実情だ。ところが先のアメリカ大統領選においてにわかに注目を集め、結果的にはこの地域の票が一気に傾いたことによってトランプ大統領が誕生したのである。


『教えて! 学長先生-近大学長「常識破りの大学解体新書」』


こちらもHONZより。



近大といえば、最近妙に露出が多いよねと思っていたのですが、そういうわけか。近大マグロのみならず、近大卒業生のつんく♂が入学式をプロデュースし、KINDAI GIRLSというパフォーマンスユニットが入学式で踊るという。著名人の卒業生とい資産を最大限有効活用しているように思います。


大学は学問の府なれど、楽しくたっていいじゃないか。人は、楽しそうなことをしている人たちのところに集まってくる。こうしてブランド価値が上がります。これって企業にも同じことだと思います。


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『電通と博報堂は何をしているのか』


東洋経済オンラインの書評より。



「正体が分かりにくい」というレッテルを貼ってしまってはいないだろうか?「情報の非対称性」を利用して収益を上げるとのことだけど、それって、企業全般の話ではないだろうか?


著者の中川淳一郎氏は、博報堂出身。退職してから16年経過しており、すでに部外者になっている感あり。部外者評は的外れなことが多いように思いますので(世の中の陰謀論のほとんどがそう)、この本が真実を描写しているとは思えないので、あまり鵜呑みにしない方がよいかなと思います。


『ラ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語』


『夜は短し歩けよ乙女』の中で、ヒロインの黒髪の乙女が探し求めている絵本。Amazonレビューの中でいちばん分かりやすい評価を引用します。


マチアス少年は、ちびだけど素晴らしく頭の良い発明家、水中翼船や空飛ぶ自転車などを発明しました。彼が何一番すきなのは機関車だったので街の機関車工場の道具を借り、ある日、自分専用の真っ白で素晴らしくきれいな小さな機関車を作り上げました。

 それを見た意地悪な工場長が彼の小さな機関車を取り上げてしまい…

 ビネッテ・シュレーダーさんの幻想的な挿絵が素敵です。特に見開きの絵に迫力があります。


『原子爆弾―その理論と歴史』


朝活読書サロン(4月24日)で紹介いただいた『フラットランド』。二次元の世界と三次元の世界を対比させることで、知覚できない四次元の世界を認識することはできないだろうか?という試みなのですが、アインシュタインの特殊相対性理論では、時空間を四次元の方程式で表しています。


そして、特殊相対性理論は、核エネルギーの原理をも提供しました。そんなことを考えていたら、原子爆弾の開発エピソード(いわゆるマンハッタン計画)に俄かに興味が出てきました。それで見つけたのがこの本。善悪論に振り回されず、科学的見地、歴史的事情のみに焦点を合わせた本があれば読みたいなと。



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『毛沢東 日本軍と共謀した男』


ニューズウィーク日本版の著者遠藤誉女史の記事より。



中国と北朝鮮の間に「血の絆」など無いとのこと。金日成による韓国侵攻をしぶしぶ黙認し、国連軍の支援を受けた韓国に押し返されるや、やむをえず北朝鮮側について参戦したとのこと。


遠藤さん、1941年満州国新京市(現吉林省長春市)生まれ。1952年まで中国に滞在し日本へ帰国。その間、日本は戦争に敗れて満洲から日本軍は撤退し、続いて国共内戦が勃発して共産党が勝利、中華人民共和国を建国、そして朝鮮戦争勃発による中国人民軍の参戦がありました。


もちろん、幼少の子どもには分からないこともあったでしょうが、目の当たりにした映像はリアリティを持って記憶しているでしょうし、自分のルーツを探すため、その後、この期間に起きたことをご自身で調べ上げたのだろうと思います。


第三者の歴史家や評論家ではなく、当事者の弁として、遠藤さんの言葉は重く受け止める必要があると思います。そうなると、中国が北朝鮮のために汗をかくかというと、否ということになります。中国にとって迷惑なのは、北朝鮮が崩壊し、難民が押し寄せてくること。とはいえ、核開発を容認することはできず、かといって金正恩を取り除けば国が崩壊しかねません。いづれにせよ、中国にとっては難しい舵取りを迫られているように思います。



『アファメーション』

アファメーション
ルー・タイス
フォレスト出版 ( 2011-12-14 )
ISBN: 9784894514737


コーチングの創始者と言われるルー・タイス。氏の本で日本語訳されている最新刊がこの本です。「コーチングの創始者」というのは、疑わしく思っています。というのは、Lou Ticeを英語で検索しても、わずか15800件しか出てきません。英語のWikipediaにはLou Ticeの ページがありません。英語WikipediaのCoachingにはLou Ticeの言及が全くありません。Coachingの歴史を記述したページを見ると、Coachingは19世紀から存在しているようです。



ということで、「コーチングの創始者」というのは、日本で普及活動をしている苫米地英人氏の創作である可能性が大です。


とかく胡散臭いと言われる苫米地氏ではありますが、一方で、オウム真理教信者の洗脳を解くなど、私は彼をそれなりに評価しています。彼が薫陶を仰いだというルー・タイス氏に興味が惹かれるのも事実です。


あとがき


前項でも書いたとおり、ここで紹介した本を私は読んでいません。それぞれの本とどのように出会ったのか、どう思ったかを書き表したものになります。時間は有限です。すべての読みたい本を読めるわけではありません。読めなかった本についても、どのように出会いどうして読みたいと思ったのかを書き表しておくことにより、多少なりとも血となり肉となります。


良書と出会うため、私は膨大な数の書評に目を通しています。本のタイトル、書評タイトルに目を通し、気になったものを読み、さらにその中で気に入ったものをブックマーク(読書管理サイト)に登録しておきます。そこで強い衝動に駆られれば読みますし、そこまで至らなければ、一旦寝かせておきます。寝かせておいた本でも、別の書評で再度発掘し直すこともありますし、後から不意に読みたくなる場合があります。ブックマークをしておくことは無駄にはなりません。


そしてさらに一歩踏み込んで、こうして読まなかった本についても、書き表してみることにしてみました。いづれ読むかもしれません。

4月に出会い、読まなかった本


読んでいない本について堂々と語る方法
ピエール・バイヤール
筑摩書房 ( 2008-11-27 )
ISBN: 9784480837165


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