時間は有限だ。読める本は限られる。しかし、読めない本をそのまま忘れてしまうのは名残惜しい。読めなかったけど気になった本についても、僅かな時間だけど、なぜ気になったかを書き留めておこう。そうすれば記憶の辺縁に残るかもしれない。
『見た目が若いは、武器になる。』
本書を知ったきっかけはWedgeのニュース。
著者の八藤さんは52歳で見た目年齢がマイナス15歳。たしかに若い。けど、彼の過去の写真を見ると実年齢以上に老けて見える。こんなに変われるんだというのが驚嘆。
私自身、気持ちは若いつもりでもまもなく50歳。見た目を若く保ち、気持ちも若く保ちたいところです。
- 【書評】『見た目が若いは、武器になる。』 : なおきのブログ(2018年07月29日)
『新聞記者』
著者は東京新聞の望月衣塑子さん。菅官房長官の記者会見での鋭利な質問攻めで一躍名を挙げました。極左の東京新聞とあって、イデオロギー的にはまったく受け付けないのだけれども、ニューズウィークの記事を読んで、見方が変わりました。
かねてより、日本の「記者クラブ」制度には大いに不満です。望月さんは、記者クラブと政府の馴れ合いから脱し、真剣勝負の取材に持ち込もうとします。その姿勢は大いに買いたいと思います。
『セックスボランティア』
本書のことは以前から知っていたのだけれども、何かで障がい者の性に向き合う「ホワイトハンズ」の記事を読み、あぁ、そういえば以前にこの本があったなぁと思いだした次第。LGBTが社会で受け入れられるようになり、障がい者の性の問題もあらためて光が当てられるようになりました。しかし、本書が障がい者の性の問題を提起したのは2006年。先駆的な本だったのではないかと思います。
『リベラルという病』
山口真由さんといえば、東大卒の美人弁護士。彼女の勉強術の本は子の勉強を考える上で大いに参考になりました。
そんな真由さんが、「リベラル」をDisる本を上梓。今のいわゆる「リベラル」は「自称リベラル」に過ぎないと私は思っています。「リベラル」の本来の意味は「自由」。「自由主義」こそが「リベラル」です。ところが、今の「自称リベラル」は、どちらかというと「社会主義」です。冷戦時の左翼は知識階級が担っていたのに対し、現在の左翼は知的に劣化しています。なので私は「劣化左翼」と呼びます。恐らく本書の「病」も「劣化左翼」のことを指すのではないかと推察します。
なお、「リベラル」=「自由主義」は、安倍首相の本『美しい国へ』でも同様のことが書かれています。
『英語にできない日本の美しい言葉』
毎月1回、複数の新書サイトを巡回してピックアップしていますが、それで引っ掛かったのが本書。ちょうど、『ことばと文化』で、単語を単純に翻訳しても意味をなさないということを読んだため、「英語にできない」というところがひっかかりました。たとえばMOTTAINAIなどが代表例でしょうか。
- 【書評】『 英語にできない日本の美しい言葉』その1 : なおきのブログ(2018年1月23日)
- 【書評】『 英語にできない日本の美しい言葉』その2 : なおきのブログ(2018年1月24日)
『西郷隆盛』
西郷隆盛といえば、2018年の大河ドラマの主人公。子どもの頃、西郷隆盛の伝記をよく読んだものです。大河ドラマがスタートする前にはいくつか予習本が出るのが習わしになっており、どれを読むといいかなと物色してみたのがこれ。1960年出版の岩波新書青版。ここは岩波新書青版にかけてみたいところ。
『「働き方改革」の不都合な真実』
『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』などの教育・学校関連の本を多く書かれているおおたとしまささんと、就活本で有名な常見陽平さんの対談本。「働き方改革」をDisるとはすばらしい。世間で騒がれている「働き方改革」って、ちょっと違うと思うんですよね。ブームに乗っかっているだけという感じが拭いきれません。なので、何が書かれているかは大変気になります。
『デカメロン』
タイトルは知っているけど読んだこともなく中味も知らない本。シミルボンで遭遇したのですけど、100話のゴシップ的な内容の本だそうです。
また、品川読書会にて、岩波新書青版の『文学入門』では読むべき外国の文学作品50選が紹介されており、その最初の作品が『デカメロン』とのこと。うーむ。これは読みたい。
『世界エロス大全』
こちらもまたシミルボンで遭遇しました。
世界エロス大全 「悦楽」と「偏愛」と「禁断」の園 - 人の趣向は、まさに様々・・ - シミルボン
私、悪女フェチなものですから、『世界悪女物語』とか『名画とあらすじでわかる! 美女と悪女の世界史』とか『悪女入門 ファム・ファタル恋愛論』を嗜んでいるのですが、別の切り口で、この「エロス」にも切り込んでみたいものです。
その2へつづく。
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