ベストセラーとなった本書は、特に教育に関心の高い方の中では読んだ方も多いのではないかと思います。今さら感もありますので、個人の備忘メモとして残しておきたいと思います。 「教育」の経済効果を「科学的」に検証した場合、どうなるのでしょうか? ...
カテゴリ:書評:教育・生活
【書評】『だし噺』『だしの神秘』
自分で毎週料理をするようになってから2年。 「だし」といえば、「顆粒だし」か「めんつゆ」が主流。肉や魚介、野菜などの煮汁を使うことはあっても、本格的な「昆布だし」や「かつおだし」は作ったことがありません。 しかし、料理人に言わせれば、「顆粒だし」は「だし風調味料」であって「だし」そのものではないとのこと。味が全く違うとのことです。 ...
【書評】『子どもに本を買ってあげる前に読む本』これでいいのだ。
本書の主題を一言で言えば、あとがきの次の言葉に集約されるでしょう。 子どもたちは、新しい世界を生きるのだ。 (P157) 親が知っている本は、古い本です。古い本は読みづらくなります。 親にとっての良書は子に良書であるとは限らないのです。 ...
『書評』『国語教科書にでてくる物語 5年生・6年生』
国語の教科書も、小学生の高学年になってくると、問うていることが高度になってきているようです。問いに対する答えは一つではありません。 ...
【書評】『中島らもの特選明るい悩み相談室〈その1〉ニッポンの家庭篇』
朝日新聞で連載されていた中島らも氏の相談室。Wikipediaによると1984年から連載され、単行本として11冊出版されている。当時、父が朝日新聞を購読していたので、ひょっとしたら見ていたのかもしれない。中島らも氏は、2004年に帰らぬ人となった。どんな方だったか、ほとんど記憶にないのだけど、「14歳の世渡り術」の選書で紹介されていたので、人生哲学書としてはよいかもしれないと思って、読んだ次第。 ...
【書評】『女子学生、渡辺京二に会いに行く』~子育ては負担なのか?
歴史ノンフィクション作家・渡辺京二氏、『オニババ化する女たち』の著書津田塾大学三砂ちづる教授と、そのゼミ生・OGの対談本。 三砂先生を知ったきっかけは、Yasmineこと川原さんからのおすすめ。仕事と育児の両立の難しさについて、Facebook上でやり取りしていたことがきっかけだったと思います。 ...
【書評】『海外旅行で子供は育つ!! (子供の人生を豊かにする“旅育"のススメ)』
「若者の旅行離れ、車離れ、お酒離れ、などなど。その後、新聞や雑誌でも当たり前のように論じられるようになったのは、みなさんもご存知のことと思います。 (これはいかん!) 私は思い立ちました。」 ...
【書評】『おじいちゃん日本のことを教えて』~教育理念を再確認
本書出版時点は、教育基本法は旧法でした。本書での批判対象は旧法です。一方、再評価の対象が明治時代の教育勅語です。この二人のやり取りを俯瞰すると、教育勅語と改正教育基本法は、アメリカの教育理念に近いことが分かります。 教育基本法が、日教組の呪縛から解放され、改正されてよかった、と率直に思いました。私の周りにいる今の20台の人たちを見ると、教育基本法の改正の成果が少しずつ出ているように思います。それは、自分に対する責任、何者かであろうとする姿勢を感じるからです。 ...
【書評】『夢をかなえる勉強法』~子どもに勉強せよと言わずに勉強させる方法
子どもに勉強しろと言っても、 子どもが親の言うことを聞くわけがないことは、 親自身が分かっているはず。 なぜなら、 それは自分自身も同じ経験をしているでしょうから。 ...
【書評】『文系学部解体』~タイトルを煽り過ぎていないだろうか?
国立大学の文系学部、特に教育養成系の新課程と呼ばれる分野(著者が課程長を務める教育人間科学部が該当)が廃止の憂き目に遭うとのことで、大変だそうです。文科省サイトで公開されています。 しかし、大変なのは、一部の(あるいは半数未満の)大学、一部の学部であって、国立大学の『文系学部解体』という本書のタイトルは、煽り過ぎではないか、偏ったものの見方ではないかと私は感じるのですが、いかがでしょうか。 ...
【男の料理】名前のない鍋~『今夜は鍋』で鍋の種類を確認
肉団子が余っていたので 肉団子を用いた鍋料理にした。 鍋料理に名前はない。 また、卵つきのカレイが売っていたので しょうゆで下味をつけて焼いてみた。 ...
【書評】『 天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある』~上位3分の1を目指すこと。
美しすぎる弁護士として話題の山口真由さんの著書。新刊時に読もうと思ったのですが、読みそびれ、ようやく読了しました。読書時間は80分ぐらい。さくっと読めます。この本に出会った時のメモを見ると、「子を持つ親としてヒントになるだろうか。」とありますが、その答えはYESです。 ...
【書評】『 女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』~それは継続すること
即日で読了しました。そのままレビューを書きます。2人の命を奪った殺人犯で無期懲役囚の美達大和氏。氏の本を読むのはこれで二冊目です。 「1万人に1人」の勉強法というのはつまり、一言で申せば「継続」することです。 ...
【書評】『どうしてかわかる?』~「わかる」ということ
子どもの自我が形成されるのは9歳から10歳と言われます。子どもにとって「わかる」ということは、心の一歩大きな成長です。本書は14の物語のなぞなぞから構成されますが、子どもの心の発達を支援するには、こうした絵本が有益です。 ...
【書評】『ちいちゃんのかげおくり』~小学校三年生の教科書より、文学表現が分かってくる
小学校三年生の国語の教科書には『ちいちゃんのかげおくり』が載っています。この話の意味を理解できるのは、おそらく小学校三年生なのだろうと思います。空襲による子どもの死を取り上げているのですが、直接的にそのことは書かれておらず、比喩的に書かれています。 ...
【書評】『誰も知らない最強の社会保障 障害年金というヒント』~健常者も含めて知っておくべきこと
年金制度を理解できて本当によかった、というのが、本書を読了した第一印象です。 ほとんどの人が、年金=老齢年金のことしか知らない、65歳にならないともらえないと思っていないでしょうか?障害年金は、65歳以下の人でなんらかの障害を持ち、受給要件を満たし、認定を受ければもらえる年金制度です。仕事や収入の有無とは関係ありません。 スライドを起こしましたので、ご参照ください。 ...
【書評】『妊活バイブル』~将来子どもを持つために知っておくべき事実
先週、職場である女性とこの本についての話題が出ました。メッセージを伝えるべく、あらためてブログに書き残しておこうと思います。 このようなことをなぜ私が語らねばならぬかというのは、ある意味、子宝に恵まれた私の使命、いや天命だと考えています。私と結婚観や子育てについて会話をしたことのない方には不愉快な内容かもしれません。また、これから子どもが欲しいと願っている30代後半の女性にはかなりショッキングな内容です。その点ご容赦願います。 ...
【書評】『「最高の授業」を、 世界の果てまで届けよう』~社会起業家に憧れるあなたへ
動画による授業を五つの大陸に届けようという税所篤快(さいしょあつよし)さんと仲間たち。彼のすごいところは、なんといっても圧倒的な行動力です。思い立ったら即日アポを取り、翌日には遠路はるばる会いに行きます。そこに迷いがありません。 社会起業家を志したきっかけが、振られた彼女を見返すためだったことを正直に告白し、そのことを恥ずかしい動機と述べているんですが、私は少しも恥ずかしいことだとは思わないです。好きな人のためにがんばれるということは、非常に純粋な動機ではないでしょうか。 ...
【書評】『反省させると犯罪者になります』~子どもと向き合うことはどういうことか?
2013年は土下座するテレビ番組がはやりましたが・・・ しかし、土下座って、本当に反省しているポーズなのだろうか? 。著者の岡本氏は刑務所で受刑者の更生を支援している方です。実体験をベースに書かれており、非常に説得力があります。 反省させる、謝罪させる、まじめに刑期を務めさせる、というのは真の意味の反省には至りません。一度犯罪を犯した者が再犯を犯しやすいのはなぜでしょうか?反省させることが意味がないどころか、かえって逆効果であると著者は警鐘を鳴らします。 ...