<目次>
  • 第一夜 トラウマを否定せよ
  • 第二夜 すべての悩みは対人関係
  • 第三夜 他者の課題を切り捨てる
  • 第四夜 世界の中心はどこにあるか
  • 第五夜 「いま、ここ」を真剣に生きる


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本書はもうすでに多くの方が読まれており、あまり多くを論ずることはないように思います。本書の結論はシンプルです。「自己受容」と「他者信頼」と「他者貢献」。特に自分自身が「他者貢献」を感じることが人生の幸福につながります。過去に縛られず、未来を夢想せず、今生きているこの瞬間をしっかりと生きること。それに尽きます。


自己受容・他者信頼・他者貢献


原因論ではなく目的論

原因があって今日があるという因果律ではなく、自分が目指す目的のために今日の自分の行動を規定します。この考え方は、他の心理学の一派である「行動分析学」(メリットの法則)や、「選択理論」にも通じるものがあります。



テイクチャージ 選択理論で人生の舵を取る
ウイリアム・グラッサー
アチーブメント出版 ( 2016-09-09 )
ISBN: 9784866430010


一生折れない自信のつくり方
青木仁志
アチーブメントシュッパン ( 2009-11-25 )
ISBN: 9784902222791


これらの本を読んでいたので、アドラー心理学はすんなり受け入れられました。


哲学

そして、アドラー心理学や、フロイト心理学やユング心理学と比較した場合、「心理学」というよりもソクラテスやプラトンらの「哲学」に近いです。あるいは、本書ではそのように述べていませんが、今、ここに生きるという点では、「禅」「仏教」にも近いと言えそうです。



『嫌われる勇気』を読んで、ソクラテスを理解していないことに気づきました。結論の出ないことをぐだぐだ述べる人だと思っていたのですが、そもそも論、ソクラテスは結論を求めていなかったことを、期せずして『嫌われる勇気』で気づきました。その箇所を引用します。


哲学のもとの意味は、「知」ではなく、「知を愛すること」であり、知らないことを知ろうとすること、知にいたる過程こそが重要だからです。

最終的に知に到達できるかどうかは問題になりません。

今日、プラトンの対話篇を読む人は、たとえば、「勇気とはなにか」を探究する対話が、結論に到達することなく終わっていることに驚くでしょう。

ソクラテスと対話をする青年は、ソクラテスのいうことに最初から「なるほど」と納得することはありません。徹底的に反駁します。


そして、本書の二人の著書の関係もまたソクラテスとプラトンの関係と同じであり、かつ、本書での対話話と反駁として再現されています。


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