新しい分かり方
佐藤 雅彦
中央公論新社 ( 2017-09-20 )
ISBN: 9784120050084

<目次>
  • (一)そのようにしか見えない
  • (二)分かるとうれしい
  • (三)本というメディア
  • (四)分かると分からないの間
  • (五)自分の中の出来事
  • (六)はてなき着想 -理想の副産物として
  • (七)新しい分かり方 随筆(解説としての意味もある)
    • 自分の仕業
    • 系が違う
    • 同じ情報、違う価値
    • モダリティの話
    • ~のようなもの
    • 象嵌 医学部2号館
  • 作品リスト
  • あとがき


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本書の7割は写真、もしくはイラスト。(一)から(六)まで、文章は各章の解説と少々のコラム記事のみ。まとまった文章は(七)ではじめて出てきます。


あらためて、「写真」「イラスト」「映像」は、意味を伝えることが分かります。


一つ目の例題が、ビーカーに入った卵と側に置かれた食卓塩の瓶の2組の写真。1つ目は卵が沈み、2つ目は卵が浮く。2つ目では食卓塩の分量が減っている。なんの解説もないのだけど、塩を混ぜたことで液体の密度が卵より大きくなり、卵が浮いたのだろうと想像がつく。


二つ目の例題は、釘と金槌。次に釘と石。そして、釘と常温のバナナ。「え?常温のバナナで釘を打ちつけるの?」と一瞬、考えてしまう。そのようなことはひと言も考えていないのに、そう伝わってしまう。


ビニール傘。よく盗られた経験があります。名前を書いておけばいいのですが、そこまでして「ビニール傘」に所有権を主張するのも、過剰な感が否めません。その対策が、リボンやシール等の印をつけること。これ、実際に実践しているのをよく見かけます。


著者の佐藤雅彦氏は、Wikipediaを見ると、NHKの『だんご3兄弟』や『ピタゴラスイッチ』、『アルゴリズム体操』や、CMでは湖池屋の『スコーン』や『ポリンキー』、NECの『バザールでござーる』を手掛けたとのこと。


『ピタゴラスイッチ』といっても、保育園児・幼稚園児のいない家庭は、ほとんど見たことがないかもしれません。私が見ていた時分は前後に『おかあさんといっしょ』が放送されているので、『おかあさんといっしょ』を見れば、必然的に一緒に見ることになっていました。


逆に『ピタゴラスイッチ』を見たことのある方であれば、本書のメッセージも割とすんなり入って来くるのでしょう。


本書の冒頭のビーカーと卵と食卓塩の問題に戻りますと、これは理科の授業で習う典型的な水溶液の問題ですが、習うのは中学1年生です。その写真を幼稚園児に見せれば、「なぜだろう?」と不思議に思うでしょう。その不思議に思う気持ちが、教育に結び付いていくのだと思います。



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