テイクチャージ 選択理論で人生の舵を取る
ウイリアム・グラッサー
アチーブメント出版 ( 2016-09-09 )
ISBN: 9784866430010

目次
  • 刊行に寄せて
  • 序文
  • 謝辞
  • はじめに
  • 第一章 思考、行為、そして感情は自ら選んでいる
  • 第二章 外的コントロールから選択理論心理学への移行
  • 第三章 頭の中のイメージ写真
  • 第四章 私たちの知覚カメラにある価値
  • 第五章 行動を駆り立てるもの
  • 第六章 創造性と再整理
  • 第七章 狂気、創造性、そして責任
  • 第八章 創造的過程としての心身症
  • 第九章 依存薬物:化学的に制御する誘惑
  • 第十章 よくある依存薬物(合法、非合法)
  • 第十一章 葛藤
  • 第十二章 批判
  • 第十三章 人生の舵を握る
  • 第十四章 選択理論心理学と子育て
  • 第十五章 苦痛や悲惨さを訴えて自分や他人を支配する
  • 第十六章 健康を選択する
  • 第十七章 選択理論の活用方法
  • 監訳者あとがき
  • 付録
  • 参考文献
  • ウィリアム・グラッサーの受けた表彰
  • ウィリアム・グラッサーの著作


読書日記人気ランキング


「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えることができる」


この命題は、何度も繰り返し聞くことがあります。そして何度も繰り返し言います。しかしなかなか実践できません。「批判しないこと」もそうです。つい、「批判」をしてしまいます。「批判」は、自分を変えずに他人を変えようとする行為です。


本書の「選択理論」は、まさに「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えることができる」のことです。


批判とは、別の言い方をすれば、皮肉・からかい・誇張表現だとし、不快感・侮辱・憎悪をもたらすとしています。


建設的な批判

たとえ「建設的」とエクスキューズしようとも、建設的批判も批判のうちです。相手を不愉快に可能性のほうが高く、建設的批判も慎むべきと著書は述べます。


私たちはお互いをあまりにも批判するだけでなく、多くの人はこの批判という行動を讃えて、建設的な批判と呼ぶ。わたしが建設的な批判と思うことも、人はほとんどつねにこき下ろされたと取る。 (P233)


親や上司よりも先生や外部講師

本書では、人にものごとを教えるには、上司よりも外部講師のほうが望ましいとしています。最近何かで読んで出典を忘れてしまったのですが、子ども教育も親より他人のほうがよいとのことです。吉田松陰は父親が存命でありながら、叔父の玉木文之進に教えられました。

人々は、自分の知っている人から教えられるよりも、そのとき招かれて来た外部の専門家が教えるほうが受け入れやすい。「預言者は自分の故郷では敬われない」という理由は、同じ組織に所属するセミナー講師は教師とみられないで、競争相手と見られるからだ。 (P234)


そして、身近な人ほど、批判してもよい思ってしまうからでしょう。


不幸なことに親しくなればなるほど、自分に親しい人々に、もちろん建設的にではあるが、<彼らのしていることはよくない>、そして<自分たちの言うとおりにするほうが遥かによい>と告げることは、自分たちの権利であるだけでなく義務でもあると私たちは信じている。 (P243)


読書日記人気ランキング


自己批判

そして、他者を批判するのを慎むだけでなく、自己批判も慎むべきとしています。


おそらく批判の中でも、もっとも油断のならないものは、自己批判だろう。あなたがわたしを批判すれば、わたしはあなたからたいてい逃げられる。しかし、わたしが自分を批判すれば、どこにわたしは逃げることができるだろう。


褒美と罰

本書では、「褒美」と「罰」も戒めています。「褒美」と「罰」は外的コントロールです。内発的な動機ではありません。「褒美」より「称賛」が大切と言います。これはマズローの欲求段階説の「承認欲求」のことでしょう。しかし、「褒美」は「称賛」の役目も果たします。「褒美」を与える時、「褒美」そのものの「利益」にフォーカスをするのか、「褒美」をもらえたことによる「称賛」にフォーカスをするのか違いではないかと思います。たしかに、「利益」>「称賛」となるとよろしくありません。「利益」<「称賛」となるべきでしょう。


先日、「褒美」を与える場を作りました。「褒美」を受けた人が「利益」と捉えているか「称賛」と捉えているか、確認したほうがよさそうです。


共通のイメージ写真

では、「批判」がダメなら、どのように相手と折り合いをつけたらよいのでしょうか。本書では、「共通のイメージ写真を持つこと」だとしています。もちろん100%一致させることは不可能でしょう。しかし、一致するところを見つけ出し、一致するところを増やす努力はしたほうがよいのでしょう。



「批判するのではなく共通のイメージ写真にフォーカスすること」というのは、自分の経験と照らし合わせても、その通りだと言うことができます。


読書日記人気ランキング


批判するべからず

関連書籍


検察の被疑者に対する態度としても、「批判」を戒めています。


相手を裁くためには、被疑者自身の言葉が必要です。そのためには相手に話させなければならない。その過程においては相手を断罪してはいけないのです。 (P43)



告白
チャールズ・R・ジェンキンス
角川書店 ( 2005-10-08 )
ISBN: 9784047915107


北朝鮮に亡命したチャールズ・ジェンキンス氏。彼が過ごした北朝鮮では、人びとは「自己批判」を強要されたそうです。社会主義の悪しき慣習である「自己批判」。社会主義が失敗した原因は「自己批判」にあると私は考えます。「自己批判」を強要したことにより、人びとは委縮し、創造性や未来への希望を失っていったのではないでしょうか。



『メリットの法則』では、「アメとムチ」について言及していて、「アメ」はよいが「ムチ」はダメだとしています。罰を与えてはいけないという点で、選択理論と行動分析学は共通しています。



読書日記人気ランキング



↓↓参考になったらクリック願います↓↓
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村