出典:ガートナー
昨今、「ビッグデータ」というのはバズワードになっています。IT調査会社のガートナーは、期待度と実力を合わせたハイプ・サイクルという概念で説明しています。
上の図では、左から
- 「黎明期」
- 「過度の期待のピーク期」
- 「幻滅期」
- 「啓蒙活動期」
- 「生産性の安定期」
となっています。実力が伴わず期待ばかりが先行してバブル状態なのが、2番目の「過度の期待のピーク期」です。
この「過度の期待のピーク期」に属しているのが、コンシューマ3Dプリンティング、ウェアラブルUI、自然言語による質疑応答システム、モノのインターネット、音声翻訳、自律走行システムなどです。期待が弾けると次の「幻滅期」に移行します。
現在、「幻滅期」に移行中なのが、ビッグデータやゲーミフィケーション、拡張現実です。ゲーミフィケーションや拡張現実って、2~3年前はよく聞かれましたが、今はぜんぜん聞かれなくなりましたよね?つまり、期待が弾けたということです。ビッグデータも、あと半年か1年経つと、語られる頻度が減ることになります。
「幻滅期」を乗り越えたものが必ず次の「啓蒙活動期」に入るかというと、さにあらず。期待が弾けて幻滅して終わってしまうものもあります。無事、「啓蒙活動期」に入っているのが、ジェスチャ・コントロール、インメモリ分析、企業向け3Dプリンティングです。一世を風靡したSecond Lifeなどの「仮想世界」は、多くの人とっては忘れられた存在ですが、粛々と水面下で実力を涵養している最中といったところでしょうか。もう一度浮上する可能性があります。
冒頭で述べたビッグデータについて。過剰に期待するのは禁物です。応用可否、実現性、費用対効果を十分に考慮をする必要がありそうです。
ハイプ・サイクルは毎年更新されており、先端テクノロジーが好きな方は、毎年の動向を定点観測していると面白いと思います。
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