もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)
菊池 誠, 松永 和紀, 伊勢田 哲治, 平川 秀幸, 片瀬 久美子
光文社 ( 2011-09-16 )
ISBN: 9784334036447

<目次>

はじめに

1章 科学と科学ではないもの       菊池誠

2章 科学の拡大と科学哲学の使い道    伊勢田哲治

3章 報道はどのように科学をゆがめるのか 松永和紀

4章 3・11以降の科学技術コミュニケーションの課題

   日本版「信頼の危機」とその応答   平川秀幸

付録 放射性物質をめぐるあやしい情報と不安に付け込む人たち 片瀬久美子

 1.放射性物質をめぐるあやしい情報

 2.不安に付け込む人たち

 3.では、どうしたらいいのか?

 4.まとめ

あとがきにかえて

著者・編者紹介


これまた骨太の新書に出会いました。本書との出会いは、永江一石氏のブログで見つけて。読了後、早速昨日、朝活読書サロンで紹介したところです。


Facebookを見ていても、あいかわらずデマに引っかかってしまう人が跡を絶ちません。東京にいながら放射線を過度に恐れたり、安倍首相を軍国主義者だと信じてしまったり。


東日本大震災では、政府や科学者が信頼を失い、従軍慰安婦問題ではマスメディアが信頼を失いました。ソーシャルメディアの普及と相まって、にわか評論家がなんと増えたことか。安易な白黒思考の自分の思い込みでデマを拡散させてしまう人、そのデマを信じてしまう人が増えてしまったように思います。そんなことはありませんか?



二分法思考・白黒思考・ゼロリスク思考


あぁなるほど、デマを拡散する人やデマを信じてしまう人は、誤った二分法思考・白黒思考・ゼロリスク思考に陥っている、と理解すればいいんだということがわかりました。

ニセ科学が語る物語は普通の科学よりも単純明快で、世界をわかりやすく説明してくれます。ゼロリスク思考などはまさにそれで、考えるのが面倒くさいから「ゼロ」と言ってくれるものがいいわけです。ゼロがゼロでないかで分けちゃうというのは、二分法思考であり、思考の単純化です。


デマを安易に信じてしまうのは、正解を教える学校教育に問題があるかもしれません。科学技術も社会も思っているよりも複雑です。白黒ははっきりせず、ほとんどがなだらかなグレーゾーンです。それなのに、片方が否定されると、もう片方にいきなり飛躍する。昨日まで100%原発が安全だと思っていたら、今日から100%危険だと信じてしまう。昨日も今日も原発のリスクは変わらないのに。


二分法思考


相関関係≠因果関係


デマを拡散させる人の常套句は、事実の一部を切り取って全体を誇大表現することです。福島県で子どもの甲状腺癌を検査したら、疑いのある子どもがある一定割合で引っかかりました。しかし、原発事故以前に福島県で同様の調査をしていたわけではないので、原発によって甲状腺癌の疑いが増えたのかどうか、因果がはっきりしません。


一見、相関があるようなパターンでも、それ以外のケースを調べなければ、因果があるとは言えないです。「相関関係≠因果関係」であることは、常に念頭においておきたいものです。

お祈りをしたらある病気が治る」という説があったときに、お祈りの効果を調べたければ何が必要か考えてみましょう。まず祈ったときに「効果あり」が何人、祈ったけれども「効果なし」が何人かを調べます。これで「効果あり」のほうが十分に多ければよさそうに思いますが、実はそれでは足りません。さらに、お祈りはしなかったけれども治ったという「効果あり」が何人かと、祈らなかったし治らなかった「効果なし」が何人かも調べなくてはなりません。何かの効果を検証するためには、この4項目のどれが欠けてもダメなんです。



相関関係・因果関係




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