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回転する四次元立方体(正八胞体)を三次元に投射したアニメーション
credit : JasonHise via 4次元 - Wikipedia (Public Domain)


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4月24日の朝活読書サロンで、以下の二冊の本が紹介されました。


フラットランド
エドウィン・アボット・アボット
日経BP社 ( 2009-03-19 )
ISBN: 9784822283841


我々は四次元の世界を直接知覚することができません。しかし、二次元の世界と三次元の世界を対比することにより、四次元の世界を間接的に知ることはできます。


もし仮に二次元の世界に生きている人間がいるとしたら、我々の三次元の世界を知覚することはできません。しかし、三次元の世界の我々が、三次元の物体が二次元にどのように投影するかを知ることができるように、二次元の世界の人間も知ることができます。ということは、我々は四次元の世界を直接知覚できなくても、四次元の物体が三次元空間へ投影された状態を知ることができます。


二次元平面を横切る vs. 三次元空間を横切る

二次元平面を三次元の球体が横切るとします。直径10cmの球が秒速1cmで二次元平面を横切るとしましょう。二次元世界の人間は、最初に点を見るでしょう。そしてすぐに小さな円に変わることを認めるでしょう。円はどんどん大きくなっていき、5秒後には直径10㎝に到達し、さらに5秒かけて縮小し消滅します。


同様に、四次元の超球というものを想像します。直径10cmの超球が秒速1cmで三次元空間を横切るとしましょう。三次元世界の我々は、空中に点が現れるのを認め、それが膨張して球になり、5秒後には直径10㎝の球になり、さらに5秒かけて縮小して消滅します。


正方形 vs. 立方体 vs. 四次元立方体

正方形と立方体の関係を考えてみたいと思います。立方体は、6つの正方形に囲まれた空間です。底面と上面と4つの側面です。4つの側面は、底面・上面のそれぞれの4辺に対応します。次に、辺の数は12です。底面の4辺、上面の4辺、それと側面を構成する4辺です。そして8つの頂点があります。底面の4つ角、上面の4つ角です。


今度は、ボトムアップに考えます。底面には4つの頂点があります。4つの頂点を結ぶことで4辺ができます。4辺に囲まれて1つの正方形ができます。次に4つの頂点から垂直方向に点を1辺分の距離が離れたところにコピーします。コピー元の点とコピー先の点を結ぶと1つの辺ができます。さきほどと同じ辺の長さです。点は4対ありますので、辺も4辺できます。そして、新しくできた点同士を結ぶと、4つの辺ができます。4つの辺が囲まれたところに1つの正方形(上面)ができます。また、底面の1つの辺、上面の1つの辺、垂直に立ち上がった2つの辺で囲まれたところにも正方形ができます。この側面の正方形も4つできます。


以上より、以下の式が成り立ちます。

  • 立方体の頂点の数=正方形の頂点の数*2=4*2=8
  • 立方体の辺の数=正方形の辺の数*2+正方形の頂点の数=4*2+4=12
  • 立方体の面の数=正方形の面の数*2+正方形の辺の数=2+4=6


以上より、四次元立方体を構成する頂点、辺、正方形、立方体の数を計算することができます。

  • 四次元立方体の頂点の数=立方体の頂点の数*2=8*2=16
  • 四次元立方体の辺の数=立方体の辺の数*2+立方体の頂点の数=12*2+8=32
  • 四次元立方体の面の数=立方体の面の数*2+立方体の辺の数=6+6+8=20
  • 四次元立方体の立方体の数=立方体の数*2+立方体の面の数=2+6=8


この四次元立方体を三次元空間に投影したものが、冒頭のアニメーションです。



同様に、正三角形と正四面体の関係に基づき、正四面体と四次元正四面体の頂点・辺・面・四面体の数を表すこともできますし、面積・体積・四次元体積の式も表すことができます。同様に、円と球の関係に基づき、超球の表面積、表面体積、四次元体積を求めることもできます。


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四次元の世界の不思議

この四次元の世界の不思議を知ったのは、高校三年生の時だったと思います。当時、物理学に魅せられた私は、講談社の科学新書・ブルーバックスの相対性理論の本をよく読んでいました。それまで、四次元なんていうのは空想の世界に過ぎないと思っていたのですが、相対性理論が表す世界がx,y,z,tの四次元だったと知り、驚愕しました。相対性理論の式をご存知ない方は、以下のWikipediaのページを参照ください。x,y,z,tの行列で表されています。



俄然、興味が涌いたのが四次元です。ちゃんとブルーバックスにもありました。



さきほどの頂点・辺・面の数の考え方は、この本に書かれていた内容を、今でも諳んじていたから記すことができました。そして、冒頭のアニメーションを見ると、たしかに頂点・辺・面の数がその通りで、このブログ記事を書きながら我ながら驚嘆しています。


アインシュタインの相対性理論

そして、今回の読書会でさらに驚きの事実が判明しました。エドウィン・アボット・アボットが『フラットランド』を著したのは1884年です。そして、アインシュタインが特殊相対性理論を発表したのが1905年。


果たしてアインシュタインが『フラットランド』を読んでいたかどうかは分かりませんが、『フラットランド』を読み、アインシュタインの発表を知った人は当時何人もいたのだと思います。相対性理論はあまりにも突飛だったため、当時はあまり受け入れられませんでした。しかし、『フラットランド』を読んだ人たちの中には、アインシュタインの発表を驚きつつも、その発表を信じ、四次元世界に想像力を掻き立てられた人たちもいたのではないでしょうか?実にうらやましい限りです。


そんなこんなんで、アインシュタインの相対性理論に思いを馳せていたら、この相対性理論に基づき、原爆が開発されたと思うと暗澹たる気持ちにさせられます。そして、原爆開発の経緯をどうしても知りたくなりました。以下の本をこれから読もうと思います。



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