仕事に忙殺されてほぼ24時間ニュースを遮断していましたら、なにやら政治の世界で動きがありました。維新の党の分党協議が決裂、大阪系議員は臨時党大会の開催を狙い、一方で執行部は大阪系議員を除名処分にしました。しかし、橋下徹氏は、党代表も執行部も党大会を経て選出されていないので無効としています。


冷静に状況を分析するに、すでに勝負は決しました。



今回のこの騒動まで、維新の党が国政議員も市議会議員も、維新の党内の議決権の行使にあたり、全くの対等だということを知りませんでした。しかし、地方分権を拠り所とした政党であることを考えると、しごく当然のように感じます。


すでに勝負あり


『維新の党へ対する通知書』から引用します。

参議院議員東徹は、 維新の党規約第 6条第4 項に基づいて党大会において議決権を有する特別党員の過半数より、 平成 27 年 1 0 月 24 日に維新の党臨時党大会を開催するために必要な招集事務及び党運営事務の一切の権限を委任されたととから、 平成 2 7 年 1 0 月1 4 日付けで維新の党党大会実行委員長に就任している。

つまり、すでに大阪系側が維新の党大会の議決権の過半数を押さえたことを意味しています。


10月24日の臨時党大会を開催するとのことですが、ここで決議されるのは穏便な分党でしょうか?それとも、「現在代表、執行部を名乗る人たち」の除名でしょうか?すでに過半数を押さえているのなら、「現在代表、執行部を名乗る人たち」を除名処分とすることも可能です。



金目当ては当たり前


橋下氏のツイートのリプライを見ますと、政党助成金目当て、金目当てと批判する意見が見当たります。


しかし、政治には金がかかります。鳩山氏はともかく、小沢一郎氏も、みんなの党をつくった渡辺喜美氏も、東京都知事だった猪瀬直樹氏も、みんな金策に困っていたではありませんか?金に汚い奴らと罵るのは簡単です。しかし、政治を担うには、それを支える秘書たちの分の生活の保障も必要です。


政党助成金目当てを批判される方は、よほどの金持ちか、生活観のない方、自力で生活していない方なのでしょう。


橋下氏の策略


橋下氏が8月30日に新党結成をぶちあげた時、さらなる奇策に打って出るはずだと述べました。


今年の大阪市長選挙に不出馬となれば、橋下徹氏に政治的空白ができてしまいます。一方、安倍晋三首相としても、橋下徹氏をぜひとも見方につけたい。橋下徹氏は、安保法案に賛成、憲法改正にも賛成です。橋下党を国政に呼び込み、連立へ参加させるために、12月に衆議院議員解散総選挙の奇策に出ることも考えられます。安倍晋三首相-橋下徹氏の間でWin-Winの構図になるからです。


妄想なので、あたる可能性は低いですが、このとおりではないにせよ、橋下氏、あるいは橋下氏を援護する安倍氏が、なんらかの奇策に打って出てくるのではないかと考えています。


昨日、今日の動きは一つの通過点に過ぎないように感じます。それに、昨日・今日の出来事は、新党結成をぶちあげた時にはすでに策を講じていたように思います。9月30日に松野氏の代表権が失効することは当然念頭に置いた上で仕組んだはずです。そして10月24日の党大会も、その先の大阪府知事・大阪市長選挙への布石と見るのが妥当でしょう。


致命的なミスを犯した維新の党代表・執行部を名乗る人たち


冷静に考えれば、このように用意周到に策を講じている橋下氏の動きが分かるのですが、維新の党前代表の松野氏も前幹事長柿沢氏も、橋下氏に完全に出し抜かれています。この脇の甘さは、政治家として致命的です。前執行部の方々には、政権担当能力はないと断言せざるをえません。どうぞ、なんでも反対野党に転落した民主党に合流するなり、万年野党議員の道をお歩みください。



地方分権は必要不可欠


以上、見てのとおり、私は橋下徹氏を支持します。ここで私自身の政治信条をおさらいします。日本の財政の余命は後10年から15年と考えています。根本原因は少子高齢化です。根本的な打開策は、社会保障改革、少子化対策、そして地方再生(創生)しかありません。地方再生には、地方分権が必要不可欠です。橋下氏の唱える大阪都構想は、まさに地方分権をうらなう試金石です。これはぜひ推進してもらわなければならないと考えています。


体制維新――大阪都 (文春新書)
橋下 徹, 堺屋 太一
文藝春秋 ( 2011-11-01 )
ISBN: 9784166608270


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