2008年4月1日に廃止された三木鉄道三木線の廃線
三木鉄道廃線跡宗佐駅
photo credit : 膀胱眼球胎 via 廃線 - Wikipedia (license : CC BY)




2000年代前半に『秘境駅』という言葉を普及させた牛山隆信氏が、なぜまた、「いま行っておきたい」という修飾語をつけた写真集を刊行したのでしょうか?

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1987年の国鉄民営化の前後、いくつかの路線は第三セクターとして生き残ったものの、多くの鉄道路線が廃止されました。モータリゼーションの影響により、鉄道利用人口が減り、不採算になったためです。そして、生き残った路線も、人口減少により、さらに利用者が減っていきました。そして、列車本数が減り、鉄道以外の方法でアクセスが難しい秘境駅。減れども、しかし利用者はいました。


しかし、そんな秘境駅が、2010年以降、新たなステージに入ってしまったようです。


利用者が減少どころではなく、利用者がゼロになってしまった駅。周辺人口の減少どころではなく、地域から人口が消滅してしまった駅。駅の周辺からは、誰もいなくなりました。乗降客がいなくなれば、駅の廃止は免れません。2010年以降、勢いよく、どんどん駅の数が減っていきます。


なぜ、「いま行っておきたい」のか?その答えは、以下の筆者の言葉に凝縮されています。

この世知辛い世の中において、秘境駅は廃止される運命を背負いっている。だからこそ、“いま行っておきたい”のである。 (P2)


当ブログの秘境駅訪問記録


著者のサイト
  • 秘境駅へ行こう!

    ところで、著者の牛山氏がすごいところは、その行動力です。『いま行っておきたい秘境駅』の出版から『いま行っておきたい秘境駅2』の出版まで、ほぼ1年。推測ですが、『いま行っておきたい秘境駅2』は、『いま行っておきたい秘境駅』の出版後、つまりこの1年間の間に訪問した秘境駅が収録されているのではないでしょうか。推測なので正しくないかもしれませんが、それでもある一定量の数はこなしているはず。その行動力にただただ脱帽です。
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廃線BEFORE/AFTER


これまでの秘境駅本と異なるのは、今回の『いま行っておきたい~』シリーズでは、廃線も扱っていること。廃止前の秘境駅時代に訪れ、そして廃止後にも訪れる。その見事なギャップ。わずか10年余りにでものすごい勢いで野に帰っていきます。




『地方消滅』『空き家問題』


秘境駅消滅というかたちで、地方消滅が現実化つつあります。しゃれになりません。




『いま行っておきたい~』でも、秘境駅の周辺は急速に廃屋が増えています。



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