<目次>
  • まえがき 発想法は人間の知的営為の原点
  • 第Ⅰ部 0から1へ
    • 第1章 自分に尋ねる
    • 第2章 偶然を読む
    • 第3章 問題を察知する
    • 第4章 問題を分析する
    • 第5章 仮定を疑う
  • 第Ⅱ部 1から複数へ
    • 第6章 視点を変える
    • 第7章 組み合わせる
    • 第8章 矛盾から考える
    • 第9章 アナロジーで考える
    • 第10章 パラフレーズする
    • 第11章 待ち受ける
  • アイデア史年表
  • 索引


読書日記人気ランキング


前項からのつづきです。5つほど紹介したいと思います。


偶然を読む>09フィンケの曖昧部品

『アイデア大全』フィンケの曖昧部品


レシピ
  • ① 15の部品から3つをランダムに選ぶ。
  • ② 選んだ部品を組み合わせて、できるだけ自分にとって「面白い」形をつくり、絵に描き出す。
  • ③ 描き出した形に名前をつける。


フィンケとは、聞きなれないけれどもこの手法の発案者ロナルド・フィンケのこと。内容はいたって普通の強制組み合わせ法です。15個の部品を任意に3つ選び、それらのサイズや向きを変えて自由に並べ自由に設計するというもの。


言うなれば、積み木やブロック遊びのことであり、三次元CADを生業としていた私には、三次元CAD空間そのものです。


私がこの手法をここで紹介したいのは、そのことではありません。「何がよいアイデアを生み出すのか?」という次の考察です。


  • (a) あらかじめテーマを設定して、それに沿ってアイデアを生み出すよりも、テーマ設定を後回しにするほうが、創造的な結果がより多く得られることがわかった。
  • (b) 組み合わせに使う3つの部品を自分で選ばせるよりも、ランダムに決定して押し付けるほうが、創造性が高い結果が得られることも分かった。
  • (c) 誰かが組み合わせた形を解釈するよりも、自分で組み合わせてつくった形を解釈したほうが創造的なアイデアにつながることもわかった。


(a)、(b)は、どちらかというと定説を覆すものです。会議などでは通常テーマが先にありますが、テーマを先に設定した会議はそのテーマを超えた創造性を発揮できない、ということになります。(b)は、選択肢を狭められたほうが、無理やりこじつけてでもなんとかひねり出そうとするのかもしれません。何もないところから発想するよりも「いくつかのヒントがあれば発想が豊かになる」ことを示唆しています。(c)は、いわゆるモチベーション論でしょう。ただ、(b)と(c)は背反するのではないかという気もするのですが。。。


問題を察知する>11空間と時間のグリッド

『アイデア大全』空間と時間のグリッド


問題を察知しやすくするには視覚化するに越したことはありません。横軸を時間軸に、近いところは細かく遠いところは大まかに取ります。縦軸は様々な項目。自分、家族、地域、日本、世界など。過去を振り返ってもよし、未来を描いてもよし。


自分のキャリア、子どもの成長を考える上で、こういうのは必要だなぁと思いつつも、腹落ちできるレベルまでに作ったことがありません。書きたいなぁ。


組み合わせる>26さくらんぼ分割法

『アイデア大全』さくらんぼ分割法


なにゆえ「さくらんぼ」が題材なのか不明なのですが、要は物事を機能で分割しましょうということです。挿絵の例は懐中電灯で、懐中電灯は懐中と電灯に分割され、懐中は小さいと軽いに分割され、小さいはスリムと短いに分割され、軽いは軽い素材と軽い構造に分割され・・・という具合に機能を分割していきます。


本アイデアの出典は、マイケル・マハルコ氏の『アイデア・バイブル』という本とのことですが。。。


アイデア・バイブル
マイケル・マハルコ
ダイヤモンド社 ( 2012-02-17 )
ISBN: 9784478008201


あれれ?この本も38個の発想法を紹介しているとあります。ということは、『アイデア大全』は二番煎じなのかな?説明書きを読む限り、全てではないにせよ、「賢人会議」等、重複しているものもありそうです。



エロからのアイデア


さて、先日の読書会で女性陣に本書を紹介した際に紹介したエピソードはこちら。


33 ゴードンの4つの類比

象徴的類比 実例:超小型ジャッキの開発

最初柔らかく、後で硬くなるものとしてペニスを思いついた。

ここからは直接的類比が用いられ、柔らかいものに血液のような液体が充填されることで硬くなる仕組みが考案された。 (P243)


生物の特徴を模倣して新しい技術を開発することを「バイオ・ミミクリー」と言います。たとえば、カワセミの嘴にヒントを得た痛くない注射針とか、衣服にくっついてしまうなんとかという草にヒントを得たマジックテープとか。そして、立ち上がると硬くなる超小型ジャッキもバイオ・ミミクリーの一種ですね。


37 カイヨワの<対角線の科学>

カイヨワがこの論文で取り上げるのは、人間の神話と昆虫の生態というかけ離れた分野から得られた<歯のある膣、Vagina Dentate>と<性交後に雄を食うカマキリの雌の習性)の間に見出される照応/類似である。

一方の<歯のある膣>は、フロイトが去勢不安の文脈で分析した、性交の際に女性が性交相手を呑み込んだり、性器を噛み切られたりするかもしれないという男性の恐怖を示す古典的なシンボルで、世界中に同種のエピソードを含む神話が発見されている。 (P271)


思わず股間を手で押さえたくなるようなアナロジーですが、世界中で同じアナロジーがあるというのはびっくりです。読書会参加者の女性には、カマキリのメスを標榜している方もいますので、食べ殺されないように気をつけねば・・・


読書日記人気ランキング



↓↓参考になったらクリック願います↓↓
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村