「二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?」


そう問うたのは、作家時代の猪瀬直樹くんでした。


奇しくも私も同名ということもあり、親しみをこめて直樹くんと呼ばせていただきます。


主要な選挙があると、「この人(この人の政党)に投票をして大丈夫か?」ということを考えるため、立候補者の本を読むことにしています。安倍晋三を読みました。日銀総裁の黒田東彦氏の本も読みました。野田佳彦も読みました。昔、小沢一郎も読みました。


一言で申せば、本書は超お勧めです。直樹くんは残念なことになりましたが、それでも直樹くんの手腕が下がるとは思いません。


財政問題を抱えている政治家、国政議員のみならず地方議員の方々も、すべからく読んでいただきたいぐらいです。人口減少社会・成熟社会に対する政治への提言です。


目次

序章 皇室は鏡のように

第一章 人口減少社会に挑戦した男

第二章 積小為大

第三章 複利の魔力

第四章 偉大なる発明「分度」

第五章 見捨てられた領地の再生

第六章 希望の未来を指し示す

第七章 カギは農業にあり

終章 二宮金次郎は現代に蘇る


二宮金次郎をご存知ですか?


名前を知らない方はほとんどいないと思います。しかし、薪を背負って学問に励んだ少年時代のことは知っていても、二宮金次郎が何をやった人なのか?どうして名声を得たのか、知っている人のほうが少ないんじゃないでしょうか?


彼の功績は、人口が減り、年貢が1/3以下に減り、赤字に喘いでいた旗本宇津家下野国桜町領(現栃木県二宮町)の財政再建を果たしたことです、100万人が死んだという天保の大飢饉をもしのぎ、一躍名声を獲得し、時の人となりました。


二宮金次郎の取った施策

  • 現状の把握(台帳ナシの状態から台帳を義務付け)
  • 財政シーリングによるプライマリーバランスの確保(分度)
  • 各種インセンティブ
  • 商業知識(金利計算等)の教え
  • 他国からの移民奨励など

約15年間為政期間の成果

  • 人口20%弱増
  • 年貢2倍増
  • 天保の大飢饉の克服


記録重視の真骨頂


桜町領の財政再建に当り、二宮金次郎は記録を重視しました。とにかく、現状把握のため、領民に台帳記入を義務付けます。


そう、直樹くんは知っていたんですよね。記録が大切だということを。


直樹くんは作家時代、数多くの特殊法人・公益法人・ファミリー企業の闇を暴いてきました。記録を丹念に辿ることによってです。


その手腕を買われ、小泉純一郎首相に雇われ、石原慎太郎東京都知事に雇われ、そして石原氏の後任として指名を受け、その勢いで東京都知事まで登りつめました。


しかし、直樹くんは、なぜか徳洲会からのお金を記録に残しませんでした。


いったい、これはどういうことなのでしょうか?意図したのか、それとも忙しくて怠ってしまったのか・・・


薪を背負うこと


そう、記録に残すとまずいと分かっていたはずですよね。記録に残さなければ、バレないと思っていたのかもしれません。しかし、バレてしまいました。しかも、バレてしまった後の態度がまことに残念でした。


辞任記者会見で「政治家としてアマチュアだった」と表現されているようです。プロの政治家には、いつ何時も毅然としたリスク対応能力が求められます。直樹くんは、政策通ですのでブレーンには向いていました。しかしトップの政治家には向いていませんでした。


最後に、「二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?」の答えですが、薪は当時、換金可能な兌換商品でした。自分の家で薪をくべて使うために背負っていたんではありません。薪を売るために背負っていたんです。


二宮金次郎は、たいへんな努力家でした。地道な努力で二宮金次郎は名声を残しました。決して名声を求めた結果ではありません。


今回の件で残念でならないのは、二宮金次郎のごとく丹念に記録をつけ世の中を正していくという直樹くんの手法自体も否定されやしないかということです。本書を通じた私の結論は、二宮金次郎も知事以前の直樹くんの手腕も決して否定されるべきではないという点です。


-おしまい-


編集後記と関連記事


本ブログ記事の執筆は一週間ほど前に書こうと思い立ったのですが、あれよあれよという間に辞任の流れになってしまいました。私はテレビも新聞も見ませんので、いわゆる偏向報道と呼ばれるものの影響はほとんど受けていません。これまで読んだ作家猪瀬直樹氏の本を思い出しながら、本書を題材とし、以下の記事を参照した上で、本ブログ記事を執筆した次第です。



記者会見全文を読む限り、直樹くんにウソはなかった、政治家としての振る舞いができなかっただけ、と私は判断します。




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