前回に引き続き、帝国ホテルでの某朝食会に参加させていただきました。



本日のゲストは、キッザニアを運営しているKCJ GROUP の住谷社長です。恥ずかしながら、キッザニアのことは、名前は知っていたものの、ほとんど知っていませんでした。



住谷社長のこの事業に対する想いのお話を伺い、感動しました。ちょっと涙が出てきました。


また、キッザニアというのは、フューチャーセンターだと思いました。


フューチャーセンターとは


フューチャーセンターというのは多様なステークホルダが社会の未来に向けて課題解決をする場です。現代の社会問題のほとんどは、複雑なステークホルダの利害が関係してしまっているため、紐解いて解決するのが容易ではありません。


通常の1対1のビジネスであれば、価値と対価が等価交換されます。お金を支払う側は、認めた価値に対して対価を支払い、お金を受け取る側は、負担に見合う対価を得ます。


しかし、関係が複雑になり、N対Nとなると、簡単ではありません。しかし、フューチャーセンターの考え方はこうです。課題と強みの双方を持ち寄ることにより、自分の課題は誰かの強みによって解決し、自分の強みは誰かの課題を解決する。誰かに一方的に負担を強いることなく、誰かの課題と誰かの強みが打ち消しあうことにより、課題解決を図る、そのように関係性をデザインするための場がフューチャーセンターです。そういう観点で見てみると、キッザニアは、まさにフューチャーセンターそのものです。


キッザニアのステークホルダと課題


キッザニアにかかわるステークホルダの解決したい課題(得られるもの)と強み(提供するもの)を図示してみました。


子ども・スタッフ・保護者・スポンサー企業の関係性


この関係性のデザインがすばらしい。誰かの課題が誰かの力によって解決する。負担が利益となって帰ってくる。もしくは先に利益を得たならば、将来、誰かにお返しする(ペイフォワード)。


キッザニアはすでにオープンして8年になります。8年前の小学生高学年から中学生は、現在大学生~社会人1年目ぐらい。子どもの時にキッザニアで職業体験した人が、大学生になってスタッフとして戻ってくる。そしてスタッフになった学生は、就職先としてスポンサー企業に就職する。働くことの意味を理解した上で。そこには、ニートもいなければ「3年以内に辞める若者」もいません。キッザニアで得られるのは、「生きる力」、この厳しい時代を「生き抜く力」と言えます。一人でも多くの子どもたちが生きる力を身につけていくことにより、未来をよりよくしていくことが可能になります。


四者のステークホルダの利益(課題解決)と負担(強み)を整理すると、以下のとおりになります。


  • 子ども(小中学生)
    利益:職業体験を得られる。
    負担:大学生になった時、スタッフになることによってお返しをする(ペイフォワード)。
  • スタッフ(大学生)
    負担:子どもに職業体験を提供する。
    利益:職業体験の提供を通じて職業理解が深まり、スポンサー企業への就職機会を得る。
  • スポンサー企業
    負担:職業知識を提供する。
    利益:将来、職業理解を深めた学生を採用できる。
  • 保護者
    負担:入場料を支払う。
    利益:貴重な子どもの教育機会を得る。


未来をよくするための企業の社会的使命というのは、こういうことなのだろうと深く感慨しました。キッザニアの取り組みが、地方の活性化・伝統的産業の下支え・地域産業のグローバル化・食糧自給率問題・若者の就労問題などの課題を包括的に解決してくれることになります。




「誰かの課題と誰かの強みが打ち消しあう」


実はこの着想は、私はピーター・ドラッカーから得ています。はじめて読むドラッカーシリーズの『プロフェッショナルの条件』から引用します。

組織とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。

原出典:『経営者の条件』



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