"Stipula fountain pen" by Power_of_Words_by_Antonio_Litterio.jpg: Antonio Litterio
derivative work: InverseHypercube - Power_of_Words_by_Antonio_Litterio.jpg.
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ブログのアクセス数が増えると、時に予期せぬフィードバックをいただくことがあります。
この記事について、細かなことは省略しますが、Nさんという方から、以下のコメントをいただきました(コメント本文はダイレクトメッセージにつき、非公開です)。
<いただいたコメント>
- 発明の対価を蔑ろにし、技術者を侮辱している。
- 八億返せというのは実質的に対価が無いと言っているのとイコール
- 百回読んでもそうとしか解釈できない。あなたの文章力の問題。
1は意訳し、2,3は原文のままです。この間、三往復、メッセージのやり取りを行っています。
さて、元の記事を読んで、ご意見いただけないでしょうか?
<質問事項>
- 元の記事は、発明の対価を蔑ろにし、技術者を侮辱している、と読める内容か?
- 元の記事は、8億円返せと言っている、と読める内容か?
- そう読み取れてしまう場合、「書き手の文章力」と「読み手の読解力」とを二択で選択するとしたら、どちらの問題なのか?
「書き手の作文能力」の問題ということであれば、その声に真摯に耳を傾け、鋭意、作文能力向上の努力をしていきたいと思います。また、2~3日の後、頂いたご意見に対するまとめを本記事に追記します。
なお、この公開質問は、Nさんに事前に了解済みです。
では、元の文章を全文再掲させていただきます。
中村修二さんへのご提案~和解金8億円を使って科学振興・後身育成を図る
一昨日、中村修二さんの日亜化学との関係改善の意向に対して、日亜化学から丁重に断られた旨が、私のまわりでバズっています。
- 日亜化学 「中村氏からの感謝で十分」 NHKニュース(2014年11月4日の記事)
- 中村修二教授、日亜化学工業から面会断られ「拒否された。どうしようもない」 - THE HUFFINGTON POST(2014年11月5日の記事)
そこで、まことに僭越ではありますが、中村修二さんにご提案させていただこうと思います。
中村さんは、受賞の記者会見に際し、日亜化学の先代社長小川信雄氏へ感謝の意を表しました。小川氏の支援があればこそ、研究成果を出せたと。
- 古巣・日亜化学の複雑な対応 中村氏ノーベル賞受賞を素直に喜べない - 政治・社会 - ZAKZAK(2014年10月9日の記事)
一方で、関係改善したいといいつつも、9年前に日亜化学から和解金として受け取った8億円は、まだ中村さんのポケットの中のままです。8億円を自分のポケットにしまったまま、関係改善しましょうと言っても、相手はどう思うのでしょうか?
- 青色LED訴訟、日亜が8億4391万円支払いで和解 - ITmedia ニュース(2005年1月11日の記事)
私は、中村さんのような異才を日本の企業はもっと受け入れるべきだと思います。ですので、過去の経緯について、中村さんに非はないと私は考えます。しかし、今後、中村さんが日亜化学と関係改善を望む、いや、小川信雄氏のご恩に報いたいということではないかと察しますが、そうであれば、まずすべきことがあります。
年齢から判断して、中村さんは、20年以上、日亜化学に在籍されたはずです。小川氏のご恩を20年間続けてきたことになります。中村さんがまずすべきことは、小川氏のご恩に報いることではないでしょうか?
日亜化学との和解金8億円全額を科学振興基金に寄付をし、第二、第三の中村さんを日本から輩出すべく、後身の育成を図ることをご提案したいと思います。それが小川氏のご恩に報いることにつながるはずです。そうすれば、日亜化学とのわだかまりも氷解するでしょう。中村さんは、日亜化学に20年、お世話になりました。ですので、ここから先の20年、後身の育成に励んでいただくよう、よろしくお願いいたします。
そして、ぜひ、中村さんの力で、日本から優秀な研究者が輩出されるような国にしてください。欧米諸国に「Slave Nakamura」と馬鹿にされない、日本にしてください。
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なお、当ブログ記事は、2ヶ月前に書評を書いた菊池寛の『恩讐の彼方に』に着想を得ました。
<『恩讐の彼方に』の書評>
引用ここまで。
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