企業間フューチャーセンター ものづくりの本質カフェ


一昨日、日産自動車の横浜本社で開催された「ものづくりの本質カフェ」に参加してまいりました。台風27号が接近する中、開催が危ぶまれましたが、首都圏が暴風雨圏に入ることなく、無事開催されました。


「ものづくりの本質カフェ ~発明は必要の母~」の概要

  • 日時:2013.10.25 (金) 19:00-21:00
  • 場所:日産自動車 横浜本社
  • 主催:一般社団法人企業間フューチャーセンター
  • 協賛:日産自動車 テクノロジーカフェ(社内有志の会)
  • プログラム:
    • ゲストトーク1:廣田幸嗣さん(カルソニックカンセイ(株)テクノロジーオフィサ)
    • ゲストトーク2:田子學さん(MTDO inc代表・アートディレクター、デザイナー)
    • ワールドカフェ・ラウンド1「あなたが今やっていることは、社会全体にとって、どんな役に立っていますか?」
    • ワールドカフェ・ラウンド2「明日、起きたら、あなたの理想の社会になっていました。その社会であなたは何をしていきますか?」
    • キャッチコピー発表
  • 田子學さんの関連情報


ゲストトークと集合写真

ものづくりの本質カフェものづくりの本質カフェ

ものづくりの本質カフェものづくりの本質カフェ

左下:田子學さん  右上:廣田幸嗣さん

キャッチコピー「理想の社会で何をしますか?」

「明日起きたら、あなたの理想の社会になっていました。その社会であなたは何をしていきますか?」

ものづくりの本質カフェものづくりの本質カフェ

ものづくりの本質カフェものづくりの本質カフェ

所感

廣田さんから、日本は専門性・部分知では勝てても、全体知で負けていないか?というご説明がありました。全体知は、単なる部分知の寄せ集めではありません。部分知で勝負するとスペック重視に陥ります。全体知に必要な素養がアートであり審美眼とのことです。


さて、ここで疑問に思うのです。もともと日本人には日本人独特の審美眼があります。それがなぜ活かせないのでしょうか?ソニー創業者井深大氏の自伝を読むと、まさに審美眼の塊のような方だということがわかります。スティーブ・ジョブズを超える天才を一人あげよと言われたら、私は井深大氏を挙げます。また、バリトン歌手からソニー社長・会長になった大賀典雄氏も同様です。音楽に造詣の深い彼のおかげでCDの再生時間は74分となり、クラシック音楽最高峰のベートーベンの第九が1枚のCDに収めることが可能になりました。



廣田さんは、専門知に分化した大学教育に問題があるとおっしゃいました。そうすると、デザインやアートも理系教育に必要な要素ということになるのでしょうか?数年前より「デザイン思考」という概念が普及し始めています。東京大学、慶應義塾大学、多摩大学などでは、デザイン思考に取り組んでいます。また、東京大学の藤本隆宏教授は、10年以上前より日本企業の強みは「すり合わせ」だと論じ、すり合わせ型の自動車は日本では強いが、モジュラー型の家電は日本では弱いと論じ、実際、日本の家電はその後も凋落し続けました。


ということは、一概に、日本人は専門知に分化し、全体最適な製品開発に弱いとは言えなさそうです。藤本隆宏教授は、自動車メーカーで担う全体知を統括する役目を「重量級プロジェクトマネージャー」と呼びました。であれば、アップルやダイソンなどを引き合いに出さずとも、同じ日本人として、国内の自動車メーカーやかつてのソニーの取り組み方を参考にしたほうがよいかもしれません。



デザイン思考の本は、IDEOのティム・ブラウン、多摩大学の紺野教授、本書を読みましたが、3冊の中では一番本書がわかりやすかったです。



ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書)
藤本 隆宏, 東京大学21世紀COEものづくり経営研究センター
光文社 ( 2007-03 )
ISBN: 9784334033934


藤本教授はもともと自動車産業を研究対象としていましたが、本書で持論のすり合わせ型アーキテクチャー論を、ほかの産業にも広げています。



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