今週、この本を読書会にて二日連続で紹介しました。
なぜこの本を紹介したかというと、この本が「選書本」だからです。この本を起点に名著を探せるからです。5年前に読んでいたのですが、改めて読むべき本を発掘するために再読しました。二日連続での紹介となってしまったのは、参加者が全く別であることと、たまたま手持ちの紹介できる本がこの本しかなかったからです。
編集者たちの意図は、2008年に教育基本法が改正され、その改正に基づき学習指導要領が改定され、道徳の教科書に採用されるべき素材を提供することにあるかと思いますが、13歳の子どもが読むよりもむしろ、13歳前後の子を持つ親がまずは知っておくべき道徳であるように思います。
本書の目次<本書で紹介されている37エピソード>
本書は37の道徳的物語・伝記・エピソードからの抜粋集です。37のお話しにはそれぞれの原作があります。第三者による伝記(無記号)、本人の著作(〇)、編集者による書き下ろし(△)がありますので、それぞれ記号で表しました。また、私自身が読んだもの(●、本書で紹介されているもの以外に別の伝記本も含む)、これから読みたいもの(※)も付記しました。
(スマホだとレイアウトが崩れる可能性がありますので、パソコンで閲覧ください。)
見出し | 著者あるいは 紹介されている人物 |
著者 読了 有無 |
日本人には「岩盤のような道徳」がある | 上智大学名誉教授 渡部昇一 | |
個の本の特徴 | ||
第一部 しっかりとした自分 |
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1 稚心との決別 | 橋本左内 | 〇※ |
道徳のキーワード 道 | 道程<高村光太郎> | 〇 |
2 ゼロからの出発 | 山口良治と 伏見工業高校ラグビー部 |
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3 魂をゆり動かす手紙 | 吉田松陰 | ● |
4 馬子の正直 | 熊沢蕃山と中江藤樹 | ● |
コラム 外国人も驚いた日本人の道徳 | ||
5 シベリアからの手紙 | 山本幡男の遺書 | |
6 奇跡のリンゴ | 木村秋則 | 〇 |
7 なりたいものになるために | ある小学六年生の作文 | |
8 ヘレン・ケラーが目標にした日本人 | 塙保己一 | ※ |
渡部昇一の道徳講座① 道徳はどうして生まれたのか? | ||
第二部 人とのかかわり |
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9 私が二十四歳のときにかいた恥 | 草柳大蔵 | 〇 |
道徳のキーワード マナー | 「いただきます」と 「ごちそうさま」、 江戸しぐさ |
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10 千人の体を洗う | 光明皇后 | |
11 少年カーネギーの友情 | アンドリュー・カーネギー | ※ |
道徳のキーワード 友情 | ||
12 すえこざさ | 牧野富太郎とその妻 | ※ |
13 はかりしれない人間の大きさ | 西郷隆盛 | △ |
14 一人で世間は渡れない | 本田宗一郎 | |
第三部 かけがえのない命 |
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15 生命あるすべてのものに | マザー・テレサ | |
16 最後のひと葉 | オー・ヘンリー | 〇 |
17 風景開眼 | 東山魁夷 | 〇※ |
道徳のキーワード 自然の美しさ | 徒然草<吉田兼好> | 〇※ |
18 生命のふしぎ(サムシング・グレード) | 村上和雄 | 〇 |
19 恩讐の彼方に | 菊池寛 | ●〇 |
第四部 「公」と「私」 |
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20 十七条の憲法 | 聖徳太子 | |
コラム 十七条の憲法<要旨> | ||
21 イギリスの学校生活 | 池田潔 | ●〇 |
22 米百俵 | 小林虎三郎 | |
23 村に来た人たち | 藤沢周平 | 〇 |
24 「葬式ごっこ」 | 八年後の証言 | |
25 橋をかける | 皇后陛下 | 〇 |
26 佐久間艇長の遺書 | ||
27 大きな種 | 二宮尊徳 | ● |
28 「町工場」の底力 | 橋下久義 | 〇 |
コラム 「町工場の力」で不登校が皆勤賞に | ||
渡部昇一の道徳講座② 欧米の商業道徳 | ||
第五部 誰かのために |
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29 オフクロへの小遣い | ビートたけし | 〇※ |
道徳のキーワード 親子の絆 | ||
30 仰げば尊し | 藤原正彦 | 〇 |
コラム「仰げば尊し」の歌詞 | ||
31 稲村の火 | 濱口梧陵 | △ |
道徳のキーワード 助け合い | 「何も無ぐなってしまったやぁ」 <南三陸町 志津川中学校一年 渡邊蘭> |
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32 なせば成る | 上杉鷹山 | ●△ |
33 日本の再建を目指して | 森田昭夫 | |
道徳のキーワード 国旗への敬意 | ||
34 最後の授業 | ドーデ | 〇 |
35 天皇の祭祀 | 渡邉允 | 〇 |
36 エルトゥールル号救出 | ||
コラム 海の武士道 | 工藤艦長とフォール卿 | |
37 国際人としての日本人 | 福沢諭吉 | 〇●※ |
コラム よき国際人であるためには、よき日本人であれ | 曽野綾子 | 〇 |
解説『13歳からの道徳教科書』に込めた思い | 武蔵野大学教授 貝塚茂樹 | |
付録 中学校道徳学習指導要領との関連 |
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