組織の意義

組織とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。


私はピーター・ドラッカーのこの言葉が好きです。これこそが企業の存在理由です。個々人の強みをフォーカスし、弱みは他の人に任せればよく、そうなるように組織をデザインするのが経営者の仕事です。構成員が補完関係にあります。このことが分かっていない管理職は、弱みにフォーカスし、組織を弱体化させます。


社会全体のデザイン

各セクターには強みと弱みがある


そして、このことは社会全体のデザインにも言えます。「よくデザインされた社会とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。」と。


社会の構成員、企業、政府や行政機関、NPOなどの団体、学校、地域社会。それぞれには強みがあり、それぞれには弱みがあります。たとえば企業の強みは専門家が揃っていること。弱みは利益を上げなければ貢献に参加できないことです。一方、地域社会はさまざまな課題を持っていることが弱みですが、健全な社会があることは、安全や安心等をもたらします。企業と地域社会は補完関係にあります。


自セクターの強みは他セクターの弱みを消去できる


企業間フューチャーセンターの使命

さて、昨日、企業間フューチャーセンターの集まりに大幅遅刻ではありましたが参加し、代表理事の塚本さんとこんな会話をしました。企業と企業、あるいは企業と他の団体、地域社会などを結ぶことにより、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化させる、そんな関係性を構築する場を提供することこそが企業間フューチャーセンターの使命であると。


非常に抽象度の高い命題なので、分かりにくいかもしれません。塚本さんが主催するワークショップがちょうどその具体例になります。


ベンチャービジネスへの実践的支援・ナレッジトランスファープロジェクト


このプロジェクトに参加する団体は、産総研ベンチャーと大手企業です。産総研ベンチャーの事業計画立案を、大手企業からの参加者が実践的に支援しながら、事業計画立案のプロセスを実体験し、修得します。


それぞれの弱み

ここで、産総研ベンチャーは固有技術を持つことが強みですが、事業経験がないことが弱みです。一方、大手企業にとっては、実践的な事業計画立案能力のあるイノベーション人材の育成が課題です。


世の中にはイノベーション人材育成をうたった企業向け研修はあまたとあります。私も提案を受けたことはあります。しかし、それらの研修は、研修の域を脱していません。架空の事業を使わざるを得ず、実践からは遠い存在です。


片方の強みがもう片方の弱みを消去する

一方、ナレッジトランスファープロジェクトは実践です。実ビジネスを扱います。大手企業のビジネスパーソンにとって、ベンチャービジネスの事業計画立案に参画できる機会は、そう滅多にあるものではありません。


つまり、この枠組みは、産総研ベンチャーの弱みを大手企業のビジネスパーソン参画で打ち消すことができ、産総研ベンチャーの存在自体が、大手企業の弱みである人材育成の課題を打ち消すことができます。もちろん、本当に打ち消すことができるかどうかは、参加者達の強い意志と責任感が必要なのは、申すまでもありません。


以上の例は、産総研ベンチャーと複数の大企業の関係性構築を題材にしましたが、産総研ベンチャーを地域社会やNPO団体などに置き換えても、同じことが言えます。これらの具体的実践を数多くこなしていくことが企業間フューチャーセンターです。


参考書籍


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