6月9日は、一般社団法人企業間フューチャーセンター理事の塚本さん主催のイベント「副業・パラレルキャリア座談会」に参加しました。場所は、CTW表参道です。複数の企業人が未来の職業のあり方について語り合ったという点で、「企業間フューチャーセンター」の名前に相応しいイベントだったと思います。


参加者の顔ぶれ

参加メンバーは、男性12名、女性1名。年齢構成は40代中心か。20代、30代、50代が若干名。参加企業は、大手電機メーカー、大手IT企業、官公庁の方、フリーランスの方。本業のサラリーマン以外に副業で収入のある方が2名、サービスグラントでプロボノに携わっている方が2名、NPO法人ZESDAの運営に携わっている方が2名かな。(抜け漏れがあったらご指摘ください。)



プロボノについて、どういうモチベーションでされているのか興味があったので、その話が聞けたのが収穫です。以下の3点です。自分のノウハウやスキルの棚卸しは、私もしてみたいですね。


  • 社会貢献願望
  • 自分のノウハウやスキルの棚卸し
  • サードプレイス


さて、私が提供した話は5点です。



(1)社外の勉強会やイベントへの同僚の勧誘


「来たければ来れば?」ぐらいにしておいて、積極的に誘うのは、労力多くて益無しなので、やめたほうが無難です。問題意識が違う人を動かすのは容易ではありません。後述しますが、人を動かすには、それなりの心理学的テクニックが必要だと思うのです。


(2)社外で得た知識を社内で活かす


プロボノというのは、社内で得たスキルやノウハウを社外で社会貢献活動に活かそうということだと思いますが、逆もありです。つまり、自習して習得したことや社外の勉強会で得た知識を、社内の業務に積極的に活用するということです。もちろん、社外でも活用します。


ただし、社外での活用に注意が必要なのは、「社内の業務ノウハウを社外に持ち出す」ことに対する批判です。社外が先であれば、そのエビデンスを残しておいたようがベターです。ブログに書き残すのは、その一つの方法です。


社外で得た知識を社内で活かすことは、実は6年前のイベントで講演していました。スライドを公開していますので参照ください。



(3)生涯現役


現在65歳以上の方が受け取っている年金額は、現役時代の収入の60%です。これを所得代替率と言います。自民党政権は、所得代替率50%を保証すると言っていますが、経済学者の野口悠紀雄氏に言わせれば、日本の財政を考えると、現在の40代が受け取れる年金額は、所得代替率40%であろうと言っています。


また、現在の労働人口で一番多い年代は1973年生まれ(43歳)です。現在の40代が60歳を過ぎた時、労働人口は、かなり減少します。


年金の所得代替率激減、労働人口の激減、この二つから導き出される帰結は、健康寿命までは、現役であり続ける必要があると思っています。私はその覚悟をしています。


(1)で述べた問題意識の一つは、この事実に気づいているかどうかです。社外の勉強会で会う人は、この問題意識を持っている人が多いです。しかし、私と同年代の人でも、将来の年金は現在と同等額もらえると勘違いしている人が多いのも事実です。国の借金が大変なことになっているのに、なんと無頓着な・・・・と私は思うのですが。国の借金を自分事として捉えることすらしないので、仕方ありません。自分事として理解できない人が多いからこそ、こんな大変なことになっているのだと思いますけど。企業が倒産し、リストラされて職を失わない限り、それらの人はことの重大さに気づかないでしょう。気づかない人は放っておきましょう、というのは、そういうことです。


<参考書籍と書評>


(4)バルネラブル(ありのままでいること)

参加者の中に、自分がプロボノ活動していることを部下に話すべきか悩んでおられる方がおられました。私の答えは、「話せばいいんじゃない?」というものです。隠しておくほうが変です。また、話す「べき」というのも違いいます。もっと気軽な気持ちでさらっと話す。反応があったら答えればよく、反応がなければそれでおしまいです。


ありのままにさらけ出す概念をバルネラブル(vulnerable)と言います。社会心理学者の山岸俊男氏が提唱しています。バルネラブルになると、すっきりしていいですよ。


<参考書籍と関連記事>


とにかく、この本がおすすめです。



(5)人を動かすには心理学テクニックが必要


最初の(1)に戻りますが、問題意識の異なる人を動かすことは、難しいです。企業文化を変えらえるか?ということを先月の別のイベント(EGMフォーラム5月度月例会)でもお話ししていますので、参照ください。また、5年前にスライドを起こしていますので、そちらも参照ください。



先の山岸敏男氏は、文化や価値観は絶対的なものではなく相対的なものであるとし、それを「頻度依存行動」と呼んでいます。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というのも頻度依存行動です。9割の人は、多数派の行動を真似ます。9割の人を動かすには、末端の人を動かしても意味がなく、最も影響力のある人を動かすことによって、全体を動かし得ます。いじめのある学級からいじめを撲滅するのも同じ原理です。スライドのP17-P24を参照ください。



編集後記


今日お話ししたことは、あとでブログにまとめておきます、とお話ししました。約束通りいたしました。なぜそうするのか。それは自分の記録のためです。記録しておかないと、忘れてしまうからです。自分のために記録したことが、誰の参考にならなくて恨みはしませんし、誰かの参考になるのなら、ありがたいことです。


以上、ここまでの推敲時間は49分でした。


番外)パラレルキャリア関連リンク


パラレルキャリアって、初めて聞いた言葉なのですが、塚本さんの造語なのか、一般用語なのか知らなかったため、一応、検索してみました。Wikipediaにも掲載がありますから、一般用語のようですね。それと、「パラレルキャリア実現委員会」というコミュニティを見つけました。ざっと見る限り参加者は女性のみっぽい。イベントに参加するとまずいでしょうか?




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