これまでの関連記事：
インターネット上は安倍首相による靖国神社参拝の賛否両論で百花繚乱状態になっています。マスメディア批判もあれば、マスメディア批判されている方が一次情報を未確認のまま、偽情報を垂れ流しているケースも散見します。
インターネットの登場により、情報の民主化がなされ、情報入手の敷居が低くなりましたが、一方で、得た情報の真贋を見抜く力（インターネットリテラシー・ソーシャルメディアリテラシー）がますます必要になってきていませんか？マスメディアやインターネット上の偽情報を安易に信用し流されないためにも、一次情報を確認することが必要ではないでしょうか。
では、まずはマスメディアについてです。12月26日に靖国神社で考える①自らが招く錯覚とその回避についての記事を書いた際、アメリカ大使館の声明を確認しようと思ったのですが、大使館のホームページに記載がなく、確認できていませんでした。今日、ハフィントンポストのヒゲ隊長についての記事経由でプレスリリースがアップされているのを見つけました。大使館のホームページのトップページにリンクされておらず、見つからなかったわえです。
全文引用します。みなさんも一読していただければと思います。
英語原文：Statement on Prime Minister Abe's December 26 Visit to Yasukuni Shrine
December 26, 2013
Japan is a valued ally and friend. Nevertheless, the United States is disappointed that Japan's leadership has taken an action that will exacerbate tensions with Japan's neighbors.
The United States hopes that both Japan and its neighbors will find constructive ways to deal with sensitive issues from the past, to improve their relations, and to promote cooperation in advancing our shared goals of regional peace and stability.
We take note of the Prime Minister’s expression of remorse for the past and his reaffirmation of Japan's commitment to peace.
引用元：http://japan.usembassy.gov/e/p/tp-20131226-01.html
日本語仮翻訳：安倍首相の靖国神社参拝（12月26日）についての声明
＊下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
2013年12月26日
日本は大切な同盟国であり、友好国である。しかしながら、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している。
米国は、日本と近隣諸国が過去からの微妙な問題に対応する建設的な方策を見いだし、関係を改善させ、地域の平和と安定という共通の目標を発展させるための協力を推進することを希望する。
米国は、首相の過去への反省と日本の平和への決意を再確認する表現に注目する。
引用元：http://japanese.japan.usembassy.gov/j/p/tpj-20131226-01.html
“マスコミの論調は、正直、疑問だ。”
ヒゲの隊長こと佐藤正久衆議院議員が、新聞社でさえアメリカ大使館の声明を正しく伝えていないとFacebookで批判しています。
ただ、声明をよく見ると、バランスを考えた表現、言葉使いに見える。マスコミは実際に英文全部を読んだ上での批判なのか、或いは読んだが敢えて「失望」だけを切り取っての批判なのか？マスコミの論調は、正直、疑問だ。
引用元：https://www.facebook.com/masahisa.sato.775/posts/557317064363150
一次情報を読めば、米国の失望の矛先は「靖国神社参拝」そのものにあるわけではなく、「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったこと」に対してであり、どちらかというと安倍首相の「過去への反省と日本の平和」に対して、ポジティブに評価していると、私は読み取りました。
マスメディアのみならずインターネット上も「中国・韓国のみならずアメリカとの関係も悪化させた」というような言説がありますが、現時点でそのように評価するのはいかがなものか？と思います。
各新聞社の記事と日本国民の反応
参考までに各新聞社の一報です。
- 首相と靖国神社―独りよがりの不毛な参拝（朝日新聞）
- 社説:安倍首相が靖国参拝 外交孤立招く誤った道（毎日新聞）
- 首相靖国参拝 外交立て直しに全力を挙げよ （12月27日付・読売社説）（読売新聞）
- 首相靖国参拝 国民との約束果たした 平和の維持に必要な行為だ（産経新聞）
- 靖国参拝がもたらす無用なあつれき （日経新聞）
大局的には「マスメディアの左傾化 vs. ネットの右傾化」という構図にあると思っていますので、わたくしは、マスメディア言論を鵜呑みにしないだけでなく、ネット言論も鵜呑みにしないようにしています。しかし、同一手法の別期間のデータが入手できれば、評価できると思います。以下はYahoo!ニュース 意識調査の結果です。
- 安倍内閣を支持しますか？（投票日：11月26日～11月28日）
- 安倍内閣を支持しますか？（投票日：12月26日～12月28日）
- 安倍首相の靖国神社参拝は妥当？（投票期間中）
靖国神社参拝を挟んで一ヶ月の間に支持率が急上昇した結果をかんがみると、「安倍首相の靖国神社参拝」を国民が支持したと言えるのではないでしょうか？
コメント