9月25日(金)は、主催者であり当日のファシリテーターの渡邉知さんに招待いただいたこともあり、街のデザインxキャリアのデザインをテーマにしたイベントに参加してまいりました。



【プログラム】

  1. 「みなとみらい21地区のRe:design」
  2. 「まちのシェアスペース“BUKATSUDO”誕生秘話」
  3. パネルディスカッション「Re:designを担う次世代リーダー像とは?」


「みなとみらい21地区のRe:design」


みなとみらい21の計画時から現在までの生い立ちの話をききました。総面積は186ヘクタール、現在の就業者数は9.3万人、昨年の来街者数が7200万人になるそうです。


1980年まで三菱重工業の横浜造船所があったとのことで、横浜駅周辺と関内を分断していて、横浜市というのはまとまりのない街だったとのこと。昔の横浜を知らない私には、今となっては想像もつきませんが。



1983年に更地化完了、そこからみなとみらい21の建設が始まります。1991年パシフィコ横浜竣工、1993年ランドマークタワー開業、1997年クイーンズスクウェア開業、2004年地下鉄開通、2009年には日産自動車の本社移転、2010年富士ゼロックスR&Dスクエア完成、2012年横浜三井ビルディング完成、そして原鉄道模型美術館開館、今年には東急東横線が東京メトロ副都心線と直通運転を開始したことにより、新宿・池袋、さらには埼玉県からもみなとみらい21へのアクセスが容易になりました。


街の建設を開始してから30年経過していますが、まだまだ更地が多く、今後多くの計画があるようです。


なるほど、街というのは、人が企て、計画をもって成長するということが、あらためて思い知りました。



【私自身の問題意識】

フューチャーセンター界隈でも、「街づくり」というのがひとつの大テーマになっています。東京、横浜、名古屋あたりは、まだしばらく人口や世帯数は減りませんが、それ以外の地域はこれから大きな人口減少の波にさらされます。都市の街づくりよりも、人口が減る地方の街づくりが日本の喫緊の課題だと考えています。


私自身、東京に住み、東京で働いているため、直接的に何か手が打てるわけではありません。このまま手をこまねいていてよいのか、忸怩たる思いもあります。


【関連ブログ記事】


「まちのシェアスペース“BUKATSUDO”誕生秘話」


2つ目のお話が、シェアスペース「BUKATSUDO」です。



シェアハウスが話題になりだしたのは10年ぐらい前からでしょうか?シェアハウスを舞台にしたテレビドラマ、上野樹里主演の『ラストフレンズ』が放送されたのが2008年です。私の友人・知人にもシェアオフィスやシェアハウスを手がけている人が増えてきており、社会がそういう方向に動いていることを実感しています。


【シェアオフィス】


【シェアハウス】


思い起こせば、もう27年前になりますが、私の姉が大学時代に住んでいたのが女子大学生専用のシェアハウスでした。


【日本最大のシェアスペース】



【BUKATSUDO】

今回、紹介してもらったBUKATSUDOは、従来のシェアハウス・シェアオフィスとはコンセプトの異なる新しいタイプのシェアスペースです。BUKATUDOは、漢字で書けば「部活動」ですが、「DO」は人の生き方を表す「道」でもあり、人が集う場所である「堂」でもあります。その心意気のあるネーミングが憎いですね!


通常のホールやコワーキングスペース以外に、以下のような設備があります。


  • キッチン: みんなで料理が作れる
  • アトリエ: 簡単な工作ができる。
  • スタジオ: 放送できちゃう?!
  • 部室!: 集まった仲間と部活動を始められる!


【私自身の問題意識】

日本全国のシェアオフィス・シェアハウス・シェアスペースを、つないでしまえないだろうか?


ドックヤードガーデン
"DOCKYARD GARDEN" by Thirteen-fri - 投稿者自身による作品.
Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.


BUKATSUDOはドックヤードガーデンの隣接した場所にあります。


「シェア」と言うけれども、何をシェアするのだろうか?


「シェア」と言いますが、いったい何をシェアしているのでしょうか?リビタの十河さんからは、「モノのシェア」でもなく「場所のシェア」でもなく、「価値のシェア」だという話をされていました。


シェアハウスの住人たちの方々は、単に安いからという経済合理性だけでシェアをしているわけではありません。人と人が集い、Co-Create、Collaborationによって何かが生まれる、その価値を見出しているのではないかと思います。


【プラチナ社会】

所帯持ち・持ち家の私が、子どもたちが全員巣立つまで、シェアオフィスに住むことは今のところはないと思っています。しかし、子どもたちが全員巣立った後の人生のひとつとして、シェアオフィスに住むというあり方もひとつはあってもいいかなと思います。


「老人ホーム」という言い方だと、非常に無味乾燥な印象を持ちます。しかし、これから必要なのは、価値を共有する新たなシニア層向けのシェアハウス・シェアスペースなのかもしれません。


三菱総研が「プラチナ社会」というものを提唱しています。その中で、フランスでは血縁関係のないシニアと若者が同居するというパターンが増えているそうです。住居や光熱費はシニアが負担、場合によっては食費まで負担し、若者はその見返りとして、話し相手になる。



フロネシス 10 シニアが輝く日本の未来
三菱総合研究所
丸善プラネット ( 2013-11-19 )
ISBN: 9784863451841


【欲求と提供を交換する関係】

シニアが提供できること、若者が提供できることは、異なります。一方で、シニアが欲していることと、若者が欲していることも異なります。この両者の提供できることと欲していることが交換できると、単に金銭で結ばれた関係ではない新たな関係性が構築できます。21世紀の社会、コミュニティは、こうなっていくだろうと思いますし、積極的にそういう関係性構築の場に関与していきたいと思います。


パネルディスカッション「Re:designを担う次世代リーダー像とは?」


登壇者は以下のとおり(敬称略)


  • 熊澤酒造 6代目蔵本 熊澤茂吉
  • 事業構想大学院大学 事業構想研究科長・センター長 中嶋聞多
  • キャリアコンサルタント (株)アクシスコンサルティング 最上裕司



熊澤さんのキャリアを軸に、次世代リーダー像、キャリアデザインのあり方について話し合われました。話し合われた内容について、列挙します。私のコメントは段を下げました。


【事業構想大学院大学】

  • 雑誌『宣伝会議』のオーナーが設立。MBA(経営学修士)ではなく、MPD=Master of Project Design=事業構想家の育成をコンセプトにした大学院大学。35名/学年で、2014年3月に初めて修士課程の卒業生が出た。最初の卒業生が出るまでは、文科省の指導がきびしいらしい。晴れて卒業生を出したので、2014年度からは自由にカリキュラムを組み替えたとのこと。


【熊澤酒造】

  • 「茂吉」さんというのは、なんちゃって襲名。創業1872年目で現在6代目。20年ぐらい前のことだと思いますが、アルコール類の規制緩和があった際に(地ビールブームがあったころか?)、廃業を検討したらしい。
  • 流通での勝負はあきらめ、蔵元という立場から、飲食業に進出。売りに行くのではなく飲みに来てもらうようにしたとのこと。売りに行く行為をやめたため、営業マンは解雇し、生産量も1/3に減らしたとのこと。
    • >>昨今の六次産業化の流れと同じく、一次産業というのは下流に行けば行くほど付加価値が上がるため、酒造から川下である飲食業へ打って出たのは、時代の流れからして正しかったように思う。


【社是・共感】

  • 熊澤酒造の社是は『よっぱらいが日本を豊かにする』。分かりやすい社是は大切。
  • 中島さんから、フューチャーセンターも、アルコールを飲んで最初っから酔っ払ってやったほうがいい、という突っ込み。
    • >>私が参加しているEGMフォーラムでは、基本的にお菓子を食べながらワイワイやってる。
  • アクシスコンサルティング最上さん:転職はスペックマッチング。市場価値を高めることが必要。「思いへの共感」で転職支援ができるといいが、そこまで至っていないとのこと。
    • >>関連書籍:『日本でいちばん大切にしたい会社』等
      これらの書評を書くことにより、「思いへの共感」でブログ記事が連載できそうです。
    • >>日本企業は、「ビジョン」や「経営理念」という言葉よりも、「社是」とか「共感」と言ったほうがいいのではないかと気づきました。「いったい、この会社は社員と何を共感したいのか、社会と何を共感したいのか?」を問うということです。
  • 茂吉さんが廃業ではなく事業継続に転換したのは、酒造業を否定されたことによって、自分のルーツに気づいたから。


【バックキャスティング】

  • 事業構想には未来からのバックキャスティングが必要。または、過去に戻って別の選択肢を考えてみる、『BACK TO THE FUTURE』的アプローチも有効。


【学費無料化】


所感


さて、このイベントを振り返っての所感ですが、この遠大なテーマを1回のイベントに盛り込むのはちょっと無理があるなと思いました。お腹いっぱい、消化不良気味です。過去の経験をいろいろ照らし合わせると、複数回連続で行うといいのではないか?と思います。ただ、私もそう思いつつも、ヤルヤル詐欺になって、なかなかできていません。連続でこなしていくには、それなりの覚悟と気力が必要です。



また、場の雰囲気が堅く、懇親会も、場に打ち解けていない人がちらほらいました。この手のイベントは、知り合いもなくいきなり一見さんが参加するには敷居が高いです。アイスブレイクやワールドカフェなどを組み合わせて、参加者同士が発言する機会を設けたほうがよいと思いました。そうすれば、参加者のアイデア・意見・ひらめきもごちゃまぜにして、いろんな創発が起こせます。


もちろん、そうするとファシリテーションの難易度が高くなりますし、収束できずに、発散して終わる可能性もあります。それはそれでよしという考え方もあります。


編集後記


執筆時間はざっくりと170分。記事を3分割にして3日分の記事に分けようかと思いましたが、一気に書かないと気力が萎えて、2日目、3日目の記事が書けないような気がしましたので、一気に書きました。そんなこともあり、だんだん気力が衰え、3つ目の「パネルディスカッション」はほとんど推敲・反芻ができていません。盛りだくさんのイベントだったということもあり、このブログ記事も、思ったよりも長大になってしまいました。抽象化させ、要点を絞り込むことができればよかったのですが、長文になったということは、まだそこまで消化ができていない証となってしまいました。



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