先月、諸般の事情で開催できなかった社内読書部。10回目の開催となりました。あらたなメンバーを加え、今回の参加者は4名。前々日まで7名参加予定だったこともあり、7名で予約していたのですが、用意いただいた部屋は12人用。ちょっと広すぎました^^;


また、本読書部は、社内同好会制度を用いた部活動の一つです。6月が更新タイミングとなっており、更新手続きも完了しました。


直近の読書会参加記録


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紹介を受けた本

『一九八四年』

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)
ジョージ・オーウェル
早川書房 ( 2009-07-18 )
ISBN: 9784151200533


紹介を受けた一冊目の本は、ジョージ・オーウェルの名著『一九八四年』。イギリス人が、読んだことはないのに読んだふりをする本第一位らしい。ちなみに私もマンガで読破は読んでおり、あらすじは押えており、読んだふりができます^^;

原著は1949年出版。ソ連の原爆実験成功、中華人民共和国の成立した年であり、冷戦真っ盛りでした。本書は独裁政治、国家による国民の監視、密告の奨励、自己批判・自白の強要、歴史の塗り替えなどが描かれています。後にゴルバチョフ政権のグラスノスチ政策で公開されたことにより、本書で描かれていた世界はソ連で実際に行われていたことが明るみになります。また、自己批判・自白の強要は、北朝鮮拉致被害者の曽我ひとみさんの夫チャールズ・ジェンキンス氏も『告白で述べています。暗黒社会に転落せぬためにも、こうしたことが実際に起こり得るのだということを、本書から学びとることができます。


『ハリウッド「赤狩り」との闘い』


共産主義も暴走しましたが、一方自由主義側も暴走しました。冷戦時代に実際に起きたアメリカによる共産主義者の追放運動である「赤狩り」。『モダン・タイムズ』で資本主義を痛烈に批判したチャールズ・チャップリンもまた「赤狩り」によりアメリカを追われました。そんなことは知っていたのですが『ローマの休日』に秘められた意味までは知りませんでした。グレゴリー・ペッグ演じる新聞記者ブラッドレーは、オードリー・ヘプバーン演じるアン王女のお忍び行為をスクープとして取り上げるべきところを、上司にスクープ記事を要求されながらも、諦めます。共産主義者かどうか告白を要求された当時の世相を痛烈に批判していたんですね。時代背景が分かると、映画に対するモノの見方も変わってきます。


『今のアメリカがわかる映画100本』

『村上さんのところ』

村上さんのところ
村上 春樹
新潮社 ( 2015-07-24 )
ISBN: 9784103534310


村上ファンの読者と村上春樹氏との間の問答集。読者からの質問に村上春樹氏が答えてきます。学生時代に読んだ『ノルウェイの森』以来、どうも村上春樹ワールドになじめず、敬遠がちだったのですが、彼の本音が書かれているであろう本書から、彼との距離を縮めてみるのもいいかもしれません。


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紹介した本

『同性婚のリアル』

(078)同性婚のリアル (ポプラ新書)
東 小雪, 増原 裕子
ポプラ社 ( 2016-02-01 )
ISBN: 9784591147924

『男性という孤独な存在』


「読了本を持ってくるように」と参加者にいいながら、肝心の読了本を持参するのを忘れてしまいました。手元になく紹介したのは上記二冊。あらためて書評を書きます。


『時刻表2万キロ』


手元にあったのがこちらの本。現在読書中です。内田百閒氏の『阿房列車』シリーズ(初刊は1951年)、酒井順子氏の『女流阿房列車』(2009年)、その間を埋めるのが中央公論編集長を務めた宮脇俊三氏の本書。出版は1980年。1977年頃の国鉄全線踏破の試みです。



『通信社』


情報通信の歴史を「通信社」の歴史で俯瞰した書。ロイターから始まり、AP通信、電通(のちの時事通信と共同通信)など。


『ヴィクトリア朝時代のインターネット』

ヴィクトリア朝時代のインターネット
トム・スタンデージ
エヌティティ出版 ( 2011-12-21 )
ISBN: 9784757102996


同じく、電気通信の歴史は、本書がおすすめ。参加者にお薦めしました。



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