【朝活読書サロン】第164回


元々女性比率の高かった当読書会ですが、このところおっさん比率が高くなりました。今回は女性2名男性3名。新しく女性が参加される予定だったのですが、直前でキャンセルされたとのこと。常連のみとなり、心置きなく、官能系を紹介することにしました。なお、月2回開催されている当読書会ですが、10月土曜日は5週目もあるため、次回は3週間後の11月14日予定です。



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紹介を受けた本

『明日から使える死亡フラグ図鑑』


映画やテレビドラマを見ておりますと、「あぁ、この人、死ぬな」と思う瞬間があります。「死亡フラグが立つ」と言われています。『デス・ノート』のように、人の寿命が見えるみたいなイメージですかね。死亡フラグが立つ典型例といえば・・・


  • 冥途の土産話を語る人
  • 戦いが終わったら結婚する人
  • 天井から液体が落ちてきて体にあたった人
  • 古い屋敷に逃げる人たち
  • お金で助かろうとする人
  • 作戦の失敗を報告する幹部


先週、朝ドラ『エール』で2人の死に直面しました。ストーリー展開から考えて、主人公に間近な人が死ぬだろうと予想がついていたので、出征シーンを見て、死亡フラグが見えてしまいました。


恩師は結婚しているものの、妻子を残して散ります。弘哉くんは娘・華ちゃんの想い人でした。アーメン。


『ダンディズムの系譜』


前回、渋沢栄一、サン=シモンというオッサンを紹介した方の今回のテーマは「ダンディズム」。イギリスのジェントルマンは産業革命でのブルジョワ階級の台頭により危機に瀕し、新興成金に対抗する手段としてエレガンスにこだわり始めたのがダンディズムとのこと。人間の内面ではなく外面を繕う輩という点で、当初はネガティブなニュアンスを含んでいたようです。


『衣装哲学』


そんなダンディズムに影響を与えたのがトーマス・カーライルの『衣装哲学』あるいは『衣服哲学』とのこと。Wikipediaによると、1833-1834年の刊行で、内村鑑三・新渡戸稲造・夏目漱石などの明治時代に留学した日本人にも影響を与えたようです。ひょっとして、内村の『代表的日本人』や新渡戸の『武士道』は、カーライルに触発されたということ???



『ブランメル閣下の華麗なダンディ術』


そして、産業革命・ブルジョワ台頭のイギリスからフランスへ逃避したのがブランメル閣下。


ジェントルマンとダンディは何が違うのかというと、ジェントルマンは主流派なのに対し、ダンディは反主流派の一匹狼。たとえばジェームズ・ボンドであり、日本では高倉健あたりでしょうか。イギリス生まれのダンディはアメリカに渡ると「クール」になったそうです。


『憂国のモリアーティ』


シャーロック・ホームズの宿敵モリアーティ。悪役でありながら彼の中にも正義感はあり、葛藤があります。そして、正義の葛藤を描いたのが次の『正義の教室』



いくつかのエピソードが紹介されているそうで、その一つが非番の消防士と学校の火事の物語。たまたま自分の子どもだけ他の子どもたちと別れて保健室へ。そこへ火事が発生。非番の消防士は学校にかこつけ、左に行けば大勢の子どもたちが待つ教室。しかし右から我が子の叫び声が。我が子を救いに向かいますが、大勢の子は死にます。マイケル・サンデルの本で有名になった「トロッコ問題」の現代版ですね。マンガで描いている分、分かりやすいように思います。


その他にも、焼きそばパンを買い占めて転売する話のエピソード。自由競争下の商売と見るべきか?、反社会的活動と見るべきか?


18-19世紀の哲学者、ジェレミ・ベンサムは「功利主義」を唱え、「最大多数個人の最大幸福」を唱えました。一人一人の幸福度をHとすると、Σ(H)という感じでしょうか?パンが行き渡った結果、幸福度が増せば正義であり、不幸に感じる人が多ければ不正義になります。


それにしても、作者の「飲茶」氏は何者でしょう?ちょっと気になる存在です。



『レオナルド・ダ・ヴィンチの童話』


ダ・ヴィンチが童話を書いていたとのことです。見開き2ページで一つの話の短編集。ダ・ヴィンチの童話はえぐい部分もあるらしく、カットされてしまっているそう。


『暗幕のゲルニカ』


ピカソのゲルニカをテーマにした原田マハ作品。ピカソの愛人ドラ・マールはピカソの創作場面を写真で残したそうです。


1937年、第二次世界大戦の前哨戦となったスペインの内戦。ナチスが介入しスペインの都市ゲルニカを空襲。その衝撃を受けて描いたピカソの『ゲルニカ』。そういう背景もあり、反戦のシンボルとなり、そのレプリカが国連にも設置されているとのこと。2003年、イラク戦争勃発に際し、国連で記者会見をするパウエル国務長官の背後にあるべき『ゲルニカ』は暗幕で隠されていたといいます。反戦シンボルを多い隠し戦争報告という凶事。その衝撃から原田マハさんは本作品の着想を得たそうです。



紹介した本

『生物学入門』


進化論・生態系・多様性をテーマにした本ですが、性のしくみ、遺伝子学、優性論なども扱います。いわずもがな、無性生殖と比べ、遺伝子を交換する有性生殖のほうがいろんなバラエティを持つ子孫を残しやすく、多様になります。より多様な遺伝子を残そうとすれば、一夫一妻より一夫多妻、乱婚のほうがよいわけで、類人猿では、チンパンジーが乱婚、ゴリラが一夫多妻、人間が一夫一妻です。


人間も本能的には乱婚ではないか?と説もありましたが、本書は否定します。他の哺乳類と比して、人間は未熟児のまま生まれるとのことです。馬や鹿は、生後間もなく自分の力で立ち上がりますし、猿も生後間もなく母親に自力で抱きつきます。しかし、人間の赤ちゃんは自力で抱きつくことすらできません。本来、母親のお腹の中でもう少し成長してから出産すればよいのですが、大脳新皮質が肥大化した人間の赤ちゃんは、それ以上母親の胎内に留まることができません。結果的に、未熟児の状態で生まれます。


もし生まれてくる子どもが自力で動けるのなら、子孫をより多く残したい男は、妻と子の元を去り、別の女性の下に走ればよいですが、そうなりません。キリスト教以降の倫理観がそうさせているのだと思っていたのですが、どうやらそうではないようです。自力でしがみつくことすらできない我が子、その子どもにつきっきりの母親という状態では、子と母親の面倒を見なければ、せっかくの自分の子どもが生き残ることができません。結果的に、人間の男は、妻と子どもを守るように進化したのだということです。


いやいや、恐れ入りました。


本書にはあまり書かれていませんが、乱婚動物ほど睾丸は大きく精子は大きいそうです。フクロミツスイという小型の有袋類の精子は、人間どころか、クジラよりも大きいそうです。


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