ビジネス×フィロソフィーLab


企業間フューチャーセンター主催のビジネス×フィロソフィー Lab の第 2 回に参加しました。


  • 日時:2018年10月19日(近)19:00-21:00
  • 場所:東京都千代田区麹町1-4-4 LIFULL HUB
  • 主催:一般社団法人 企業間フューチャーセンター
  • 案内ページFacebookイベント



テーマは「アベノミクスな何をもたらしたのか」。やや硬いテーマということもあり参加人数は少人数でしたが、その分濃密な対話ができました。以下は、対話の場で話し合われた内容というよりも私見中心ですが、現時点での理解・思っていることをまとめます。


「アベノミクス」の振り返り


「アベノミクス」をふり返っておくと、3本の矢とは以下のとおり。


  • 大胆な金融政策
  • 機動的な財政政策
  • 民間投資を喚起する成長戦略


それで何を狙っていたかというと

  • 消費の拡大
  • 企業業績の改善
  • 投資の拡大
  • 賃金の増加


各論はさておき、狙いの「賃金の増加」が実行できたかというと、あまり話題になりません。その後「一億総活躍社会」がスローガンになり(2015年10月)、現在は「Society 5.0」と「データ駆動型社会」がスローガンになっています(2018年6月)。


名目GDPはどうだったをふり返ると、こうなります。


円建て ドル建て
2012年末 494.957兆円 62032.1億ドル
2017年末 546.608兆円 48732.0億ドル
2018年12月予測 557.005兆円 50706.3億ドル


2012年から2017年のCAGR(年平均成長率)は円建てでは2.24%で意外と成長しているように見えるのですが、ドル建てでは-3.95%です。一本目の金融政策(異次元量的緩和)が功を奏し、円安(1ドル80円から110円)に誘導したことにより、日本国内だけを見ると見かけ上成長しているように見えますが、グローバルに見ると貧しくなったことになります。


一方で平均年収の推移はというと


2012年 409万円
2016年 422万円


CAGRは0.79%です。


私は企業に勤めていますので「企業業績の改善」という実感はありますが「賃金の増加」ほうは残念ながら実感がありません。グローバルに見て相対的に貧しくなっている、また企業業績の改善が賃金に反映されていないことが、経済成長を実感できない原因ではないかと個人的には思います。


財政問題


そして、対話の場で話題になったのは、財政問題。当ブログでも散々取り上げてきておりますが、現時点の私見をまとめると以下のとおり。



経常収支が黒字である限り、日本円が大暴落になることはありません。単純計算で10.4兆円分増収が見込めれば、プライマリーバランスが保たれるわけで、単純計算で消費税3.5%分(=10.4/297)。来年10月に8%から10%へ増税予定ですが、12%まで増税すれば、とりあえずバランスが取れます。


もちろん、今後の日本は高齢者の増加、社会保障費の増加、勤労者の減少(それを補うための女性の戦力化)という状況が続くわけで、断続的に消費税を上げていけば、なんとか保てるのかもしれません。


もちろん黒田日銀総裁が狙っていたのは、マイルドなインフレによる国債残高の相対的な滅却。それは円安を意味し、相対的に日本が貧しくなりますが、資産が多い高齢者の資産が目減りし、資産が少ない若者はインフレに伴う賃上げにより影響は最小限になるでしょう。年率7%*10年=100%程度のインフレが起きて欲しいものです。


私たちはどうすべきか&参考書籍


この手の話、なかなか個人がどうのこうのできる問題ではありません。成熟した民主主義の国としてよく北欧が引き合いに出されますが、そこまで民主主義が成熟していない日本は、なかなか北欧の真似はできません。


万が一日本円が暴落した場合に危機的状況に陥るのは、輸入に頼っているエネルギーと食料なので、エネルギーと食料の地産地消を進めるのは一つの解だと思います。また、今後、都会は病院・介護施設不足に苛まれるので、都会を脱出し田舎へ引っ越すのも一つの解だと思います。


財政問題、日本の未来の本について、たくさん本を読んでいますが、不都合な真実に触れつつも過度に悲観し過ぎない本として、特に小笠原泰氏(明治大学教授)、澤上篤人氏(さわかみ投信)、古川元久氏(国民民主党衆議院議員)、河合雅司氏(ジャーナリスト)らの本はお薦めです。


通貨の興亡―円、ドル、ユーロ、人民元の行方
黒田 東彦
中央公論新社 ( 2005-02 )
ISBN: 9784120036088


没落する日本 強くなる日本人 ―弱者の条件・強者の条件
小笠原 泰
さくら舎 ( 2014-12-03 )
ISBN: 9784906732975


国債が暴落しても長期投資家は平気だよ
澤上 篤人
日経BP社 ( 2015-04-17 )
ISBN: 9784822263744


財政破綻に備える 今なすべきこと (ディスカヴァー携書)
古川元久
ディスカヴァー・トゥエンティワン ( 2015-06-18 )
ISBN: 9784799315774




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