『三国志』 第31巻~第35巻



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曹操が西涼を平定、劉備が蜀の張松・法正・孟達らの招きで蜀を取る。西涼の馬超も劉備に降る。ここに曹操の魏、孫権の呉、劉備の蜀の三国が成立する。


第31巻『馬超の逆襲』


  • 目次:征呉南伐軍/西涼の強兵/長安落城/あざけりの策/対戦/渡河作戦/空陣/火攻め水攻め
  • 表紙:馬超孟起


西涼の馬騰を討ち、曹操南進を図る。馬騰の子・馬超、嫌な夢を見る。呉の孫権と荊州の劉備、再び協力し、孔明馬超に使者を送る。馬岱が西涼に帰陣、馬超に馬騰の死を伝え、馬超、復讐を決意する。韓遂、曹操からの使者を斬る。馬超・韓遂、20万の大軍を率い、鍾繇が守る長安城へ向かう。長安、籠城。馬超は引く。薪水確保のため民衆が場外にで薪水を得るが、そのドサクサに馬超側が長安城に潜り込み、放火し、落城。

鍾繇、潼関へ敗走し、曹操、曹洪・徐晃を援軍として潼関へ送る。馬超軍、曹洪・徐晃を小心とあざけり、曹洪・徐晃、城外に打って出て敗走。魏軍30万と西涼20万が激突。曹操辛くも逃げる。

魏軍 vs. 西涼軍、渭水を挟んで対峙。魏軍、筏を作り渡航するも、どこからか西涼軍が押し寄せる。魏軍、奇襲に備え塁濠を掘り、西涼軍、塁濠に引っかかる。西涼軍、塁濠に注意をし再度夜襲、魏軍の陣営は空で、側面から逆襲を受け一進一退。魏軍、城を築こうとするが、もろい土で壁作りに難航。西涼軍、作りかけの城を火攻め・水攻めで城を破壊する。(以上第31巻)


第32巻『渭水の決戦』


  • 目次:一夜城/挑戦状/和睦/離間の策/馬超敗走/教門国/蜀/孟徳新書/百たたきの刑
  • 表紙:馬超孟起


曹操、夢梅の助言で土に水をかけ凍らせて城を完成させる。魏軍の漢・許褚と馬超、一騎打ちするも決着つかず。曹操、渭水の西の軍備を強化し、馬超挟み撃ちに危機。馬超、韓遂と協議し、曹操に和睦を申し出る。曹操、偽の和睦と知りつつ応じる。

馬超・韓遂、交互に曹操本陣と渭水の西陣を監視。曹操、馬超と韓遂の離間を画策。昔の誼で韓遂に親しく話しかける。さらに曹操、韓遂に偽手紙を送る。手紙を見た馬超は疑心に陥る。韓遂、身の潔白の証明のため、曹操をおびき出すことを約束す。代理で曹洪が出向き「昨日の丞相との約束」を持ち出す。馬超の韓遂に対する疑いが決定的になる。韓遂、疑われては身が持たないと判断し、曹操に内通。韓遂、裏切り準備を進めるも馬超に見つかり、韓遂逃げる。曹軍、馬超に攻め入り、馬超敗走する。南方の動きもあり、夏侯淵を長安に残し、曹操引き上げる。

打って変わって教門国と呼ばれ道教により支配していた漢中の張魯。馬超敗走、曹操強大化に対抗すべく蜀攻略を練る。蜀では張魯に対する策として張松が許都へ赴く。その際、蜀四十一州の地図を持っていく。

張松、曹操への面談を申し入れるも、何日も待たされ賄賂も罷り通る。面談しては曹操は貢を要求、人臣も曹操におべっかを使うのを目の当たりにする。許都の官吏・楊修、兵法書「孟徳新書」をまとめた曹操の偉大さを説くが、張松、春秋戦国時代の著作とそっくりとあざ笑い、「孟徳新書」を暗唱する。楊修、曹操に報告し、曹操は「孟徳新書」を焼く。曹操、再び張松と会い、曹軍の調練を見せる。張松、曹は赤壁で敗れたことを嘲笑し、蜀は武力ではなく徳で治めていると説く。侮辱された曹操は張松を百たたきの刑に処す。張松、曹操を頼みとするのを諦め、荊州に向かう。(以上第32巻)


第33巻『蜀への隘路』


  • 目次:西蜀四十一州図/法正と孟達/進軍/剣の舞/掌中の珠/曹軍南下/日輪の夢/三つの策
  • 表紙:趙雲子竜


張松、荊州へ向かう。趙雲つづいて関羽が出迎え、さらには劉皇叔も出迎える。三日の逗留期間、蜀への野望も見せず、張松、劉備の人柄に惚れる。張松、帰路に際しも送別の酒宴を開いてもらい、西蜀四十一州図を劉備に渡す。

張松、蜀に帰るや否や、法正続いて孟達と面談。蜀を守るには曹操ではなく劉備を迎えたいことで意見が一致し、劉璋に劉備と誼を通じ頼みとすることを建白。反対する者もいるが、劉璋、劉備に頼ることを決意し、法正を使者として劉備に送る。

法正、劉備に蜀を取ることを進言。劉備迷うも、龐統の後押しもあり、蜀取りを決意する。孔明・関羽・張飛・趙雲を荊州に残し、劉備、龐統を連れて蜀へ進軍する。途中孟達が出迎え、劉備は涪城に入る。劉璋、重臣たちの反対に遭いながらも、涪城へ赴き劉備との面談を果たす。龐統・張松・法正、劉璋暗殺機会を伺う。劉備、劉璋を招いた宴席で、家臣が剣の舞を披露するが、物騒だと劉備が止める。漢中の張魯が蜀に攻め入り、劉備が立ち向かう。

打って変わって呉では、劉備の留守を見計らい、荊州攻めを伺うも母公が反対。母が病床と偽り、劉備に嫁いだ妹の弓腰姫を呼び戻そうと画策する。弓腰姫、阿斗を連れて呉へ向かおうとするが、趙雲続いて張飛が阿斗を取り戻し、弓腰姫のみ呉に戻る。孫権、心おきなく荊州を狙うが、魏軍が南進。孫権、魏に備え秣陵建業(のちの南京)に石城、濡須に土城を築く。魏軍、呉軍の迎撃に手を焼き一進一退。曹操、日輪の凶夢を見る。大雨が続き、双方撤退する。

魏の呉への進軍を機会に、龐統、劉備に劉璋を試すことを進言。劉備、魏に対峙するため劉璋に3-4万人の増強を依頼。劉璋、重臣の反対に遭い、4千の老兵のみ送る。龐統、三つの策を進言。一、成都を攻める、二、荊州へ帰るふりをして涪水関を奪う、三、荊州へ戻る。二の策を取る。張松、劉備に密書を書くが、酔いにかまけて兄・張粛に密書を見られる。(以上第33巻)


第34巻『落鳳坡の衝撃』


  • 目次:武人の護り/紫虚上人/抜け駆け/湖の底/落鳳坡/引き潮/破軍星/草刈り/誘引の刑
  • 表紙:龐統士元


張松の密書により劉備・劉璋決裂。張松打ち首。劉璋、楊懐・高沛を送り、劉備暗殺を目論むも、反対に斬り、楊・高の旗を掲げ涪水関を奪う。劉璋、劉かい・冷苞・張任・鄧賢の四将を雒県に向かわせる。四将、途中で紫虚上人に立ち寄る。劉かい・張任は城内、冷苞・鄧賢は城外を守る。劉備、黄忠・魏延を送るも、二人は競い、魏延が黄忠を出し抜き、冷苞・鄧賢の挟み撃ちに遭う。黄忠、鄧賢を討ち、魏延命拾いする。魏延、冷苞を生け捕ったことで、劉備、魏延の軍紀違反を許す。劉備、仁をもって冷苞の縄を解き、冷苞、雒城へ帰陣。劉璋、増軍として劉循・呉懿・呉蘭・雷同を雒城へ送る。

黄忠・魏延が低地に陣取っているのを見、呉懿ら水攻めを策す。法正の旧友・永年こと彭義が劉備陣営を訪れ、水攻めの危機を進言。冷苞、湖の堤防を切ろうとするところを、魏延に見つかり、再び捕まる。劉備、冷苞を斬首。

孔明、劉備に使者を送り、天文を見て撤退を進言。龐統、孔明の信が厚いのを嫉妬し、雒城への進軍を進言し、劉備進軍を選ぶ。出発の際、龐統の馬が暴れ、劉備は自分の馬を龐統に貸し与える。劉備・黄忠、龐統・魏延の二手に分かれ進軍。落鳳坡にて、張任、白馬に乗る龐統を劉備と勘違いし、龐統を討ち取る。魏延・劉備・黄忠、雒城へ攻め入るも、一旦涪城へ戻る。劉備、関平を孔明へ遣わす。

孔明、関羽に留守を頼み、張飛・趙雲と出陣。張飛、厳顔の巴城を攻めるが膠着状態。雒城へ行くべく草刈りを始める。それを見て取り、厳顔出陣するも、張飛に捕えられる。張飛、巴城へ入城。張飛、大儀を語り、厳顔降る。劉備、涪城の周囲の敵を散らし、雒城を攻めるが、味方は分断され、後方を突かれ、窮地に陥る。(以上第34巻)


第35巻『成都攻略戦』


  • 目次:援軍到着/金雁橋/雒城落城/漢中馬超軍/裏工作/馬超降る/成都陥落
  • 表紙:張飛翼徳


厳顔の導きで張飛が雒城に到着、劉備の窮地を救い、形勢逆転。劉備ら一旦涪城へ戻る。呉蘭・雷同も捕えられ涪城へ。呉蘭・雷同も降る。呉懿・張任、張飛をおびき寄せ、張飛は苦戦。そこへ趙雲が合流し涪城へ帰陣。呉懿を捕え、呉懿も降る。孔明、張任を金雁橋へおびき寄せ、張任を捕える。張任、降らず斬首される。呉懿・呉蘭・雷同・厳顔、雒城へ赴き、降伏を促し、雒城降伏。劉章の子・劉循は逃げる。劉章動揺し、敵対していた漢中の張魯と結ぶ。綿竹関の李厳も降る。

劉章からの援軍要請に対し、漢中の張魯は馬超を葭萌関に送る。劉備・張飛が援軍に向かう。張飛と馬超が一騎打ち。決着つかず。孔明、馬超を味方にする工作を行う。馬超を引き上げさせたら漢寧王にすると張魯に伝える。張魯、馬超に引き上げを命ずるも、手柄無しでは馬超も引けない。孔明、楊松に賄賂を贈り、楊松は張魯に進言し、張魯は馬超に厳しい条件を課す。馬超進む退くもできず困り果てる。馬超と面識のある蜀の李恢、劉備に馬超への遣いを申し出る。李恢、真の敵は誰かと馬超を諫める。馬超、劉備に降る。

馬超が成都に向かう。劉章に張魯の援軍は来ないと諭し、劉章ついに降伏。ここに曹操の魏、孫権の呉、劉備の蜀の三国が成立する。


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