第12回目の開催となる品川読書会。ここまで12ヶ月連続で開催となりました。来月で1周年になります。私自身としては124回目の読書会参加となります。本日の参加者は女性3名男性2名。先月に続き、1名の方が初参加いただきました。当ブログで品川読書会を見つけていただいたとのことです。ご参加いただきありがとうございました。
次回は、4月第2水曜日、4月11日(水)予定です。天気がよければアウトドア開催を試みようと考えています。
直近の読書会参加記録
- 【朝活読書サロン】第103回(2018年2月19日)/120回目
- 【品川読書会】第11回(2018年2月21日)/121回目
- 【朝活読書サロン】第104回(2018年3月5日)/122回目
- 【社内読書部】第8回(2018年3月8日)/123回目
紹介を受けた本
『銃・病原菌・鉄』
本書は生涯マイベスト10に掲げている本のうちの1冊です。にもかかわらず書評を書いていないので、一度がっつりと書きたいと思いつつも、かなり骨太の本のため、おいそれと書けず仕舞いです。
なぜ同じ人類なのに、早期に文明が発達した地域と20世紀まで未開の地域があったのか、その問いに答えるのが本書の役目です。1930年ごろまでは優生学というのが信じられていました。白人は結党的に優秀で有色人種は劣っていると。しかし、本書はその考えを否定します。
文明の発達度合いの差は、農耕と家畜の有無の差であると。鉄の発見は農業生産性を著しく向上させ、銃に発展しました。また、家畜と同居することに家畜から病原菌をもらい受けることになりました。
東西に長いユーラシア大陸では、同じ穀物の実が運ばれ、どこでも米や麦が生産できるようになりました。また、モンゴル帝国がユーラシアを制圧すると、中央アジアからペストがヨーロッパに伝播し、ヨーロッパの人口を3分の2まで激減させました。しかしそれ以上のことが、南北アメリカで起きました。
スペイン人がアメリカに渡ると、わずか1世紀の間にネイティブ・アメリカンの人口は10分の1まで激減しました。ヨーロッパにおける比ではありません。南北に長く植生をまたいだ移動が難しかった南北アメリカでは有効な家畜も少なく、病原菌に対する抵抗力が弱かったからではないかと推察されます。
と、紹介者を差し置いて、私がしゃべりすぎました。すみません。しかし、本書は絶対お薦めです。文明史の理解が一挙に深まります。
『眠れなくなる宇宙のはなし』
天文物理学者の佐藤勝彦氏の天文物理学啓蒙書です。素人にも分かりやすい啓蒙書を書いた物理学者といえばファインマンが有名ですが、ある意味、その流れをくむと言ってもよいかもしれません。さまざまな物理学者たちの伝記が収められています。その一人が、ケプラーであり師匠のティコ・ブラーエです。
『ケプラー疑惑』
ティコ・ブラーエの膨大な天体観測記録をもとに、ケプラーが「ケプラーの法則」をブラーエの死後に発見します。そのティコ・ブラーエは毒殺説があるとのことです。ケプラーに疑惑があるのでしょうか。
『ビジネスモデル全史』
メディチ家から始まる歴史上の著名な企業のビジネスモデルの解説書。たとえばジレットの替え刃モデル。決して髭剃りありきでビジネスを考えたわけではなく、着想は瓶の王冠だったとか。曰く、「捨てられるものは儲かる」。替え刃という捨てられるものをリピート購入させることで、ジレットは大成しました。
といったように、古くはメディチ家や三越、20世後半からはゼロックス、トヨタ、デルなど、21世紀に入ってグーグルやアマゾンなど。こういった企業のビジネスモデルを解説します。
『社長、そのデザインでは売れません!』
多機能をこらしたものの、ぱっと見た目、どう使ってよいのか分からない製品やサービスというものが多いですが、デザインを工夫すれば、使い勝手は向上し、ブランド価値の向上にもつながります。その分かりやすい例がアップルかと思います。
本書では、海外ではラグジュアリーな船のエンジンとしてのブランドを確立しているヤンマー、代官山書店を手掛けたCCCなどの事例が紹介されています。
ふと、この本の話を聞いた時、ドナルド・ノーマンのこの本を思い出しました。
『誰のためのデザイン?』
D. A. ノーマン / 新曜社 ( 2015-04-23 )
本書でノーマンは「アフォーダンス」という概念を提唱しました。そうそう、なぜ咄嗟にこの本を思い出したのかというと・・・それは、今年の大学入試センター試験で出題されたからなのです。なぜ私がそんなことを知っているのかというと、その試験問題を解いたからです。
『アセンブリ言語』
ハッカーの吉岡さんが持参されたのですが、時間がなく説明がありませんでした。吉岡さんの礎を築いた本とのことです。
紹介した本
『Black Box』
性暴力被害に遭っても、本人は混乱し、恥ずかしい思いをし、なかなか適切な対処ができません。病院や警察などの受け入れる側も、受け入れる準備が十分ではありません。被害者が安心して受け入れられるような社会の仕組みが必要です。
『50代から始める知的生活術~「人生二毛作の生き方」』
40歳以上で読書はムダ!とのこと。ひょえー。厳密には、知識を蓄積するのはムダで、もっと考えなさいということです。しかし、本書のオチは、90歳を過ぎた著者も「考えていなかった」という告白で終わります。
あらためて書評を書く予定です。
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