少女たちの昭和 (らんぷの本)
小泉 和子
河出書房新社 ( 2013-06-22 )
ISBN: 9784309750002


前回記事


少女誕生

元々、日本語には「少女」という言葉はなかったそうです。「少年」が男の子も女の子も表していました。「少女」という概念が登場したのは明治20~30年代とのことで、明治35年(1902年)に『少女界』という雑誌が創刊され、今日の「少女」像へ引き継がれているようです。


日本で「少女」とい言葉が使われるのようになったのは明治20~30年代くらいからだといわれる。つまり、それまでの日本には「少女」という概念がなかったのである。今日でも「少年法」などに見るように、「性根」とは本来、性別を問わない言葉だった。そこから派生する形で「少女」というカテゴリーが生まれ、「少女」という語が普及しはじめる。

明治35年(1902)、同じ出版社から雑誌『少年界』とその姉妹誌『少女界』が刊行されたのは「少年」と「少女」の住み分けが社会で定着したことを意味する。そしてこれを皮切りに、大正、昭和へと、「少女」を冠した少女雑誌が競って刊行されることとなる。 (P24)


本書では、どのような経緯で「少女」という概念が成立したのか触れられていませんが、単純に考えて、「girl」の訳語であろうことは想像に難くありません。


では「少女」の前にあった概念は何かというと、「乙女」または「娘」でした。


「少女」という言葉自体、「近代的」な語感だったと田辺聖子はいう。「いったい『少女』という語感に特別な情感を与えたのも中原さんである。中原さんのおかげで私たちは『乙女』という言葉にも『娘』とい字にも拒否反応を起こすようになってしまった」(「現代で『ひまわり』を再び手にする意義について」<『ひまわり』復刻版別冊 図書刊行会 昭和59年9月>)と書いている。 (P19)


田辺聖子さんは昭和3年(1928年)生まれ。「乙女」「娘」から「少女」への逆転が生じた時期に、少女時代を過ごしたのでしょう。


『少女界』という雑誌が気になったので、ちょっと調べてみてみました。フリーで使える画像が見当たりませんでしたので、リンク先を参照ください。読書日記人気ランキング


雑誌『少女界』


『少女界』を検索していたら偶然見つけたのが、もう一つの雑誌『少女の友』です。


『少女の友』


『少女の友』のほうは、表紙絵が復刻版として販売されていました。こちらのほうがイメージがつくでしょうか。



これらが昭和初期に女の子たちが憧れた「少女」像なのでしょう。「憧れ」であって、実際そうであったわけではないと思います。それは、現在の少女たちがアイドル活動(AKB48のようなイメージ)を憧れるのと同じで、憧れと現実は同じではありません。


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