私の友人でありイギリス留学中の橘宏樹さん(ペンネーム)がブログを始めました。5000文字での有料ブログです。日本を発つ前、彼にはブログを書くことを薦めていました。年初の2014年決意表明にて、ブログを書く人を増やすことを表明しましたが、こうして1人実ったことになります。
有料記事につき、見出しのみを抜粋します。
「【新連載】 橘宏樹『現役官僚の滞英日記』第1回:なぜイギリスなのか」の目次
- スコットランド独立投票と2015年総選挙
- ジハード(聖戦)に参加するイギリス人
- なぜイギリスか
- イギリスは「うまい」のか
- 先進国「である」ことと、先進「する」こと
- 学ぶのか、感じるのか
一つ一つの記事が一回分のブログ記事に相当する濃厚な内容です。まとめてではなく、できれば一つ一つの記事を日々執筆&公開することをお薦めしたいところですが、そのわけは後述します。
老い行く日本は先に老大国となったイギリスに学ぶ、イギリスの「先進すること」に学ぶという考え方に私も賛成です。
太平洋戦争で日本を負かしたのは、アメリカよりも実はイギリスだったと最近思うようになりました。アメリカのほうが武力は上です。しかし、戦略はイギリスが上だったのではないでしょうか?そしてそれは現在も同じです。つまり、アメリカを裏で操縦したのがイギリスという構図です。
- 【テーマ別読書】外交関係を読む(前編)~二国間関係は当事者間の思惑だけでは決まらない
「日米開戦を望んだ国があった」としてイギリスを紹介した。
日本を再発見する
先日読んだばかりの在日イギリス人のコリン・ジョイスの著書『「ニッポン社会」入門』にこんな一節がありました。明治時代に来日したばかりのラフカディオ・ハーンに、先に日本に来ていたバジル・ホール・チェンバレンが与えた忠告です。
早急に第一印象を必ず書きとめておきたまえ。いいかね、第一印象というものは、霧のように儚い。いったんついえてしまえば、二度と君のもとに戻ってくることはないだろう。しかし、今後、君がこの国で経験するであろう、いかなる異国情緒とくらべても、この第一印象以上に魅惑的なものはないのだ。
そうです。私が橘さんにブログを薦めた理由はこのことです。異国を訪問すれば、何もかもが新しい。そして、今度は住んでみると、旅行での訪問では見えなかったことが見えてくる。そうした新しい目を養ったところで日本を振り返ると、そこには今までに見えなかった新たな日本が見えてくる。日本の価値が見えてくる。
しかし、その印象は儚い。であるがゆえに、早急に書き留めてもらいたい。だから、一月まとめて書くのではなく、できれば一番鮮明に印象に残っているその時に書き残してほしい、と願ったわけです。
異国に住むことになる日本人の方には、ブログによる情報発信を薦めることにしています。ぜひ、日本の良いところを再発見ください。
イギリス関連の読書
アメリカを裏で操縦するイギリスという構図理解を深めることになった本をいくつか紹介します。
アメリカを裏で操っているのはイギリスだと気づいたきっかけの本です。
老大国イギリスから何を学ぶべきだろう?と思った時に読んだ本。
日本の私学のルーツは、イギリスのパブリック・スクールにあるらしいと知って、読んでみた本。
日英同盟破綻によって、日本はイギリスという文明国の先生を失い、迷走し、太平洋戦争へと突入してしまいました。日英同盟が継続していれば、太平洋戦争は起きなかっただろうとわたくしは考えます。
太平洋戦争前のアメリカによる日本への挑発行為を後ろで操っていたと私が考えるに至った本です。ウィンストン・チャーチルは、日本とアメリカが戦争するように仕向けていました。
- 『チャーチル』の読書メモ
イギリスが大帝国を築けたのは、産業革命にあらず。砂糖をはじめとする三角貿易による貿易黒字による富の独占がイギリスを世界帝国たらしめたのではないか?という説を最近あちこちで見かけるようになりました。
追記
2018年2月1日
橘宏樹さんの『現役官僚の滞英日記』が書籍として出版されました。予約申込済みです。
【新連載】橘宏樹『GQーーGovernment Curation』第1回「官報」から世の中を考えてみよう/EBPMについて:Daily PLANETS
今回から橘宏樹さんの新連載『GQーーGovernment Curation』が始まります。知識がないとなかなか追うことができない日々の政...
ch.nicovideo.jp
2月1日(木)発売決定!『現役官僚の滞英日記』が待望の書籍化:Daily PLANETS
本メールマガジンの人気連載だった『 現役官僚の滞英日記 』が、ついに書籍化することが決定しました! イギリスの名門LSEと...
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当記事冒頭に私が橘さんにブログを薦めたとありますが、私が薦めたことが書き始めた直接のきっかけではない旨、本人に確認を取りました。励みにはなったようで幸いです。きっかけのほうはcakes記事を参照ください。
現役官僚が見た、英国エリートたちの流儀 | 現役官僚の滞英日記──EU離脱にも揺るがない、英国エリートたちの生存戦略 | 橘 宏樹 | cakes(ケイクス)
人口も資源もさほど豊かではないのに、世界で影響力を持ち続け、課題を抱えつつも成長を続けるイギリス。「イギリス人はズルい気がするけど、何かがうまい気がする」と感じた現役若手官僚の橘宏樹さんは、その秘密を探るべく英国へ留学。LSEと名門オックスフォード大で学びながら書いた『現役官僚の滞英日記』が2月1日に発売することになりました。本書発売を記念して、特別連載が始まります。
cakes.mu
また、本追記に合わせ、当ブログ記事本文も、やや表現が稚拙な点、分かりづらい点を少し再編集しました。
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